【おすすめ】絲山秋子の全作品を一覧であらすじを紹介します

絲山 秋子 いとやま・あきこ(1966年11月22日 – )

小説家。東京都世田谷区出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。卒業後、住宅設備機器メーカー営業職として数度の転勤を経験。1998年に躁鬱病を患い休職、入院中に小説の執筆を始めた。2003年、『イッツ・オンリー・トーク』で文學界新人賞を受賞し小説家デビュー。2005年、『海の仙人』で芸術選奨新人賞、『沖で待つ』で芥川賞を受賞した。2016年、『薄情』で谷崎潤一郎賞を受賞。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:
  • 2位:
  • 3位:

作品年表リスト

『イッツ・オンリー・トーク』2004年

引っ越しの朝、男に振られた。やってきた蒲田の街で名前を呼ばれた。EDの議員、鬱病のヤクザ、痴漢、いとこの居候――遠い点と点が形づくる星座のような関係。ひと夏の出会いと別れを、キング・クリムゾンに乗せて「ムダ話さ」と歌いとばすデビュー作。第96回文學界新人賞受賞作。高崎での乗馬仲間との再会を描く「第七障害」も併録。「やわらかい生活」として、豊川悦司、寺島しのぶで映画化された話題作です。

  • イッツ・オンリー・トーク
  • 第七障害

『海の仙人』2004年

宝くじに当った河野は会社を辞めて、碧い海が美しい敦賀に引越した。何もしないひっそりした生活。そこへ居候を志願する、役立たずの神様・ファンタジーが訪れて、奇妙な同居が始まる。孤独の殻にこもる河野には、二人の女性が想いを寄せていた。かりんはセックスレスの関係を受け容れ、元同僚の片桐は片想いを続けている。芥川賞作家が絶妙な語り口で描く、哀しく美しい孤独の三重奏。

『袋小路の男』2004年

高校の先輩、小田切孝に出会ったその時から、大谷日向子の思いは募っていった。大学に進学して、社会人になっても、指さえ触れることもなく、ただ思い続けた12年。それでも日向子の気持ちが、離れることはなかった。川端康成文学賞を受賞した表題作の他、「小田切孝の言い分」「アーリオ オーリオ」を収録。

  • 袋小路の男
  • 小田切孝の言い分
  • アーリオオーリオ

『逃亡くそたわけ』2005年

「どうしようどうしよう夏が終わってしまう」軽い気持ちの自殺未遂がばれ、入院させられた「あたし」は、退屈な精神病院からの脱走を決意。名古屋出身の「なごやん」を誘い出し、彼のぼろぼろの車での逃亡が始まった。道中、幻聴に悩まされ、なごやんと衝突しながらも、車は福岡から、阿蘇、さらに南へ疾走する。

以前読んだ、「沖で待つ」に収録されていた「勤労感謝の日」という短編が面白かったし、題名に惹かれたため読んでみました。

感想なんですが、登場人物2人のキャラは良いと思ったし、方言も楽しめたんですが、なんか「う~ん…」という感じ。何が「う~ん…」なのかと聞かれると困ってしまうんですが、とにかく「う~ん…」。

良く言えば人間の関係をよく書いているとも言えるんですが、悪く言うとあまり親しくない友達の話を誰かから聞かされている感じです。うまく小説に入って行けなかったかもしれません。

『スモールトーク』2005年

昔の男が現れた。場違いなほど美しく、いかがわしい車に乗って。

ゆうこのもとをかつての男が訪れる。久しぶりの再会になんの感慨も湧かないゆうこだが、男の乗ってきたクルマに目を奪われてしまう。以来、男は毎回エキゾチックなクルマで現れるのだが――。珠玉の七篇。

  • スモールトーク
  • 書き下ろしエッセイ
  • ダイナモ

『ニート』2005年

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角川グループパブリッシング

現代人の孤独と寂寥、人間関係の揺らぎを完璧な文体で描いた傑作短篇集。

かけだしの女性作家と、会社を辞め、引きこもりをつづけて困窮を極める青年との淡い関係を描く表題作。大阪の彼女と名古屋の育ての母との間で揺れる東京のホテルマンを描いた「へたれ」他全5篇。気鋭の傑作短篇集。

  • ニート
  • ベル・エポック
  • 2+1
  • へたれ
  • 愛なんかいらねー

『沖で待つ』2006年

仕事のことだったら、そいつのために何だってしてやる。そう思っていた同期の太っちゃんが死んだ。約束を果たすため、私は太っちゃんの部屋にしのびこむ。仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く芥川賞受賞作。「勤労感謝の日」「みなみのしまのぶんたろう」併録。

  • 沖で待つ
  • 勤労感謝の日

芥川賞をとられた「沖で待つ」と短編「勤労感謝の日」の2作を収めています。

初めての絲山作品でした。先に収められている「勤労感謝の日」の文体というか語り口が独特でおもしろさを感じたんですが、逆に芥川賞をとられた「沖で待つ」はどうしてだかあまり楽しめませんでした。

