【おすすめ】山田詠美の全作品を一覧であらすじを紹介します

山田 詠美(1959年2月8日 – )

小説家、漫画家。東京都板橋区出身。明治大学文学部日本文学科中退。漫研OBのいしかわじゅんががきっかけで、『漫画エロジェニカ』にて山田双葉名義で漫画家としてデビュー。1985年には『ベッドタイムアイズ』で文藝賞を受賞しデビュー、芥川賞の候補となる。1987年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞を受賞。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:放課後の音符
  • 2位:ぼくは勉強ができない
  • 3位:蝶々の纏足・風葬の教室

山田詠美の作品年表リスト

ベッドタイムアイズ(1985年11月)

  • 河出書房新社、1985年11月
  • 河出文庫、1987年8月
  • 「ベッドタイムアイズ 指の戯れ ジェシーの背骨」新潮文庫、1996年10月

指の戯れ(1986年5月)

ピアニスト、リロイ・ジョーンズ。彼の指には才能がある。私はそれを知っていたし、それがこわかったのだ。2年前に捨てたあの男、私の奴隷であった男のために今、愛と快楽の奴隷になろうとするルイ子。リロイの奏でるジャズ・ミュージックにのせて描く、愛と復讐の物語。

  • 河出書房新社、1986年5月
  • 河出文庫、1987年8月
  • 「ベッドタイムアイズ 指の戯れ ジェシーの背骨」新潮文庫、1996年10月

ジェシーの背骨(1986年7月)  

「彼女、可愛いとは言えないね。まあまあってとこじゃない?」初めて泊まったリックの家で、ココは十一歳の悪魔ジェシーに言われた…。三人の猛烈に激しい愛のぶつかりあい。

  • 河出書房新社、1986
  • 角川文庫、1993年3月
  • 「ベッドタイムアイズ 指の戯れ ジェシーの背骨」新潮文庫、1996年10月

蝶々の纏足(1987年1月) 

幼女から高校時代に至る女ともだちとの心の葛藤を、初の異性体験を交錯させつつ陰影鮮やかに描き出し、生の実相へと迫る大型新人の最新作。

  • 河出書房新社、1987年1月
  • 河出文庫、1987年8月 

もっと読む蝶々の纏足(山田詠美)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

ハーレムワールド(1987年2月)

ティエンは2年も前に知り合ったサユリのことを何ひとつ知らない。気が向くとふらりと彼の部屋にやってきて数日泊っていく。サユリの恋人シンイチは彼女が黒人との混血だとは知らない。街で知り合った黒人(ブラザー)のスタンをサユリはシンイチの部屋に同居させる。中年の外交官クラウスも彼女に夢中だ。

  • 講談社、1987年2月
  • 講談社文庫、1990年4月

ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー(1987年5月) 

初恋も、喧嘩別れも、死に別れも、そして旅立ちの日も、暖かく心に蘇らせるソウル・ミュージックが響く連作恋愛小説。大センセーションを巻き起こした直木賞受賞作にして、著者の代表作。

  • 角川書店、1987
  • 幻冬舎文庫、1997年6月

熱帯安楽椅子(1987年6月)

恋をしてから、小説が書けなくなった「私」。自分を甘やかしたい。横になる寝台が欲しいのだ。そう言った私に、男友達はバリ島行きの航空券を手配してくれた。暑い国で休んでおいで。行っておいで、あの熱帯の安楽椅子に。そこで出会った男たちと愛しあううち、私の中にバリ島の熱が染み込んでゆく。豊潤で濃密な愛の物語。

  • 集英社、1987年6月
  • 集英社文庫、1990年6月

カンヴァスの柩(1987年8月)

ガムランの音楽が鳴り響く南の島を旅する女ススと現地の画家ジャカの、狂おしいまでの情愛を激しくも瑞々しく描く表題作ほか2編。

  • 新潮社、1987年8月
  • 新潮文庫、1990年8月

風葬の教室(1988年3月) 

私は両耳をつかまれて、高々と持ち上げられた可哀想なうさぎ―。理不尽ないじめに苦しむ少女に兆す暗い思いを豊かな筆緻で描いた表題作のほか、子守歌に恐怖と孤独を覚える少女を見つめた佳篇「こぎつねこん」を収録。平林たい子賞受賞の話題作。

  • 河出書房新社、1988年3月
  • 河出文庫、1991年7月

私は変温動物(1988年3月)

