【おすすめ】カート・ヴォネガットの全作品を一覧であらすじを紹介します

カート・ヴォネガット(1922年11月11日 – 2007年4月11日)

小説家。アメリカ合衆国インディアナ州インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家の一人とみなされている。代表作には『タイタンの妖女』、『猫のゆりかご』(1963年)、『スローターハウス5』(1969年)、『チャンピオンたちの朝食』(1973年)など。20世紀アメリカ人作家の中で最も広く影響を与えた人物とされている。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:母なる夜
  • 2位:スローターハウス5
  • 3位:タイタンの妖女

作品年表リスト

プレイヤー・ピアノ(Player Piano)1952年

あらかじめプログラムされた音をくりかえし送りだす自動機械のプレイヤー・ピアノさながらに、すべての生産手段が自動化され、すべての人間の運命がパンチ・カードによって決定される世界・・・・・・アメリカ文学の巨匠が、優しさに満ち、かつ醒めた視線で現代文明の行方をブラックな笑いのうちにつづった傑作処女長篇。

タイタンの妖女(The Sirens of Titan)1959年

時空を超えたあらゆる時と場所に波動現象として存在する、ウィンストン・ナイルズ・ラムファードは、神のような力を使って、さまざまな計画を実行し、人類を導いていた。その計画で操られる最大の受難者が、全米一の大富豪マラカイ・コンスタントだった。富も記憶も奪われ、地球から火星、水星へと太陽系を流浪させられるコンスタントの行く末と、人類の究極の運命とは? 巨匠がシニカルかつユーモラスに描いた感動作。

母なる夜(Mother Night)1961年

第二次大戦中、ヒトラーの対米宣伝に携わった劇作家ハワード・キャンベルの真意とはなにか?   第二次大戦中、ヒトラーの擁護者として対米宣伝に携わった劇作家ハワード・W・キャンベル・ジュニア--はたして彼は、本当にアメリカの裏切り者だったのか? 鬼才ヴォネガットがたくまざるユーモアとシニカルなアイロニーに満ちたまなざしで、自伝の名を借りて描く、時代の趨勢に弄ばれた一人の知識人の内なる肖像。

Canary in a Cathouse(1961年)

短編集。大半は『モンキーハウスにようこそ』に再録されています。

猫のゆりかご(Cat’s Cradle)1963年

わたしの名はジョーナ。いまプエルト・リコ沖のサン・ロレンゾ島にいる。”パパ” モンザーノの専制政治に支配されるこの島で、『世界が終末をむかえた日』の著者となるべきわたしは、禁断のボコノン教徒となったのだ。 “目がまわる、目がまわる” 世の中は複雑すぎる。愛するサン・ロレンゾ一の美女モナが、世界中のありとあらゆる水を氷に変えてしまう〈アイス・ナイン〉が、柔和な黒人教祖ボコノンが、カリプソを口ずさむわたしのまわりをめぐりはじめる――独自のシニカルなユーモアにみちた文章で定評のある著者が、奇妙な登場人物たちを操り、不思議な世界の終末を描いた長篇。

ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを(God Bless You, Mr. Rosewater, or Pearls Before Swine)1965年

聞きたまえ! 億万長者にして浮浪者、財団総裁にしてユートピア夢想家、慈善事業家にしてアル中である、エリオット・ローズウォーター氏の愚かしくも美しい魂の声を。隣人愛に憑かれた一人の大富豪があなたに贈る、暖かくもほろ苦い愛のメッセージ……現代最高の寓話作家が描く、黒い笑いに満ちた感動の名作!

モンキーハウスへようこそ(Welcome to the Monkey House)1968年

日に三回の道義避妊ピルの服用、そして街角には自殺ホーム―人口過剰の未来社会でとられた政策は、セックスの禁止と自殺の奨励だった。だが、性の解放を謳う反逆者が、一人また一人と現われる…。表題作はじめ、役を演じるたびにその人物になりきってしまうアマチュア役者ハリーと、かれに恋する女性ヘリーンとの一風変わったラブ・ロマンス「こんどはだれに?」、十六人の生命を賭けて共産ゲリラの隊長とチェスをさすアメリカ人大佐の苦悩を描く「王様の馬がみんな…」など、ヴォネガットの多彩な魅力を結集した傑作短篇集、待望の文庫化。

スローターハウス5(Slaughterhouse-Five, or The Children’s Crusade: A Duty-Dance With Death)1969年

主人公ビリーが経験する、けいれん的時間旅行! ドレスデン一九四五年、トラルファマドール星動物園、ニューヨーク一九五五年、ニュー・シカゴ一九七六年……断片的人生を発作的に繰り返しつつ明らかにされる歴史のアイロニー。鬼才がSFの持つ特色をあますところなく使って、活写する不条理な世界の鳥瞰図!

