【おすすめ】門井慶喜の全作品を一覧であらすじを紹介します

門井 慶喜 かどい・よしのぶ(1971年11月2日 -)

小説家。群馬県桐生市生まれ。栃木県宇都宮市育ち。同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業。帝京大学理工学部で職員として勤務する傍ら、文学賞への応募を開始。2003年「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2006年『天才たちの値段』で単行本デビュー。2018年、『銀河鉄道の父』で第158回直木三十五賞受賞。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:銀河鉄道の父
  • 2位:家康、江戸を建てる
  • 3位:おさがしの本は

作品一覧リスト

美術探偵・神永美有シリーズ(2006年9月~)

天才たちの値段(2006年9月)

「その絵がもし贋物なら、見た瞬間、苦みを感じ、本物なら甘みを覚えます」。美術品の真贋をその舌に感じる味覚で見抜く美術コンサルタント・神永美有。
短大の美術講師・佐々木昭友にもたらされた、「ボッティチェッリの『秋』が発見された」との情報、半信半疑で出かけた佐々木だが、同席した神永は絵を見た瞬間、強烈な甘みを感じたという。「秋」はイタリア・ルネッサンス期の巨匠の真筆なのか、それとも手の込んだ贋作なのか? 
ボッティチェッリ、フェルメールから正倉院御物、江戸時代の涅槃図まで、美術にまつわる謎を解く5篇

天才までの距離(2009年12月)

美術探偵・神永美有が活躍する人気シリーズ第二弾
「岡倉先生は、いはゆる筆を持たない芸術家でありました」。日本近代美術の黎明期にオルガナイザーとして君臨した岡倉天心が自ら描いたという仏像画が発見されたという。
東京から京都に移り、美大の准教授となった佐々木昭友は、件の岡倉天心の墨絵を勧められる。さんざん逡巡する佐々木を尻目に、500万円で落札したのは誰あろう神永美有だった(表題作)。
その他の収録作は、岩波文庫の表紙のデザインをつくった平福百水の切絵の真贋を巡る「文庫本今昔」、奇妙な柱時計の由来を探る「マリーさんの時計」、山水画の真贋と日本と中国の間にわだかまる歴史問題を絡めた「どちらが属国」、レンブラントの模写が生まれた経緯を巡る「レンブラント光線」。

注文の多い美術館(2014年11月)

人気の美術ミステリー、シリーズ第3弾!
舌に感じる味覚で美術品の真贋を見分ける美術コンサルタントの神永美有と美大の准教授・佐々木昭友、佐々木の元教え子で芸術家の卵・イヴォンヌのトリオが大活躍。
函館戦争で戦死した先祖を悼んで榎本武揚から贈られた、隕石を鍛えなおして作られたというサーベル。刀身の成分を調べてみると、隕石に含まれていたはずのニッケルが検出されず、偽の流星刀と断定された。だが、サーベルを前にした神永の舌はこの刀の意外な部分に甘みを感知していた(「流星刀、五稜郭にあり」)。
佐々木が密かに思いを寄せていた教え子・琴乃が結婚。いやいやながら結婚式に出席した佐々木の前で、琴乃は嫁ぎ先の家宝、支倉常長が持ち帰ったというローマ法王の肖像画を偽物と断じた。真贋の判定を託された佐々木は?(「B級偉人」)。
そのほか、志賀島の金印と同時代の「銀印」が京都から出土した。果たして本物か?(「銀印も出土した」)。北海道の農家から見つかったモザイク画は、本当にカエサルの時代のものなのか?(「モザイクで、やーらしい」)。ペリーが日本に持ち込み、将軍に披露したという蒸気機関車の模型は本物か。鍵を握るのはスケッチブックに残された「sen.T」の署名(「汽車とアスパラガス」)。神永が味覚で美術本の真贋を見極めるきっかけが明かされる青春記(「春のもみじ秋のさくら」)。