  • 講談社、1988年3月
  • 講談社文庫、1991年3月

ひざまずいて足をお舐め(1988年8月)

ストリップ小屋、SMクラブ……夜の世界をあっけらかんと遊泳しながら作家となった主人公ちかの世界を、本音で綴った虚構的自伝。

  • 新潮社、1988年8月
  • 新潮文庫、1991年11月

ぼくはビート(1988年8月)

一日に一度、盛大に憎しみ合って別れる二人。初めて、激しい悪態をついた恋。どこまでも心にしみいる恋の数々――。男と女の間に漂う贅沢な恋の糸を甘く織り上げた珠玉の作品集。

  • 角川書店、1988年8月
  • 角川文庫、1991年5月
  • 幻冬舎文庫、1997年5月

フリーク・ショウ(1989年4月)

狂乱の夜を重ねるダンスフロア。とびきりの肉体と美しい心をもつ男女の想いは毎夜交わり、別れる。次の恋を素直に見つめる、リレー恋愛小説。

  • 角川書店、1989年4月
  • 角川文庫、1993年1月
  • 幻冬舎文庫、1997年5月

セイフティボックス(1989年6月)

私のセイフティボックスの中味はパスポートでも、お財布でも、クレジットカードでもなく、私を取り巻く人間たちのような気がする。そして、その人たちが喋る言葉や、考えたことや、心の動きなどが絡み合って、貴重品を作って行くのだと思う。だから、セイフティボックスの鍵は失くさないようにしなくっちゃね。

  • 講談社、1989年6月
  • 講談社文庫、1992年4月

放課後の音符(1989年10月) 

大人でも子供でもないもどかしい時間。まだ、恋の匂いにも揺れる17歳の日々――。放課後にはじまる、甘くせつない8編の恋愛物語。

  • 新潮社、1989年10月
  • 新潮文庫、1995年3月

熱血ポンちゃんが行く!(1990年4月)

ポン助、ポンタロー、ポンちゃん……、愛称“ポン”こと山田詠美の元気の源はここにあり、とうならせる痛快エッセイ。お酒を飲み、いろんな人と出会い、恋をして、旅に出て、家族と語らい……、プライベートなポンちゃんの素顔をうかがい知ることができます。大人気『ポンちゃん』シリーズの原点、堂々と登場!

  • 角川書店、1990年4月
  • 角川文庫、1992年1月
  • 講談社文庫、1998年1月

チューイングガム(1990年12月)

ココとルーファス。出会うまでは決して幸福でなかった二人のお喋りのルールは、尊重し理解し合うこと。結婚までのすべての恋愛の出来事を自らの体験をもとに丹念に描く、恋愛“結婚”小説。

  • 角川書店、1990年12月
  • 角川文庫、1993年5月
  • 幻冬舎文庫、1997年5月

トラッシュ(1991年2月)

人を愛した記憶はごみ(トラッシュ)のようには捨てられない。それがどんなに苦しんだ記憶でも。黒人男性・リックに恋をし、彼の連れ子のジェシーとぶつかりながらも、三人で暮らす日本人のココ。しかし、ココから逃げるように、リックは毎晩酒びたりになる。献身的に彼に尽くすココ。だが、求めれば求めるほど彼は遠くなる……。愛し合っているのに、なぜお互いを傷つけてしまうのか? 人を愛することの奥深さと幸福を再確認させてくれる著者渾身の長篇。女流文学賞受賞。

  • 文藝春秋、1991年2月
  • 文春文庫、1994年2月

メイク・ミー・シック(1991年4月)

料理ができても、簡単に男に作ってやらない。上等な女はすぐに手の内を見せないもの―。本物のエレガンスに満ちた恋や生き方を見つめる、AMYスタイルの辛口エッセイ。

  • 集英社、1991年4月
  • 集英社文庫、1994年1月

色彩の息子(1991年4月)

一人きりで目覚めてしまう明け方。私は人の声に触れたくて、知らない誰かに電話をかける。冷たいシーツの上、澄み切った夜明けの青い空気の隙間で溺れてしまわないように――(「顔色の悪い魚」)。色彩が、もし息子たちを生むのなら、五感は、常に心を親にしている。金、赤、青、紫、白、緑、橙、黄、灰、茶、黒、銀。心の中のパレットから選びだした言葉で描きだされた、12色の短編集。

