ハイスコアガール(押切蓮介)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

1990年代の対戦型格闘ゲームブームを背景とし、溝口(神奈川県川崎市高津区)を舞台に、ブームの火付け役となった『ストリートファイターII』を主人公・矢口春雄とヒロイン・大野晶の因縁として位置付けて描いたラブコメディ作品である。

ハイスコアガール(押切蓮介)の作品情報

タイトル
ハイスコアガール
著者
押切蓮介
形式
漫画
ジャンル
ギャグ
ラブコメディ
アクション
青春
執筆国
日本
版元
スクウェア・エニックス
初出
増刊ヤングガンガン、2010年 Vol.11
増刊ヤングガンガンビッグ、2011年 VOL.1 – VOL.3
月刊ビッグガンガン、2011年 VOL.1 – 2018年 VOL.10
刊行情報
ビックガンガンコミックスSUPER
受賞歴
2012年ブロスコミックアワード大賞
2013年版『このマンガがすごい!』オトコ編第2位

ハイスコアガール(押切蓮介)のあらすじ・概要

HERE COMES A NEW CHALLENGER!

『ポリゴン』って何? 食えんの?
そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。
ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凜と座していた──。

表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!

作者

押切 蓮介(1979年9月19日 – )

漫画家、ミュージシャン。東京都世田谷区出身。1998年に『週刊ヤングマガジン』に掲載された『マサシ!!うしろだ!!』でデビュー。 独特の絵柄と多彩な作風を持っており、ホラーギャグなる特異なジャンルを開拓したことでも知られるがジャンルに縛られない多作な作家である。

ハイスコアガール(押切蓮介)の刊行情報

  • 押切蓮介 『ハイスコアガール』 スクウェア・エニックス〈ビッグガンガンコミックスSUPER〉、全10巻

アニメ版関連動画

テレビアニメ『ハイスコアガール』2018年7月‐9月

テレビアニメ『ハイスコアガールII』2019年10月‐

ハイスコアガール(押切蓮介)の登場人物

矢口 春雄(やぐち はるお) / ハルオ
本作の主人公。無類のゲーム好きの少年。1979年6月1日生まれ。彼が小学6年生の時から物語は始まる。ジャンルとしては格闘ゲームや横スクロールアクションを好んでいる。特に『ストII』についてはその腕前に自信を持っており、ガイル使いとして近所では敵なしの実力を誇ることから「豪指の矢口(または「豪指のハルオ」)」を自称する。

大野 晶(おおの あきら)
本作のヒロイン。才色兼備・文武両道のお嬢様。1979年10月10日生まれ、O型。成績優秀で容姿も良く、学校では周囲から慕われる一方で、家庭では財閥の令嬢として多くの稽古事を強いられており、その息抜きのために放課後はこっそりゲームセンターに通っている。

日高 小春(ひだか こはる)
本作のもう1人のヒロイン。ハルオが通う中学校のクラスメイト。端正な顔立ちと発育した胸が人目を引く可愛らしい容姿の持ち主だが、人付き合いが苦手な性格からクラスではあまり目立たない位置にいる。1979年4月4日生まれ、A型。無趣味だった自分とは違い、毎日楽しそうにゲームをしているハルオに興味を抱く。

ハイスコアガール(押切蓮介)の各巻あらすじ

ハイスコアガール第1巻のストーリーを紹介!

『ポリゴン』って何? 食えんの? そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凜と座していた──。表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!
※「ハイスコアガールCONTINUE」1巻は、「ハイスコアガール」1巻からストーリーはそのままに、表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切りを掲載したリニューアル版です。

小学生編。1991年。雲仙普賢岳の噴火、湾岸戦争の勃発など、様々な事件が世間を騒がせていた当時、そんなことは我関せずと日々ゲーセン通いに明け暮れる小学6年生の矢口春雄(ハルオ)は、ある日行きつけのゲーセンでクラスメイトの大野晶に出会う。

下町のゲーセンには不似合いな成績優秀で金持ちのお嬢様である晶は、実は凄腕のゲーマーだった。自身が最も得意とする『ストII』で惨敗を喫したハルオは、ゲームしか取り柄の無い自分にとって最も輝ける場を脅かす晶を追い出すため、禁じ手とされるハメ技を使ってまで勝とうとするが、激怒した晶に殴り倒されたうえ、行きつけのゲーセンから出入り禁止を喰らう。これがハルオと晶の因縁の始まりだった。

ハイスコアガール第2巻のストーリーを紹介!

『ポリゴン』って、カクカクのやつ? そんな3D参入期だった古き良き格ゲーブーム全盛の1994年。男たちの異様で不気味な闘志が蔓延る場末のゲーセンに、彼女は再び降り立った──。表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!

中学生編。1993年初冬。中学2年生になってもまだゲーム三昧の日々を送るハルオに、クラスメイトの日高小春が興味を持つ。『バーチャファイター』、『サムライスピリッツ』、『餓狼伝説』シリーズなど、次々と登場する新作に熱狂するハルオを後ろから眺めながら、小春はハルオのペースに巻き込まれ、惹かれていく。

その一方、小春の想いにまったく気付かないハルオは、なかなか『ストリートファイターIII』がリリースされないことがまるで晶との再戦を待ってくれているかのような感覚を抱きながら、バージョンアップを重ねる『ストII』シリーズの腕を磨いていた。

ハイスコアガール第3巻のストーリーを紹介!