ザ・ベストミステリーズ 2007 推理小説年鑑(2007年7月)「早朝ねはん」

横山秀夫/桜庭一樹/門井慶喜/三上洸/大崎梢/薬丸岳/北森鴻

ラブホテルで見つかった女性の変死体。残された指紋の謎に、病床に伏せる天才検視官が挑む(横山秀夫「罪つくり」)。みにくく太ることを“救い”と呼ぶ少女のひそかな絶望とは(桜庭一樹「脂肪遊戯」)。ある老バーテンダーの切なく美しい幕引きの物語(北森鴻「ラストマティーニ」)。豪華短編集。

  • 『ザ・ベストミステリーズ 2007 推理小説年鑑』講談社、2007年7月
  • 『MARVELOUS MYSTERY 至高のミステリー、ここにあり ミステリー傑作選』講談社文庫、2010年11月

人形の部屋(2007年10月)

きっかけは小さな謎。なのに、それが八駒家の食卓にのぼると、一篇のミステリに姿を変える。専業主夫の父と、中学生の娘が繰り広げる、心あたたまるおうちミステリ連作集。

パラドックス実践 雄弁学園の教師たち(2009年6月)

初等部から大学院までをそなえた伝統ある名門校、雄弁学園。最大の特色は通常の科目の他に「雄弁」を学ぶこと。新任の教師、能瀬雅司(のせまさじ)は生徒から難問を突きつけられ、雄弁術で証明しなければならなくなった。失敗したら生徒たちに失格の烙印を押されてしまうだろう。新米教師は無事「試験」に合格できるのか?

おさがしの本は(2009年7月)

和久山隆彦の職場は図書館のレファレンス・カウンター。利用者の依頼で本を探し出すのが仕事だ。だが、行政や利用者への不満から、無力感に苛まれる日々を送っていた。ある日、財政難による図書館廃止が噂され、和久山の心に仕事への情熱が再びわき上がってくる……。様々な本を探索するうちに、その豊かな世界に改めて気づいた青年が再生していく連作短編集。

ザ・ベストミステリーズ 2009 推理小説年鑑(2009年7月)「パラドックス実践」

疑えすべて
一流のミステリー作家たちが仕掛ける、罠、伏線、どんでん返し!

突然二人の男にさらわれ車に乗せられた“わたし”。検問を突破した後、トランクに閉じ込められそうになるが、そこには誰も身に覚えのない大金が詰まっていた(伊坂幸太郎「検問」)。必ず女性の顔を傷つけてからレイプし殺害する“切り裂きタマちゃん”。特徴的な傷の理由は(曽根圭介「熱帯夜」)。全8編を収録。

  • 『ザ・ベストミステリーズ 2009 推理小説年鑑』講談社、2009年7月
  • 『Bluff 騙し合いの夜 ミステリー傑作選』講談社、2012年4月

悪血(2010年6月)

人は、おのれの血にどこまで縛られるのか? 高名な日本画家の家系に生まれながら、ペットの肖像画家に身をやつす時島一雅は、かつてない犬種を開発中というブリーダーの男に出資を申し出る。血の呪縛に悩みながら血の操作に手を貸す矛盾。純白の支配する邪悪な世界への憧憬。制御不能の感情が、一雅を窮地へと追い込んでいく――。ホラーサスペンスであり動物パニック小説であり芸術小説でもある、門井慶喜の意欲作! 『血統(ペディグリー)』を改題。

  • 『血統(ペディグリー)』文藝春秋、2010年6月
  • 『悪血』文春文庫、2013年11月

名探偵に訊け(2010年9月)「図書館滅ぶべし」

この世にひとつの本(2011年4月)