  • 新潮社、1991
  • 新潮文庫
  • 集英社文庫

晩年の子供(1991年10月)

メロンの温室、煙草の畑、れんげ草の群れ。香り高い茶畑、墓地に向かう葬列、立ち並ぶ霜柱など。学校までの道のりに私が見た自然も人間もあまりにも印象的であった。心を痛めることも、喜びをわかち合うことも、予期しない時に体験してしまうのを、私はその頃知った。永遠の少女詠美の愛のグラフィティ。

  • 講談社、1991年10月
  • 講談社文庫、1994年12月

ラビット病(1991年12月)

ふわふわ柔らかいうさぎのように、いつもくっついているふたり。キュートなゆりちゃんといたいけなロバちゃんの熱き恋の行方は?

  • 新潮社、1991年12月
  • 新潮文庫、1994年10月

(中沢新一)ファンダメンタルなふたり(1991年12月)

湾岸戦争からオウム真理教、同性愛から「次郎物語」まで。「超えた」二人の知性と毒舌がくり広げるいま最もラジカルな二十三の対話集。

  • 文藝春秋、1991年12月
  • 文春文庫、1994年12月

再び熱血ポンちゃんが行く!(1992年2月)

天下無敵のポンちゃんの新婚生活は、ジョーク飛び交う笑いのパラダイス。エイミーズパーティ御一行を引き連れて最愛のC・D(仮名)のN・Yの実家へお里帰りすれば、そこには温かいパパとママ、素敵な双児の兄弟が待っていた。どこまでもノーテンキなポンちゃんだが決めるときはバシッと決めてますよ!

  • 「熱血ポンちゃんが行く! 2」角川書店、1992年2月
  • 「再び熱血ポンちゃんが行く! 」講談社文庫

24・7(1992年3月)

「性愛の技巧は、常に、情熱に比例する」〈24・7〉。感覚が理性を裏切る9つの濃密な愛のアクシデント! 大人だけに許される不慮の事故とも言える鮮烈な恋を描く、傑作小説集。

  • 角川書店、1992年3月
  • 幻冬舎文庫、1997年4月

内面のノンフィクション(1992年4月)

愛、性、外国、読書遍歴、日常生活……。あらゆる視点から山田詠美の文学世界を浮き彫りにし、創作の原点にせまる9つの対話を収録

  • 福武書店、1992年4月
  • 文春文庫、2001年4月

ぼくは勉強ができない(1993年3月) 

ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ――。17歳の時田秀美くんは、サッカー好きの高校生。勉強はできないが、女性にはよくもてる。ショット・バーで働く年上の桃子さんと熱愛中だ。母親と祖父は秀美に理解があるけれど、学校はどこか居心地が悪い。この窮屈さはいったい何なんだ! 凛々しくてクールな秀美くんが時には悩みつつ活躍する高校生小説。

  • 新潮社、1993年3月
  • 新潮文庫、1996年3月

本作の登場人物は、「ませている」ものが多い。大人に早く近づこうとして、逆に子どもっぽさを出してしまっているのである。自分を「少しぬけている」ように他人に見せ、かわいく装っている子もいる。そんな、彼女の演技を秀美君は見破ってしまうのだが。

だが、秀美君も他の登場人物と同じように大人ではない。不器用なのだ。

本作には、教育、恋愛、性、思春期特有の悩みなどの問題が多数描かれている。読了後には何かしら感じるものがあるだろう。読み終わったとも2,3日はいろいろと考えてしまうだろう。

あなたが、中学生、高校生であるならば2,3日ではすまないと思う。本作はそんな内面の描写に優れた作品である。

もっと読む【読書感想文】ぼくは勉強ができない(山田詠美)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

誰がために熱血ポンちゃんは行く!(1993年10月)

史上最強の傲慢ウーマンと進化したポンちゃんの好物は、旅と友達とお酒と……。最高の快楽と至福の贅沢を追い求め、天下無敵のエイミーズ・パーティ御一行様は、今日も世界を股に掛けて行く! ジャマイカ、ハワイ、ニューヨークetc.と舞台もノン気に、あくまでマイ・ペースのポンちゃん、誰がために行く!?