さよならハッピー・バースデイ(Happy Birthday, Wanda June) 1970年・戯曲

「ペネロピー、わが妻よ―男にこれ以上の男らしさを、女にこれ以上の女らしさを要求した愛がほかにあるか?ひとりの女をとりもどすために、これほどの努力をなしとげた男がほかにいるか?」冒険王ハロルド・ライアンは、8年ぶりに自分の家に帰ってきた。そこで彼を待ちうけていたものは、見知らぬ男と、見知らぬ少女のためのバースデイ・ケーキだった…。鬼才カート・ヴォネガットが、たった一度だけ書いた傑作戯曲、待望の本邦初訳!

チャンピオンたちの朝食(Breakfast of Champions, or Goodbye, Blue Monday)1973年

不遇の生活を送るSF作家キルゴア・トラウトのもとに、ある日アート・フェスティバルの招待状が届いた。開催地はミッドランド・シティ。その地でトラウトは人生の一大転機をむかえることに……著者自筆の自由奔放なイラストがちりばめられ、絵と文章が一体となって不思議な魅力をもたらす、涙と笑いの傑作長篇。

ヴォネガット、大いに語る(Wampeters, Foma and Granfalloons)1974年・エッセイ

幼少時からのSFとのかかわりを語るインタビューやエッセー、怪実験をおこなうニューヨークのフランケンシュタイン博士を描いた脚本、『猫のゆりかご』創作秘話と科学者の道徳観について述べた講演録などを収録。どんなに悲惨な状況でも、けっして笑いを忘れない著者の多彩な魅力を伝える作品集。

スラップスティック(Slapstick, or Lonesome No More)1976年

ある日突然どういうわけか地球の重力が強くなり、そこへまた緑死病なる奇病まで発生して世界は無秩序、大混乱! アメリカ合衆国もいまや群雄割拠、ミシガン国王やオクラホマ公爵が勝手放題をしている始末。ジャングルと化したマンハッタンの廃墟では、史上最後の合衆国大統領が手記を書きつづる--愚かしくもけなげな人間たちが演ずるドタバタ喜劇、スラップスティックの顛末を……涙と笑いとハイホーに満ちた傑作長篇。

ジェイルバード(Jailbird)1979年

ウォーターゲート事件の巻きぞえをくって囚人となったスターバックが回想する前世紀末の労働争議、サッコ=ヴァンゼッティ事件、世界大戦、赤狩り・・・・・・過去と現在が微妙に交錯しながら奏でられる八十年にわたる物語──現代アメリカ文学の巨匠が、人々への愛と怒りをこめて綴る〈新〉アメリカン・グラフィティ。

お日さま お月さま お星さま(Sun, Moon, Star)1980年・絵本

パームサンデー―自伝的コラージュ―(Palm Sunday, An Autobiographical Collage)1981年・エッセイ

エッセー集『ヴォネガット、大いに語る』につづき、手紙、短篇、講演原稿、書評、さらには、ヴォネガット家のルーツ、息子マークと作家ジャック・ケルアックとが対決したエピソード、自分の質問にみずから答える自己インタビュー、自作の成績表、核問題、敬愛する作家、わいせつ性についての話など……。さまざまな文章を著者自身が編纂し、あいだにつなぎのおしゃべりをはさんで、ある種の自伝とした第二のエッセー集。

デッドアイディック(Deadeye Dick)1982年

祖国の中性子爆弾によって、やがては滅びる運命にあるオハイオ州ミッドランド・シティ。そこに住む「デッドアイ・ディック」と名づけられた男、そして、変人・普通人たちがコミカルに織りなす時の流れのタペストリーを、著者ならではのユーモアと哀愁をこめて描く。軽妙なウィットの陰に鋭い批評眼が光る話題作。

ガラパゴスの箱舟(Galápagos)1985年

1986年、世界的な経済恐慌と戦争と疫病に見舞われた人類は滅亡の危機に瀕していた。折りしもエクアドル崩壊の直前、ガラパゴス諸島遊覧の客船バイア・デ・ダーウィン号が何人かの男女を乗せて海へ漂い出ていた。船長、女教師、結婚詐欺師、盲目の娘、インディオの少女たち―ダーウィンの進化論で知られるガラパゴス諸島に漂着した彼らとその子孫たちが、百万年を経て遂げた新たな進化とは。鬼才が描く旧人類への挽歌。

青ひげ(Bluebeard)1987年

元画家の秘密をめぐる物語を、巨匠がシニカルかつ温かく描いた感動長篇 わたしはラボー・カラベキアン。亡き妻の大邸宅に孤独に暮らす老人だ。かつては抽象表現派の画壇で活躍したこともあったが、才能に限界を感じて今では抽象画のコレクターに甘んじている。そんなある日、若くエネルギッシュな女性が現われ、わたしの人生も大きく変わることになった。彼女は、わたしが誰一人入らせない納屋にいったいどんな秘密があるのか、興味を示しだしたのだ……人類に奇跡を願い、奇才が贈る感動長篇。