「ユーレイが消えた!」――著名な書家の幽嶺が、山奥の庵から忽然と姿を消した。後援していた大塔印刷では、御曹司の三郎に捜索をまかせることに。だが、工場でもあいついで病死者が出るという異常な事態が起こっていた。これは会社存亡の危機だ! いささか頼りない三郎は、有能な社長秘書の南知子と、切れ者ながら史上最速で窓際族になった社史編纂室の建彦の助けを借り、事件を探りはじめる。病死はただの偶然か、それとも無版印刷をめぐる陰謀なのか? そして、一見まったく関係がなさそうなそれぞれの事件は、世界に一冊しかないある書物へと、つながっていき――。

小説あります(2011年7月)

N市立文学館は財政難のため廃館が決定した。文学館に勤めていた老松郁太は、その延命のため、展示の中心的作家・徳丸敬生の晩年の謎を解こうと考える。30年前、作家は置き手紙を残して行方不明となっていたのだ……。謎解きの過程で郁太は、文学館の存続を懸けて「人はなぜ小説を読むのか」という大きな命題に挑むことに。はたして、主人公がたどり着いた結論とは!?

宝石 ザ・ミステリー(2011年12月)「仏像をなめる」

竹島(2012年6月)

日韓両国民必読のコン・ゲーム小説! 口八丁の若者・健哉は、「竹島」に関する江戸期和本を入手。和本の記述が、領土問題の決定的な証拠になると踏んだ彼は、外務省に買い取りをもちかけるが断られ、あろうことか次に韓国側へ和本を買わせようと動く。健哉に翻弄された外務大臣・日下部は、健哉側と韓国側を日韓サッカー戦スタジアムへ招待。そこで日下部が提案した大ばくちとは?

若桜鉄道うぐいす駅(2012年9月)

鳥取県内を走る若桜(わかさ)鉄道は、三両編成。一両や二両のときも……。ローカル色あふれる路線には、昭和初期に著名な建築家が設計したとされるうぐいす駅の駅舎がある。しかし、この場所に病院を誘致し、とりこわす計画が持ち上がり、改築と保存で田舎町は揺れていた。大学院生の芹山涼太(せりやまりょうた)は、村長である祖父の命令で、駅舎の歴史を調べるなか、祖父の急死で、村長選に立候補させられてしまった。

ぼくらの近代建築デラックス!(2012年11月)万城目学共著

人気作家が目一杯楽しむ、建築ゆるゆる散歩。

人気作家ならではの壮大な想像力と楽しい薀蓄が満載。読むうちに、大阪、東京、台湾へ、近代建築を今すぐ見に出掛けたくなる!

宝石 ザ・ミステリー2(2012年12月)「保険会社がゴッホの絵を買う理由」

ベストセラー作家が再集結! !
すべて新作読み切りで、ミステリー傑作集が今年も登場。
1冊で短編集2冊分のおもしろさは保証します!

大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー(2013年1月)「夫のお弁当箱に石をつめた奥さんの話」

三人の人気作家が、いちばん読みたいテーマを、いちばん読みたい作家に「お願い」してできあがった、完全新作アンソロジー!
運命の出会いを探しに来てください。。本とも、人とも。

「本屋さんを舞台に、魅力的な物語を」というリクエストに応えてくれたのは、飛鳥井千砂、有栖川有栖、乾ルカ、門井慶喜、坂木司、似鳥鶏、誉田哲也、宮下奈都、吉野万理子の各氏。
大崎さんの新作ももちろん収録。

ホテル・コンシェルジュ(2013年2月)

コンシェルジュは名探偵!? 名コンビ九鬼&麻奈登場

「盗まれた仏像を取り返せ」「アメリカ大使の暗殺計画を阻止せよ」。どんな難問もホテルポラリス京都のコンシェルジュがズバリ解決。

シュンスケ!(2013年3月)

伊藤俊輔、のちの伊藤博文は農民の子に生まれながらも、その持ち前のひたむきさ、明るさで周囲を魅了し、驚異的な出世を遂げる。新生日本の立役者の青年期を、さわやかに痛快に描く歴史小説。

かまさん 榎本武揚と箱館共和国(2013年5月)

榎本釜次郎武揚。日本最大最強の軍艦「開陽」を擁して箱館戦争を起こした男。旗本出身ではあるが、海軍伝習所に学び、三年半ものオランダ留学を経験した男。科学者であり、技術者であり、万国公法に通じた法学者―幕末から維新を駆け抜けた、「武士の鑑」か「武士の風上にも置けぬ」裏切り者か。真にあるべき「新しい日本」を唯一捕りに行った、不屈の挑戦の物語!