  • 角川書店、1993年10月
  • 講談社文庫

快楽の動詞(1993年12月)

大分昔の話になるが、私の部屋に女友達とその恋人が泊まったことがある。私は、ひとりでベッドに寝て、彼らは、離れたところに布団を敷いて寝た。図々しくも、彼らは、私を無視して、こっそり性行為を始めたのだった(表題作より)。隠しても、もれ聞こえてくるぼそぼそ声は、ありふれた「いく」と「死ぬ」。でも、2人が文学的なロマンあふれる会話を交わしていたら、もっと薄気味悪かったはず。文学の中の性行為と実際の性行為はどう違う? 奔放で緻密な8篇の短篇小説。

  • 福武書店、1993年12月
  • 文春文庫

120%COOOL(1994年3月)

100%の完璧な快楽では、愛という陳腐な言葉が入り込む。それを打ち消すには、もう20%を必要とする。〈誰もが考える恋〉をしてはいけない。山田詠美が新しく描いた、9つの熱い愛の真理。

  • 幻冬舎、1994

嵐ヶ熱血ポンちゃん!(1995年10月)

楽しくなければ生きてる意味はない、と言わんばかりのポンちゃん流生き方をつづった極上エッセイ。バリ珍道中からトリップな毎日、懶惰な休暇から哀愁のヨーロッパまで、すべてをパラダイスにしてしまう極意とは?読めば読むほど幸福な気分になれる痛快ポンちゃんシリーズの決定版。目からウロコの1冊!

  • 講談社、1995年10月

アニマル・ロジック(1996年4月)

主人公は、ヤスミン。黒い肌の美しき野獣。人間の動物園、マンハッタンに棲息中。あらゆる本能を手下にして幸福をむさぼる彼女は、言葉よりも、愛の理論よりも、とりこになった五感のせつなさを信じている。物語るのは、私。かねてヤスミンとは、一喜一憂を共にしてきた。なにせ彼女の中を巡り流れる「無垢」に、棲みついている私だから……。小説の奔流、1000枚の至福。泉鏡花賞。

4U(1997年4月)

恋の化学反応で出来上がった薬品であなたの息を、幸福に詰まらせてみせる。ライフイズヴェリィショート。かなわない想いなんて大嫌い。誰かに試したい、9つの恋の特効薬を収めた最新小説集。

  • 幻冬舎、1997

路傍の熱血ポンちゃん!(1997年5月)

極楽のフィジーでも東京の昭島でも、気の合う仲間がいれば、心は贅沢! キュートでおしゃれなポンちゃんが、かっこつけずに本音で楽しく生きる方法を自らの退屈でエキサイティングな日々を披露しながら綴る、おもしろエッセイ。恋に友達に遊びに仕事に、ちょっとだけ悩んでいる人たちに贈るステキな一冊!

  • 講談社、1997年5月

メンアットワーク(1998年8月)

山田詠美が本物の男たちと激突。人生のすべてと愛の衝撃を語り合う、極上の対談集。

  • 幻冬舎文庫、2001年8月

マグネット(1999年3月) 

借金の返済を迫られて殺人を犯した男を匿う黒木。中学校の資料室で教師から猥褻行為を受けていた事件を回想する由美子。罪の意識はこれほどまでに人間を洗練させるのか? そして用意された罰は時として人を輝かせる。法の裁きではない。

  • 幻冬舎、1999

エイミー・セッズ(1999年8月)

差別意識に満ちた言葉や視線で、相手に痛みや屈辱を与えながら、そのことに気づきもしない人達。どうしてそこまで鈍感でいられるの―?いわれのない優越感を漂わせながら、偏見と侮辱を撒き散らす自称「良識派」に向けて、洗練されたシニカルな筆致で詠美が放つ、絶対零度の怒りと軽蔑。理不尽な仕打ちに震えた経験をもつすべての人を慰め勇気づける、痛快無比の辛口エッセイ集。

  • 新潮社、1999年8月

エイミー・ショウズ(1999年8月)  

快楽の源は恋愛のみにあらず。熱帯の島の匂い立つような空気に包まれて、五感を解き放った瞬間。あるいは書物の世界に引き込まれ、時を忘れて読み耽った至福の瞬間―。そんな煌めくような瞬間がもたらす、官能的なまでの快楽を求めて積み重ねた、旅そして読書。その眩暈を誘われるほどの陶酔に溢れた記録を甘やかに綴り、読者のからだと心にざわめきを蘇らせる濃密なエッセイ集。

  • 新潮社、1999年8月  

熱血ポンちゃんは二度ベルを鳴らす(1999年1月)

死語に出くわし悶絶し、パリに飛んでは素敵な道路工事のお兄さんに目が釘付け。相も変わらずエキサイティング&キュートな日々を過ごすポンちゃんが本音で語る、やるせなくってすごく楽しい極上エッセイ。少しだけ幸せな日、少しだけイヤな日、ページを開くと名言満載。これで明日からも元気に暮らせる!