『ポリゴン』ってリアルなやつ? そんな3D発展期だった古き良き格ゲーブーム継続の1995年。男たちの儚く醜く美しい矜持が蔓延る場末のゲーセンで、彼女はずっと待っていた──。表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!

中学3年生になったハルオは、アメリカから帰国し自分の学校に転入してきた晶と再会するが、「再会」に対して抱いていた想いが図らずもすれ違いを生む。

ハイスコアガール第4巻のストーリーを紹介!

『STG』って最近元気なくね? そんなAG転換期だった古き良き格ゲーブーム最盛の1995年。むさ苦しい男と少~しだけ女が蔓延る場末のゲーセンで、彼女はひとり悩んでいた──。表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!

高校生編。1995年6月。上蘭高校の受験に失敗したハルオは晶への引け目からゲームセンターへの足が遠のき、気持ちがくすぶったままの日々を送っていた。

そんな状態を見かねた小春によって強引にゲーセンへ連れ出されたハルオは彼女から勝負を挑まれる。

ハイスコアガール第5巻のストーリーを紹介!

『ポリゴン』って知らねーの…!? そんな3D絶頂期だった古き良き格闘ゲーム乱立の1995年。クレーンゲームとプリントシール機がじょじょに増えゆく場末のゲーセンを、彼女は遠く眺めていた──。表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!

7月。晶の恋路には家庭環境という壁が立ちはだかり、ハルオが晶のために自分にできることを考え始め、彼らの絆を目の当たりにした小春は胸の痛みを隠せない。

ハイスコアガール第6巻のストーリーを紹介!

『2D』派? それとも『3D』派? そんな二極化が進む古き良き格闘ゲーム対立の1995年。角ばる『ポリゴン』がツルツルになりゆく場末のゲーセンで、ひとつの恋路が決着した──。

晶の姉である大野真は、苛烈な家庭教育に疲弊する妹を元気づけるべく、ハルオに接触する。

真に振り回されながらもハルオは真の助言を受けて晶のために奔走し、真を通じて届けられてくるハルオの思いは晶の支えとなっていった。

ハイスコアガール第7巻のストーリーを紹介!

『SS』? 『PS』? 『PC』!? そんな覇権を争っていた古き良き家庭用ゲーム発展の1996年。腰パンチーマーがオヤジを狩りゆく封鎖された渋谷で、ふたつの恋路が交差した──。

小春との再戦以来、地元のゲーマーたちから妬み嫉みを受けて居辛くなったハルオは、渋谷のゲーセンにいた。

そして渋谷勢の一員として、地元勢との対決に臨む。一方、ハルオへの想いを燻らせていた小春にも対戦の話が舞い込み、最初は参戦を渋るものの彼が相手側に着いたことを知り、参戦を決意する。

ハイスコアガール第8巻のストーリーを紹介!

ゲーセン行く?  家でやる? そんな稼働と移植盛んな古き良きビデオゲーム拮抗の1996年。すこ~しずつ客足が減りゆく場末のゲーセンで、思春期の想いがぶつかった──。

1996年4月。ハルオたちは2年生へと進級した。渋谷で夜を明かしたハルオと小春の姿を見た晶は、イタズラながら使用人らにハルオを拉致させ自宅へ招き入れ、その夜はハルオに『ファイナルファイト』シリーズを最新作から初代へと順にプレイをさせる。

ハイスコアガール第9巻のストーリーを紹介!

LIKEなの? LOVEなの? そんな恋愛感情再確認な古き良き東京国際展示場開場の1996年。因縁対決に終止符を打つべく二人で遠征した大阪で、メーク・ドラマが始まった──。

原付免許を取得したハルオは、晶に自慢するため大野家に向かう。「いつでもこれで会いに行く」というハルオを嬉しく思った晶だったが、直後に悲し気な顔も見せる。

そして、ハルオは一緒に過ごした思い返し、自分にとって晶は『大切な存在』『好きな人』なのだと初めて認識したのだった。

ハイスコアガール第10巻のストーリーを紹介!

互いの想いがのしかかる心拍数。ソニックとスクリューの回転数。BPM最大バトルの果て、心に残る“青春”がエンディングを迎えたとき、彼らは決意で満たされる──。

ハイスコアガール(押切蓮介)の感想・解説・評価

一風変わったラブコメ漫画

本作『ハイスコアガール』は一風変わったラブコメ作品に仕上がっている。2人の仲を繋ぐものが『ストⅡ』という格闘ゲームなのである。

さらにメインヒロインの大野晶は凄腕のゲーマーとして登場するが、全然言葉を話さない。無口キャラここに極まれりという感じで、感情表現は表情の変化くらいでしか行われない。

そんな2人は会話ではなく、ゲームを通じてコミュニケーションを図っているのだ。晶は不満を口に出したりはしないが、怒ったような表情をして見せ、さらにハルオの足を踏んだりする。

そんな不器用な二人だけにラブコメとして気持ちを交わしていくのにも時間がかかる。ゲームや時代背景も合わせて2人の不器用な恋愛を楽しめる作品だ。

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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