【おすすめ】小島信夫の全作品を一覧であらすじを紹介します

小島 信夫 こじま・のぶお(1915年2月28日 – 2006年10月26日)

小説家。岐阜県稲葉郡加納町(岐阜市加納安良町)出身。東京帝国大学文学部英文科卒。日本芸術院会員。文化功労者。1942年より中国東北部で従軍。復員後は、高校の教員を経て明治大学にて教鞭をとった。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:抱擁家族
  • 2位:アメリカン・スクール
  • 3位:別れる理由

作品一覧リスト

※小説作品のみ紹介しています。

『小銃』1953

【第32回芥川賞受賞作収録】軍隊生活の失意のどん底で、望郷の思いをたくした小銃とのめぐり会いをユーモアをまじえて描いた表題作「小銃」。アメリカン・スクールを見学にでかける教員たちの集団に、戦後の戯画化された人間像を映し、植民地化された日本への諷刺をきかせた芥川賞受賞作「アメリカン・スクール」など、独自の文学領域を開拓した著者の初期短篇9篇を収録。

『アメリカン・スクール』1954

占領下の時代に、アメリカ人の学校を参観しに出かけた日本の中学校教員の、貧しく、それゆえにも滑稽な姿を描いて、芥川賞を受賞した「アメリカン・スクール」。ほかに、現代の複雑な世相を、批評精神に貫かれた知的感覚で捉え、人間ドラマを深味のあるユーモアと鋭く深く屈折した諷刺で描いた小島文学初期の傑作「汽車の中」「燕京大学部隊」「小銃」「星」「微笑」「馬」「鬼」を収める。

  • 👑第32回芥川賞

『微笑』1955

キリシタンの女に想いを寄せる賤しい番所の捕方が、狂気めいた一途なその女の俵詰め殉教を物語る「殉教」。小児麻痺児を持つ父親の屈折した心情を伝える「微笑」。ほかに芥川賞受賞作の「アメリカン・スクール」「小銃」「吃音学院」「星」「憂い顔の騎士たち」「城壁」「愛の完結」を収録。寓意性と微妙なユーモアを醸す、小島信夫の代表的初期作品9篇。

『残酷日記』1955

『チャペルのある学校』1955

『凧』1955

『島』1956

『裁判』1956

『愛の完結』1957

『夜と昼の鎖』1959

『墓碑銘』1960

アメリカ人の父親と日本人の母親の許に生まれた、トーマス・アンダーソンこと浜仲富夫。日米開戦を機に、日本人として生きることを強いられる。坊主頭で国民服を着て、剣道を習い、国策映画では悪役アメリカ人を演ずる。そして入営。青い眼の初年兵は、異父妹への想いを支えに、軍隊生活のつらさに耐える。だが、山西省から米兵と対峙するレイテ島に転進。極限状況の中でアイデンティティを問う、戦争文学の白眉。異色の戦争文学……日米混血の日本兵、その壮絶な自己喪失の過程を描く。

『女流』1961

『大学生諸君!』1963

『愉しき夫婦』1965

『抱擁家族』1965

妻の情事をきっかけに、家庭の崩壊は始まった。たて直しを計る健気な夫は、なす術もなく悲喜劇を繰り返し、次第に自己を喪失する。不気味に音もなく解けて行く家庭の絆。現実に潜む危うさの暗示。時代を超え現代に迫る問題作、「抱擁家族」とは何か。<谷崎潤一郎賞受賞作品>

  • 👑第1回谷崎潤一郎賞

『弱い結婚』1966

『愛の発掘』1968

『異郷の道化師』1970

『階段のあがりはな』1970

『憂い顔の騎士たち』1973

『靴の話・眼』1973

芥川賞受賞作「アメリカン・スクール」から戦後文学の金字塔といわれる「抱擁家族」までの十年間の短篇作品を精選。この間、アメリカ留学、家の新築、妻の手術、妻の死、再婚と、著者自身へもめまぐるしい「事件」が生じ、〈関係〉をめぐるドラマが主題となる。見知らぬ男からの一方的な関係、監禁という関係、友人の中にいる異質な友との関係、友人と妻の姦通……。「抱擁家族」へとなだれ込む、貴重な短篇集。

『公園・卒業式』1974

著者十六歳、岐阜中学校校友会誌に掲載された小品から、昭和二十年代までの初期作品を集成。第一高等学校時代の透明感溢れる心象風景を綴った伝説的佳品「裸木」や、同人誌「崖」に発表された「往還」「公園」などの戦前作品、また、著者固有のユーモアの深淵を示す「汽車の中」「卒業式」「ふぐりと原子ピストル」など、〈作家・小島信夫〉誕生の秘密に迫る十三篇を収録。