  • 講談社、1999年1月

A2Z(2000年1月) 

文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生と恋に落ちた。同業者の夫・一浩は恋人の存在を打ち明ける。恋と結婚、仕事への情熱。あるべき男女関係をぶち壊しているように思われるかもしれないが、今の私たちには、これが形――。AからZまでの二十六文字にこめられた、大人の恋のすべて。読売文学賞受賞作。

  • 講談社、2000年

熱血ポンちゃんが来りて笛を吹く(2001年1月)

ポンちゃんが台所に立つのが好きなのは、食いしんぼうの友人たちによるところが多い。誰もが、良く食べ良く飲み良く喋る。時々、一晩じゅうそうしている。一方、イタリアでも宇都宮でも六本木でも、コージーな空間を求め日夜奔走するポンちゃんと仲間たち。ますますスウィートでデリシャスな人気エッセイ。

  • 講談社、2001年1月

姫君(2001年6月)

「母が首を吊ったのを見つけた時、ぼくが、まだ五歳だったのは幸せなことだ。十歳だったら泣きわめいていただろうし、十五歳だったら心の病気にかかってた。今だったらどうだろう。きっと笑ってた。二十歳。もう、ぼくは、人が、おかしくなくても笑うということを知っている」(本文より)。人が人を求める気持ち、コトバにできない寂しさを描いた短篇集。人を愛することで初めてうまれる恐怖、そんな“聖なる残酷”に彩られた、忘れがたい物語。

  • 文藝春秋、2001年6月

巴里製皮膚菓子(2002年1月)

「あなたの眼差しの届く所で、私は、いつでも、二つの死を夢想する。愛する者の死、そして愛される者の死。ねえ、あなたならどちらを選びたい?」パリの穏やかな宵に響く貴金属たちの触れ合い。残酷なまでに欲望に忠実で、狂乱の光と沈黙の闇の空隙を縫うかのように貪り合うその高貴な腐食を、静謐な文章と先鋭な写真で描く写真小説集。

  • 幻冬舎、2002年1月

(瀬戸内寂聴)いま聞きたいいま話したい(2002年2月)

私はいつだって自分は芸術家だと信じて生きています! 文学の可能性に挑戦し続ける2人の女流作家が、「私小説」「死」「女と男」について大いに語り合う。『中央公論』等に掲載された対談を再編集。

  • 中央公論新社、2002年2月

日はまた熱血ポンちゃん(2002年10月)

読めば幸せな気持ちになれる人気エッセイ!愉快でクールな仲間たちとのステキな日々をつづった極上エッセイ。そして今回、ポンちゃんはアフリカの大地に辿り着く。あなたに元気を届けるシリーズ第8作。

  • 講談社、2002年10月

PAY DAY!!!(2003年3月)

ペイ・デイ、給料日。それは、何があろうと、ほんのちょっとだけ、みんなが幸せになれる日――。双子の兄と妹は高校生。ちょっと不器用、でも誠実に生きている二人に訪れる、新しい出会い。別れ。恋。家族の問題。そして、大切な人の死……。新たな青春小説の古典の誕生! ゆったりと美しいアメリカ南部を舞台に、たくさんの生といくつかの死が織り成されていく、堂々たる長編小説。

  • 新潮社、2003

(ピーコ)ファッションファッショ(2003年9月)

「流行に踊らされない、ブランドに頼らない」を主眼に、いつの世でも蔓延するセンスのないファッションを、ふたりが一刀両断! さらにはパーティーでのマナーから、いいオトコの見極め方にも話は及び、思わず爆笑、目からウロコ! 女性誌で連載開始から大反響だった「愛ある毒舌」対談集、待望の文庫化。

  • 講談社、2003年9月

ご新規熱血ポンちゃん(2004年11月)

聖なる夜にはクリスマス難民になった仲間をよんでパーティに興じ、ニューヨークの常宿では甘い追憶をつまみに雪見酒をきめこむ。ビバ自分! な人々と人生のささやかな喜びを追求しつつ、ポンちゃんの毎日はにぎやかにそして豊かに過ぎていく。ポジティブ全開、でもちょっぴりポンチがくせになる言葉の御馳走。美味なるフレーズが幸せをくれる大人気エッセイが、装いも新たに登場です!