こちら警視庁美術犯罪捜査班(2013年10月)

新米刑事の三田村豪気が配属されたのは、警視庁捜査二課美術犯罪捜査班。そこは、美術品犯罪に対応する警視庁唯一の部署。やる気と体力は人一倍だが、美術にはとんと疎い三田村は、抜群の鑑定眼をもつ美貌の上司・岸すみれの薫陶のもと、にわか仕込みの知識を駆使して、狡猾な詐欺的ビジネスを続ける美術品販売会社の犯罪を暴こうとするが……。美術ミステリーの新境地!

東京帝大叡古教授(2015年3月)

日本初! 文系の天才博士が事件を解決!

物語の主人公・宇野辺叡古(うのべえーこ)は、東京帝国大学法科大学の教授である。大著『日本政治史之研究』で知られる彼は、法律・政治などの社会科学にとどまらず、語学・文学・史学など人文科学にも通じる“知の巨人”である。
その知の巨人が、連続殺人事件に遭遇する。
時代は明治。殺されたのは帝大の教授たち。事件の背景には、生まれたばかりの近代国家「日本」が抱えた悩ましい政治の火種があった。
他を圧倒する「知の巨人」が開示していく事件の真相は、まさに予測不能。ラストは鳥肌モノ!!
直木賞候補作、早くも文庫化!

新選組颯爽録(2015年8月)

池田屋に踏み込むも、なぜか敵を斬ろうとしない新選組隊長・近藤勇。その胸中にあった切実な願望とは――。(「戦いを避ける」) 新選組について語られる史実の隙間を覗けば、隊士らの心理や葛藤がにじみ出る。近藤・土方らの意外な一面や、馬術師範・安富才助、密偵・村山謙吉、文吏・尾形俊太郎らにも光を当て、歴史小説の名手が、鮮烈にして新しい新選組像を描き出す。

マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代(2015年11月)

気鋭の歴史作家が『時の娘』『薔薇の名前』『わたしの名は赤』などの名作をとおして、小説・宗教・美術が交差する「近代の謎」を読み解く!

家康、江戸を建てる(2016年2月)

天正十八年、家康は関白・秀吉から関東二百四十万石への国替えを要求された。そこは、水びたしの低湿地が多い広大な土地。家臣団の猛反対をよそに「関東には、のぞみがある」と受け入れた家康。貧村・江戸を本拠と定め、街づくりに着手。利根川東遷、神田上水、江戸城築城……日本史上最大、驚天動地のプロジェクトが始まった! ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、面目躍如の挑戦を描く快作誕生!

ゆけ、おりょう(2016年8月)

「世話のやける弟」がいつしか時代の英雄になってしまった――。
坂本龍馬の妻・おりょうの目を通して描かれる、幕末の名場面!

幕末の京都で出会った「世話のやける弟」のような男・坂本龍馬と結婚したおりょうは、夫を呼び捨てにし、酒を浴びるほど飲み、勝海舟にも食ってかかる「妻らしからぬ」振る舞いで周囲をへきえきさせる。
ついには龍馬の周囲から、「龍馬のために離婚してください」とまで迫られる始末。

しかしおりょうは、寺田屋で間一髪龍馬の命を救い、日本で初のハネムーンを敢行。
薩摩へ、軍艦に乗って長崎へ、馬関へ――。

激動の世の中を楽しげに泳ぐうち、いつしか薩長同盟・版籍奉還の立て役者として時代の英雄になってゆく夫。
そして、龍馬亡きあとの20年を彼女はどう生きたのか。

型にはまらない生き生きとした夫婦の姿、意地っ張りで責任感が強く、龍馬に惚れながらも自立した魂が輝く「門井版おりょう」。
現代の女性に響く物語!