『ハッピネス』1974

夫と妻、父親と息子、男と友人、主人公と隣人たち。執拗にくりかえされる対話のうちに見えてくるのは、彼自身の心の中の「町」。だが彼は、彼らは、ほんとうにわかり合えるのか? 会話の多い小気味よい文体が、一方でモノローグのように読者に訴えかける。独自の感性で、現代文学の地平に未知の領域を拓く、新鮮な短篇群。

『城壁・星 戦争小説集』1974

イデオロギー的偏向やうすっぺらな善悪を超え、戦場の奇妙な人間模様を描くことで、不気味なユーモア、シュールな世界として、〈戦争〉を読者に刻みこむ。兵士たちに蔓延する「迷子病」が県城自体の引っ越しを誘発する「城壁」ほか、寓話的ともいえる作品のなかにも暗号兵としての体験が息づく。戦争文学のもつ既成像を粉砕し、小島信夫の世界観の核を示す九作品。

『釣堀池』1980

『夫のいない部屋』1980

『美濃』1981

虚構が生み出す新しい現実。新機軸の私小説 作者の分身である小説家・古田信次が、郷土の詩人の篠田賢作に自分の年譜を頼んだことから、小説家のルーツを美濃を媒介にして探る、自由奔放に展開する物語。

『女たち』1982

『別れる理由』1982

姦通をテーマに“愛のカオス”を描いた大作

“第三の新人”を代表する作家・小島信夫が、文芸誌「群像」に1968年10月から1981年3月まで、全150回に亘って連載した“執念の大作”ともいえる全6巻の序章。

第1巻には第1~22話までを収録。幻想のごとき脆い夫婦関係を描いた名作『抱擁家族』から17年を経て、主人公は三輪俊介から前田永造と変貌したが、本作でも「姦通」をテーマに据えている。

夫婦の愛、男女の愛、人間の愛のカオスを複層的、かつエネルギッシュに描き、伝統的な小説の手法を根底から粉砕した文学世界が展開される。第38回日本芸術院賞、第35回野間文芸賞を受賞。

  • 👑第38回日本芸術院賞
    👑第35回野間文芸賞

『墓碑銘・燕京大学部隊』1983

『月光』1984

かつての作品の引用から、実在する家族や郷里の友人らとの関係のなかから、ひとつの物語が別の物語を生み出し、常に物語が増殖しつづける<開かれた>小説の世界。<思考の生理>によって形造られる作品は、自由闊達に動きながらも、完結することを拒み、いつしか混沌へと反転していく。メタ・フィクションともいえる実験的試み9篇を、『別れる理由』以降の作品を中心に自選した作品集。物語のあらゆるコードから逸脱し続ける作品世界!

『菅野満子の手紙』1986

『平安』1986

『寓話』1987

『静温な日々』1987

『殉教・微笑』1993

『暮坂』1994

『うるわしき日々』1997

『抱擁家族』の30年後の姿 老いと家族をテーマの長篇ーー80を過ぎた老作家は、作者自身を思わせて、50過ぎの重度アルコール中毒の息子の世話に奮闘する。再婚の妻は、血のつながらぬ息子の看病に疲れて、健忘症になってしまう。作者は、転院のため新しい病院を探し歩く己れの日常を、時にユーモラスなまでの開かれた心で、読者に逐一説明をする。複雑な現代の家族と老いのテーマを、私小説を越えた自在の面白さで描く、『抱擁家族』の世界の30年後の姿。

  • 👑第49回読売文学賞

『X氏との対話』1997

『こよなく愛した』2000

『各務原・名古屋・国立』2002

淡々と語られる老夫婦の哀切な日常
「生きてゆくこと」の深淵を描き出す傑作連作小説集

「老小説家・小島信夫」に縁のある3つの土地、各務原、名古屋、国立で語り始められる連作小説集。記憶障害をもつ妻「アイコさん」との生活を中心に紡がれてゆく日常と回想。淡々とした中には上質なペーソスとユーモアに包まれる傑作作品群。

『残光』2006

夫の顔を見分けぬ施設の老妻を哀れみ、年少の小説家がかけた自作への賛辞に驚く。切実な老いに日を過ごす90歳の「私」に、「抱擁家族」「菅野満子の手紙」など、かつて問題作と呼ばれた旧作自著を繙く機会が訪れる。ただ、約束の作品を書きあげ、「今を乗り切る」ために……。小説と、自らの家族の半生を巡り、自在に展開する文学者の強靱な思考を鮮やかに結晶化した遺作/最高傑作。

『ラヴ・レター』2013

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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