  • 新潮社、2004年11月

風味絶佳(2005年5月) 

「甘くとろけるもんは女の子だけじゃないんだから」。恋の妙味を描く珠玉の6篇。20年目のマイルストーン的作品集。谷崎賞受賞

  • 文藝春秋、2005

(ピーコ)ファッションファッショ マインド編(2005年9月)

お洒落の才能というのは、ない人は一生ない。でも、磨くことはできる――。2人の愛ある「毒」はヒートアップ。年齢やスタイルに合わせた着こなしや、嫌味のないアクセサリーの見せ方といったファッションの基本から、食べ物の好みや、日本男子の「胸文化・尻文化」にも話は及ぶ。大反響の辛口トーク集、最終章。

  • 講談社、2005年9月

熱血ポンちゃん膝栗毛(2006年12月) 

きみの前に空瓶はない。きみの後ろに空瓶は出来る。ああ、酔いどれよ。酒よ――沖縄でユビハブと格闘し、博多の屋台で大合唱。はたまた、徹夜本で不眠症になりかける。どうして、いつも歯止めを掛けることが出来ないんだろう。大人なのに……という顰蹙を携えて進まんとする膝栗毛。NY、パリ、メキシコ、さまざまな国での郷愁もお供に、ポンちゃんののりすぎ人生はまだまだ続く!

  • 新潮社、2006年12月

無銭優雅(2007年1月)

友人と花屋を経営する斎藤慈雨と、古い日本家屋にひとり棲みの予備校講師・北村栄。お金をかけなくとも、二人で共有する時間は、“世にも簡素な天国”になる。「心中する前の心持ちで、つき合っていかないか?」。人生の後半に始めた恋に勤しむ二人は今、死という代物に、世界で一番身勝手な価値を与えている―。恋愛小説の新たなる金字塔。

(河野多惠子)文学問答(2007年7月)

芥川賞始め数々の選考委員を務めた二人の文学者が、私生活から選考の秘話までを明かす。貴重なる肉声がつまった究極の文学対談!

はじめての文学 山田詠美(2007年9月)

デビュー以来つねにセンセーショナルな話題作で注目される著者の、繊細でリリカルな筆致で思春期の揺れるこころを描いた短篇8篇収録。

(高橋源一郎)顰蹙文学カフェ(2008年6月)

太宰治も三島由紀夫も中上健次も皆「顰蹙」の人だった? 文学は顰蹙買ってナンボ! 顰蹙買うのも才能のうち! 自らを顰蹙作家と自認する店長・高橋、副店長・山田両氏が発見した顰蹙文学の魅力とは? 多彩で偉大で顰蹙で目の離せないゲストを迎え、「文学さん」への捩れた愛を語り尽くす抱腹絶倒の鼎談集。

アンコ椿は熱血ポンちゃん(2009年3月) 

小耳にはさんだ日本語がどうしても気になる。オリンピックの盛り上がりに乗れない。読書三昧なら蟄居もまたよし。文句だってあるけれど、うまい食べ物うまい酒、愛する小説とゴキゲンな音楽、そして大切な人たちに囲まれた愛おしい時間は、いつでもパワフルに日々を彩る。さわやかな毒舌と熟練のコブシ回しで、本日も世のあれこれに猪突猛進! 読者に勇気の火を灯す大人気エッセイ。

  • 新潮社、2009年3月

学問(2009年6月)

東京から引っ越してきた仁美、リーダー格で人気者の心太、食いしん坊な無量、眠るのが生き甲斐の千穂。4人は友情とも恋愛ともつかない、特別な絆で結ばれていた。一歩一歩、大人の世界に近づく彼らの毎日を彩る生と性の輝き。そして訪れる、それぞれの人生の終わり。高度成長期の海辺の街を舞台に4人が過ごしたかけがえのない時間を、この上なく官能的な言葉で紡ぐ、渾身の長編。

タイニー・ストーリーズ(2010年10月)

短篇の名手・山田詠美による宝石箱のような小説集。アメリカ人兵士との恋愛を描く「GIと遊んだ話」から、街に立つ電信柱がその心情を語る「電信柱さん」まで21種のまったく異なる感情の揺らめきが、それぞれにまばゆい光を放つ。恋愛小説、性愛小説、家族小説、戦争小説、喜劇、悲劇とあらゆる小説のエッセンスがぎっしり詰まった、小さくて最高にリッチな1冊。ささやかなのに心をとらえて離さない、極上の物語たち。