屋根をかける人(2016年12月)

明治末期にキリスト教布教のために来日したアメリカ人建築家、メレル・ヴォーリズ。彼は日本人として生きることを選び、 終戦後、昭和天皇を守るために戦った――。彼を突き動かした「日本」への思いとは。

決戦! 新撰組(2017年5月)「戦いを避ける」

葉室麟が、門井慶喜が、土橋章宏が「新選組」を描く!

累計28万部を突破し、ますます進化を続ける「決戦!」シリーズ。
戦国時代の著名な戦場を舞台にすることが多かった「決戦!」シリーズだが、今回の舞台は初の幕末。
「新選組」の活躍と悲哀を、当代きっての人気作家が描き出す。

銀河鉄道の父(2017年9月)

第158回直木賞受賞作、待望の文庫化!

『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』など数多くの傑作を残してきた宮沢賢治。
清貧なイメージで知られる彼だが、その父・政次郎の目を通して語られる彼はひと味違う。
家業の質屋は継ぎたがらず、「本を買いたい」「製飴工場をつくってみたい」など理由をつけては、政次郎に金を無心する始末。

普通の父親なら、愛想を尽かしてしまうところ。
しかし、そんなドラ息子の賢治でも、政次郎は愛想を尽かさずに、ただ見守り続ける。
その裏には、厳しくも優しい“父の愛”があった。やがて、賢治は作家としての活動を始めていくことになるが――。

天才・宮沢賢治を、父の目線から描いた究極の一冊。

にっぽんの履歴書(2018年1月)

第158回直木賞(平成29年下半期) 受賞後第一作!
著者が長年創作のテーマとして考えてきた「歴史と日本人」をこの一冊に。

――戦前の日本は、お人よしだな。
そう思うことがある。植民地のために人をやり、金をついやし、わざわざ政治的、軍事的困難に足をつっこむ。
そうして台湾のみならず東北アジア地域そのもののなかで出る杭になった末に、あの領土の奪い合いでもない、人民革命ののろしでもない、何だか理由はよくわからないがとにかく日本の膨張が一因らしい対米戦争へずるずる入って行ってしまった。
(「お人よしの台湾統治」より)

新直木賞作家が平成の終わりに考えた「この国のかたち」。
・元号は平ったく言えば天変地異の占いの道具だった
・植民地経営に乗り出した戦前の日本はお人よしだった?
・宮沢賢治と夏目漱石の文体の「秘密」
・「艦これ」の隆盛を司馬遼太郎が予言していた!?
・新聞はほろびたという議論は明治時代からあった
・刀は物体、剣は精神である
・女工哀史は本当に「哀」なのか
・人口減少で「邪悪な正義」も減る ほか、 全50篇。
フェイクでもヘイトでもない。この国の豊かな歴史にふれる渾身の歴史エッセイ集。

新選組の料理人(2018年5月)

血で血を洗う日常で、新選組の「飯炊き」をするのは、まさに命がけ。
直木賞作家の描く新感覚の新選組!