『エスケイプ/アブセント』2006年

闘争と潜伏に明け暮れ、気がついたら二十年。活動家のおれも今や40歳。長い悪夢からようやく目覚めるが、まだ人生はたっぷり残っている。導かれるように向った京都で、おれは怪しげな神父・バンジャマンと出会い、長屋の教会に居候をはじめた。信じられるものは何もない。あるのは小さな自由だけ。あいつの不在を探しながら、おれは必死に生きてみる。共に響きあう二編を収めた傑作。

『絲的メイソウ』2006年

「中学生で酒を、高校生でタバコを堂々とやっていた私だが、すき焼きの卵2つはだめだった」。ああ、人生は、なんでジグザグにしか進まないんだ!あっちにぶつかりこっちにぶつかり、ときに迷走、そして瞑想。いつも本気で立ち寄り、本気で考えた毎日を、偽ることなくセキララに描いた、絲山秋子の初エッセイ集。

『豚キムチにジンクスはあるのか 絲的炊事記』2007年

真冬に冷やし中華に挑戦して惨敗し、締切と格闘しながら、満腹になれる丼を5連発で作る。さらにはあまり食べないエスニック料理の食材を集めて悪戦苦闘、そしてオリジナルの豚キムチに舌鼓を打つ。群馬県高崎市在住、一人暮らしの著者による試作に試作を重ねた毎日。時に切なく時に笑える傑作料理エッセイ。

『ダーティ・ワーク』2007年

もう一度、会いたい人がいる――

不器用で自分をもてあましているギタリストの熊井。ずっと会っていないが、今でも思いを寄せている相手がいて……。いくつもの出会いと別れが若者たちをつなぐ、胸に迫る物語。

  • worried about you
  • sympathy for the devil
  • moonlight mile
  • before they make me run
  • miss you
  • back to zero
  • beast of burden

『北緯14度』2008年

30年も思い続けた打楽器奏者ドゥドゥ・ンジャエ・ローズの故郷である西アフリカのセネガルへ――。貧しいけれども食べ物が美味しく、笑顔が絶えない。会った人のことを忘れないというセネガルの人々と、子供のようなフランス語で交わりながら、自分を見つめ直し、心と言葉について考え続けた紀行エッセイ。

太鼓のリズムは、文字なんかより直接心に響く。

『そしてもう私は誰でもなくなっていた。
二つの黒い目とどきどきする心臓、それだけだった。
これがセネガルだ、と思った。強く思った。』

日本からはるかに遠いアフリカ大陸の西端・セネガルへの魂の旅!

30年も思い続けた打楽器奏者ドゥドゥ・ンジャエ・ローズの故郷である西アフリカのセネガルへ――。貧しいけれども食べ物が美味しく、笑顔が絶えない。会った人のことを忘れないというセネガルの人々と、子供のようなフランス語で交わりながら、自分を見つめ直し、心と言葉について考え続けた紀行エッセイ。

『ラジ&ピース』2008年

自分は醜いというコンプレックスを抱く野枝(のえ)は、実家を出て群馬県のローカルFM局で人気番組を担当するようになる。誰からも干渉されない自由に閉じ籠もる野枝だが、その心の隙に気さくな方言で話す女医の沢音(さわね)が入り込み……。横浜と会津出身の二人の女性の呼び合う心を描く「うつくすま ふぐすま」を併録。

  • ラジ&ピース
  • うつくすま ふぐすま

『ばかもの』2008年

高崎で気ままな大学生活を送るヒデは、勝気な年上女性・額子に夢中だ。だが突然、結婚を決意した彼女に捨てられてしまう。何とか大学を卒業し就職するが、ヒデはいつしかアルコール依存症になり、周囲から孤立。一方、額子も不慮の事故で大怪我を負い、離婚を経験する。全てを喪失し絶望の果て、男女は再会する。長い歳月を経て、ようやく二人にも静謐な時間が流れはじめる。傑作恋愛長編。

『絲的サバイバル』2009年

今までやっていないことに挑戦しようと始めた「一月一回一人キャンプ」。設備の整ったキャンプ場のみならず、人里離れた自然の中、友人の家の庭など考えつく限りの場所でテントを張る。醍醐味は何といっても焚き火と食事、そして酒。夜には読んでみたい新書のタイトルを考えたり、何かの気配を感じたり……。

『妻の超然』2010年

結婚して十年。夫婦関係はとうに冷めていた。夫の浮気に気づいても理津子は超然としていられるはずだった(「妻の超然」)。九州男児なのに下戸の僕は、NPO活動を強要する酒好きの彼女に罵倒される(「下戸の超然」)。腫瘍手術を控えた女性作家の胸をよぎる自らの来歴。「文学の終焉」を予兆する凶悪な問題作(「作家の超然」)。三つの都市を舞台に「超然」とは何かを問う傑作中編集。