ライ麦畑で熱血ポンちゃん(2011年3月)

世の中はこんなにも愛おしく愚かな人々に満ちている! なんて、私こそ愚行の女王? いや、ハモニカ愚連隊だ! アメリカン・アイドルに熱中し、カピバラの孤高に学ぶ。可愛げをものに出来てこそ、大人なのです。美味しいもの、読書、ドラマ、恋。興味は尽きず、歯ごたえ十分。お待たせしました、百パーセントポンちゃんの世界。

  • 新潮社、2011年3月

ジェントルマン(2011年11月)

眉目秀麗、文武両道にして完璧な優しさを持つ青年、漱太郎。しかしある嵐の日、同級生の夢生はその悪魔のような本性を垣間見る――。天性のエゴイストの善悪も弁えぬ振る舞いに魅入られた夢生は、漱太郎の罪を知るただ一人の存在として、彼を愛し守り抜くと誓う。切なくも残酷な究極のピカレスク恋愛小説。

明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち(2013年2月)

ひとつの家族となるべく、東京郊外の一軒家に移り住んだ二組の親子。それは幸せな人生作りの、完璧な再出発かと思われた。しかし、落雷とともに訪れた長男の死をきっかけに、母がアルコール依存症となり、一家の姿は激変する。「人生よ、私を楽しませてくれてありがとう」。絶望から再生した温かい家族たちが語りだす、喪失から始まる愛惜の物語。

熱血ポンちゃんから騒ぎ(2013年5月)

ニューヨークのグランマの思い出、東日本大震災に思うこと、涙袋メイクって!? 巣鴨のじいちゃんばあちゃんに癒される――音楽、読書、映画、恋愛、本当に大切なもの……。素敵なことには興味津々、筋の通らぬことには怒り炸裂! 人生の達人熱血ポンちゃんは、今日も元気にから騒ぐ!

4 Unique Girls 人生の主役になるための63のルール(2014年10月)

押し付けられて来た調和を少しばかり乱してみたい、と胸をわくわくさせているユニークガール志願の方に提案します。最大公約数の「いい女」は目指さずに、自分を主人公にした物語を紡ぐこと。そこで生まれる甘さも苦さも、すべて人生の醍醐味。その味を引き立てるお手伝いをさせて下さいーー。幾多の恋愛を描いてきた著者が教える”いい女”指南。

  • 幻冬舎、2014

賢者の愛(2015年1月)

高中真由子は、編集者の父と医師の母のもとで、何不自由なく育てられてきた。真由子が小学生のころ、隣家に二つ年下の百合の家族が引っ越してきて、二人は急速に仲良くなっていく。しかし、真由子が21歳になった冬、百合は真由子が幼いころからずっと思いを寄せてきた澤村諒一の子どもを妊娠したと告白した。その日から、真由子の復讐が始まる――。
 諒一と百合の子どもの名付け親になった真由子は、『痴人の愛』の「ナオミ」から、二人の息子に「直巳」と名付け、彼を「調教」していく。直巳が二十歳の誕生日を迎えた日、真由子は初めて、直巳に体を許す。それが最初で最後となるとも知らず……。

  • 中央公論新社、2015

珠玉の短編(2016年6月)

恋愛、友情、自尊心――人間の欲望の行き着く先は、グロテスクでブラックで愛おしい!主人公の奈美は、孝一と虹子という夫婦と親しくしている。しかし、孝一が出張中の雨の日を境に、三人の関係は歪み始める。川端賞受賞作「生鮮てるてる坊主」や“珠玉”という惹句に取り憑かれてた作家・夏耳漱子。やがて頭の中で珠玉たちが地位向上と種の保存を騒ぎ出し……!? 表題作「珠玉の短編」など、短篇小説の名手が贈る11編の絶品。

  • 講談社、2016

つみびと(2019年5月)

灼熱の夏、23歳の母・蓮音は、 なぜ幼な子二人をマンションに置き去りにしたのか。
真に罪深いのは誰なのか。

あの痛ましい事件に山田詠美が挑む。
虐げられる者たちの心理を深く掘り下げて、日経新聞連載時から話題を呼んだ、迫真の長編小説。

この記事を書いた人
右手

平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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