戦に焼けた京の町で炊き出しをすることになった新選組、料理ができる者がいない。
滅法まずいその粥に文句をつけた菅沼鉢四郎は、原田左之助の命により剣を握らぬ「賄方」として新選組に入隊することに。
菅沼は数々の難題に直面しながら、隊士の暮らしや愛憎、組織の矛盾を間近で目にしていく。
「まかない専門」隊士が炊事場から見た、新選組の暮らし、嫉妬、家族愛とは。
食べ、生き、戦い、やがて歴史の波間に消える新選組を新視点から描く。

池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳(2018年10月)「浅草・今戸橋」

永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。

池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。
オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。
「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。

逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。
門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。

各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。

京都迷宮小路(2018年11月)「銀印も出土した」

古都には、謎が似合う。
7人の名手による、京都が舞台となった色とりどりの短編ミステリー。
あやしき京小路へと読者を誘う、文庫オリジナル短編集。

浅田次郎「待つ女」
…雨の祇園で、男は石段に蹲る女を見る。それは30年以上も昔に捨てた恋人に似ていた。

綾辻行人「長びく雨」
…梅雨の日に見つけた古い写真。幼い自分と、川にかかる太鼓橋の下に写る影が心をかき乱す。

有栖川有栖「除夜を歩く」
…昭和最後の大晦日。江神とアリスはミステリ談議を重ねながら、おけら参りへ向かう。

岡崎琢磨「午後三時までの退屈な日常」
…平日、昼下がりの珈琲店。母子とカップル、客は2組だけの退屈な時間が一転し……。

門井慶喜「銀印も出土した」
…京都で出土した銀印の調査に、美大講師の佐々木と鑑定士の神永は邪馬台国論争会へ乗り込む。

北森 鴻「異教徒たちの晩餐」
…有名版画家・乾泰山が惨殺された。泰山は死の直前、「鯖棒」を購入したらしく……。

連城三紀彦「忘れ草」
…8年前に消えた夫が戻ってきた。妻は失踪中の夫から届いた嵯峨野の絵葉書を思い返す。

徳川家康の江戸プロジェクト(2018年11月)

家康は、なぜ寒村の江戸に幕府を開き、江戸をどのように開発・改造していったのか。現代の東京に続く都市の物語を、『家康、江戸を建てる』の著者自らが新書オリジナルでリリース。この1冊で原作小説とドラマを、より深く堪能できる!

キッドナッパーズ(2019年1月)

オール讀物推理小説新人賞を受賞した幻のデビュー作「キッドナッパーズ」と書籍未収録作品で編んだオリジナル短篇集!

「大声をだすな」
宅配便を装って侵入してきた男は、健次郎の腹にナイフを突きつけてきた。
平凡な日常に突如押し入ってきた犯罪者は声が甲高く、背が低く、野球帽をかぶった……小学生と見まがわんばかりの中学生!?
少年は「これは誘拐だ」と断じた。だが被害者は健次郎ではなく犯人であるはずの少年自身だという。

摩訶不思議な誘拐事件は二転三転し、ラストで意外な結末が待っていた!
オール讀物推理小説新人賞受賞の表題作ほかを6篇収録。

日本の夢の洋館(2019年4月)

数々の歴史小説を手がける
直木賞作家・門井慶喜氏が伝える洋館の新しい魅力
近代建築の見かたを変える、誰もがたのしめる豪華写真集!

「洋館」と聞いて、どんなものを思い浮かべるでしょうか。
お化け屋敷のような禍々しいもの?それとも、豪華できらびやかな貴族の館?
明治維新以降、西洋からもたらされた「洋館」たちは、急速に変化する日本の姿を静かに見守ってきました。
じつは、彼らは日本近代史を語る、とても重要な証人でもあります。

新一万円札の顔に決定した渋沢栄一が愛した晩香廬・青淵文庫(東京・西ヶ原)。
惜しまれつつも2020年12月末の閉館が発表された原美術館(東京・北品川)に、
伝統的なジャコビアン・スタイルの旧岩崎邸(東京・湯島)など、日本には魅力的な「洋館」が数多く存在しています。

本書では、東京・横浜・京都・大阪・神戸の選りすぐりの美しい「洋館」30件を撮りおろしのオールカラーで紹介します。
レトロ建築ファンから歴史好きまでさまざまな人が、「目で見て楽しい」「読んで楽しい」洋館にまつわる書籍です。