『末裔』2011年

「鍵穴はどこにもなかった」。定年間際の公務員・富井省三は、突然家から閉め出されてしまう。妻に先立たれ、独立した息子・娘とも疎遠なオヤジは、やむなく町を彷徨するうち謎の占い師に出会う。不吉な予言、度重なる悪夢、しゃべる犬……やがて省三は、鎌倉の亡き伯父宅へ辿り着く。懐かしい遺品に溢れた空家は、彼の脳裏に在りし日の家族の記憶を蘇らせた。家族の系譜をめぐる長編。

『不愉快な本の続編』2011年

フランス留学時代に女でしくじり、帰国後も生来のヨソ者として暮らしてきた乾ケンジロウ。東京でのヒモ生活から遁走し、新潟で人生初の恋に落ち結婚するも破局。富山では偶然再会した大学の女友達に、美術館で盗んだジャコメッティの彫刻を餞別に渡し、逃げるようにして故郷の呉へ――。『異邦人』ムルソーを思わせる嘘つき男の、太陽と海をめぐる不条理な彷徨。著者の最高到達点。

『忘れられたワルツ』2013年

その曲を弾いて、姉は家を出て行った――。
「今」を描き出す想像力の最先端七篇。

戻れない場所までは、ほんの一歩にすぎない。あの日から変わってしまった世界が、つねにすでにここにあるのだから。

私たちが生きる「今」を、研ぎ澄まされた言葉で描出する七つの結晶。絲山秋子は新たな先端を切り開きつづける。

  • 恋愛雑用論
  • 強震モニタ走馬燈
  • 葬式とオーロラ
  • ニイタカヤマノボレ
  • NR
  • 忘れられたワルツ
  • 神と増田喜十郎

『離陸』2014年

失踪した〈女優〉を追って、平凡な人生が動き出す。時空を超えて足跡を残す〈女優〉とは何者か。大切な人を喪い、哀しみの果てに辿りつく場所とは。透徹した目で人生を描く感動長編。

国交省から矢木沢ダムに出向中の佐藤弘のもとへ、ある夜、見知らぬ黒人が訪れる。
「女優の行方を探してほしい」
昔の恋人はフランスで、一人息子を残して失踪していた。彼女の足跡を辿る旅は、弘の運命を意外な方向へ導いていく。

〈生きている者は皆、離陸を待っているのだ〉静かな祈りで満たされた傑作長編小説。

『絲山秋子の街道を行ぐ』2015年

ドライブが好きな芥川賞作家の絲山秋子(高崎市在住)が、愛車で群馬の端から端まで駆け回り、上州の文化や歴史、食や人を魅力的に紹介した。上毛新聞の連載「街道を行ぐ」(計26回)を一冊にまとめたもの。書籍化にあたって、尾瀬と南牧村も特別紀行として加えた。群馬を知り尽くした上毛新聞社のカメラマンが撮影した写真も多数掲載されており、絲山さんの紀行文を引き立てる。県民はもちろん、県外の人もガイド本や写真集として楽しめる本に仕上がった。

『薄情』2015年

他人への深入りを避けて日々を過ごしてきた宇田川に、後輩の女性蜂須賀や木工職人の鹿谷さんとの交流の先に訪れた、ある出来事…。土地が持つ優しさと厳しさに寄り添う傑作長篇。谷崎賞受賞作。

『小松とうさちゃん』2016年

小松さん、なんかいいことあった?――恋に戸惑う52歳のさえない非常勤講師・小松と、ネトゲから抜け出せない敏腕サラリーマン・宇佐美。おっさん二人組の滑稽で切実な人生と友情を軽快に描く傑作。

『絲的ココロエ 「気の持ちよう」では治せない』2019年

双極性障害Ⅰ型発症から20年。

長年この病とどうつきあってきたか、服薬ゼロになった現在からみた心得を綴る貴重なエッセイ。

加齢、発達障害、依存、女性性、ハラスメントなどの話題も。

『夢も見ずに眠った。』2019年

夫を熊谷に残し、札幌へ単身赴任した沙和子。二人は次第にすれ違い、離別へと向かったが、新たに仕切り直した生活は、二人を思わぬ場所に導いて――新たな夫婦像を描く傑作長編。

『御社のチャラ男』2020年

チャラ男って本当にどこにでもいるんです。一定の確率で必ず。すべての働くひとに贈る、新世紀最高“会社員”小説。

社内でひそかにチャラ男と呼ばれる三芳部長。彼のまわりの人びとが彼を語ることで見えてくる、この世界と私たちの「現実(いま)」。

チャラ男は、なぜ、
――あまねく存在するのか?
――憎らしく、愛おしいのか?

この記事を書いた人
右手

平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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