これを読めば、あなたも洋館に訪れてみたくなること間違いなし。
魅力的な洋館をめぐる歴史の旅に出かけてみませんか。

定価のない本(2019年9月)

神田神保町――江戸時代より旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年が経ち復興を遂げつつあった。

活気をとり戻した街の一隅で、ある日ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰されており、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが、間もなく事故現場では不可解な点が見付かる。

行方を眩ました被害者の妻、注文帳に残された謎の名前――さらには彼の周囲でも奇怪な事件が起こるなか、古書店主の死をめぐる探偵行は、やがて戦後日本の闇に潜む陰謀を炙りだしていく。直木賞受賞作家の真骨頂と言うべき長編ミステリ。

自由は死せず(2019年11月)

幼少期は悪たれ小僧、青春期は時勢に興味すらなかった板垣退助の人生は、黒船来航とともに、突如動き出す。幕末から維新を駆け抜け、自由民権運動を主導した庶民派の政治家・板垣退助の生涯を、直木賞作家・門井慶喜が足かけ五年の歳月をかけて書き上げた長編歴史小説。板垣退助没後百年にあたる今年、満を持して刊行!

東京、はじまる(2020年2月)

この男がいなければ、今日の東京の風景はなかったかもしれない?
“日本人初”の建築家・辰野金吾の熱き生涯!

江戸を壊し、東京へと創り替えた男。辰野金吾。
日本銀行、東京駅、国会議事堂。経済、交通、そして民主政治という近代国家を象徴する建物を次々と設計し、理想の「東京」を作り上げようとする辰野はまさに維新期ならではの超人だった。
しかし、超人であるがゆえの破天荒さは周囲を振り回し……。

下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して日本の近代化に焦り、恩師ジョサイア・コンドルを蹴落としてでも日本人建築家による首都作りを目指した辰野の一代記であるとともに、今日の風景が生まれるに至った「東京のはじまり」の物語。

誰もが知る建築物の向こう側にある歴史とドラマに胸が高鳴る一冊。

時代小説傑作選 土方歳三がゆく(2020年5月)「よわむし歳三」

どんな描かれ方でも、土方歳三は格好いい!
新選組副長の素顔を描く6編 いきなり文庫!
カバーイラスト野田サトル(『ゴールデンカムイ』)描き下ろし

壬生狼と呼ばれ、京洛の人々に恐れられた新選組。その鉄の組織を実質的に運営していた「鬼の副長」土方歳三とは、いかなる人物だったのか。天然理心流の道場・試衛館入門から、盟友の近藤勇との別離、そして箱館戦争で壮烈な戦死を遂げるまで、六人の実力派作家の作品が、その軌跡を明らかにしていく。これまで浸透してきた肖像をくつがえす、これぞ土方歳三アンソロジーの決定版! オリジナル文庫。

銀閣の人(2020年9月)

室町幕府八代将軍・足利義政。応仁の乱のさなか、己にとっての美を体現する建築を構想した彼は、権力闘争に背を向け独自の美意識を追い求めた。乱世にあって芸術家たらんとする志と苦悩を直木賞作家が描ききる。

超短編! 大どんでん返し(2021年2月)「消費の対象としての尊王」

アイドルの握手会に参加したファン、テレビ番組でパンダと対決することになった肉体派タレント、完璧な密室を作り上げた推理小説作家――人々を待つ運命とは? 2000字、原稿用紙5枚分の“超”短編小説で、“大どんでん返し”に挑む。小説誌「STORY BOX」の人気企画をオリジナル文庫化。ミステリー、ホラーから歴史小説まで、多彩な30編!

なぜ秀吉は(2021年5月)

愚挙か果てぬ野望の現れか─。
わずか6年半だけの主都となった名護屋を舞台に繰り広げられた天下人最期の仕事と人間ドラマ。

この記事を書いた人
右手

平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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