ホーカス・ポーカス(Hocus Pocus)1990年

二〇〇一年、アメリカはまたも破産に瀕し、企業の大半が外国に買収された。ベトナム戦争中にばかげたスピーチ、ホーカス・ポーカスで新兵を鼓舞していたハートキは、帰国後、勤めていた大学を首になり、日本人が経営する刑務所の教師になる。だが、そこで大脱獄事件が発生した……ハートキがたどる波瀾の人生。

死よりも悪い運命(Fates Worse than Death)1991年・エッセイ

故人となった父母や姉など身近だった人びとの思い出をとおして、悩み多かった家庭生活の秘密を打ち明け、また同時代の作家たちのこと、さらには銃砲所持や民族社会、モザンビークの内戦、地球汚染などの社会的、世界的な問題にいたるさまざまなテーマを、アメリカ文学界の奇才ヴォネガットが、ユーモラスかつ真摯に語るエッセイ集第3弾。スピーチとエッセイと追憶の数々を見事に組み合わせた1980年代の自伝的コラージュ。

Make Up Your Mind 1993年・戯曲

Miss Temptation 1993年・戯曲

兵士の物語(L’Histoire du Soldat)1993年・戯曲

タイムクエイク(Timequake)1997年

2001年2月13日、時空連続体に発生した異常――タイムクエイクのために、あらゆる人間や事物が、1991年2月17日へ逆もどりしてしまった。ひとびとはみな、タイムクエイクの起きた瞬間にたどりつくまで、あらためて過去の行為をくりかえさざるをえなくなる。しかも、この異常事態が終わったとき、世界じゅうは大混乱に……! SF作家のキルゴア・トラウトやヴォネガット自身も登場する、シニカルでユーモラスな感動作。ヴォネガット最後の長篇小説。

バゴンボの嗅ぎタバコ入れ(Bagombo Snuff Box)1999年

世界中を旅する男が、久しぶりに元妻のつつましやかな家庭を訪れた。生活に疲れた元妻に、男は胸躍る冒険の数々や、途上国での豪奢な暮らしなど夢のような土産話を披露する……ユーモアに辛辣さを織り交ぜた表題作ほか、著者自身の戦争体験を反映した「記念品」、音楽を愛するあまり暴走する高校教師の苦悩を描く「女嫌いの少年」など、ヴォネガットならではの、優しくも皮肉な視点で描き出される珠玉の初期短篇を23篇収録。

God Bless You, Dr. Kevorkian(1999年)エッセイ

国のない男(A Man Without a Country)2005年・エッセイ

人間への絶望と愛情、そしてとびきりのユーモアと皮肉。世界中の読者に愛された、戦後アメリカを代表する作家、ヴォネガット。その遺作となった当エッセイで軽妙に綴られる現代社会批判は、まるで没後十年を経た現在を予見していたかのような鋭さと切実さに満ちている。この世界に生きるわれわれに託された最後の希望の書。

追憶のハルマゲドン(Armageddon in Retrospect)2008年・エッセイ

悪魔退治を科学的に行なおうとする天才科学者ターベル博士の奮闘をユーモラスに描く表題作はじめ、第二次大戦中に体験したドレスデン大空襲を語るエッセイ、死の直前に書き上げたスピーチ原稿、手紙、短篇などの未発表作を著者自筆イラストとともに収録する、最後の作品集。

はい、チーズ(Look at the Birdie)2009年

「さよならなんて、ぜったい言えないよ」バーで出会った殺人アドバイザー、夫の新発明を試した妻、見る影もない上司と新人女性社員……やさしくも皮肉で、おかしくも深い、ヴォネガットから14の贈り物。

人みな眠りて(Mortals Sleep) 2011年

ヴォネガット、最後の短編集!冷蔵庫型の彼女と旅する天才科学者、殺人犯からメッセージを受けた女性事務員、消えた聖人像事件に遭遇した新聞記者……没後に初公開された珠玉の短編16篇。

これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集(If This Isn’t Nice, What Is?: Advice to the Young-The Graduation Speeches)2014年

ジョークが笑えるのは何故か、人々は何故孤独なのか。
男が本当に欲しいのは何か、何故「情熱的に行動する人々」が人生を価値あるものにするのか。
芸術家がすべきこと、音楽の慰め。
自分のルーツの大切さ、何故言論の自由やその他多くの自由を守らなければならないのか。
ヴォネガットは若い聴衆に向けて、そういったことを語り明かします。

カート・ヴォネガット全短篇 1 バターより銃 2018年

優しいニヒリズムに満ちた傑作『タイタンの妖女』『猫のゆりかご』などで知られるカート・ヴォネガットが84年の生涯で著した全短篇を、8つのテーマに分類し集成。4分冊の第一巻には、「王様の馬がみんな…」「追憶のハルマゲドン」をはじめとする「戦争」「女」テーマの21篇を収録する。

カート・ヴォネガット全短篇 2 バーンハウス効果に関する報告書 2018年月

日本でもっとも愛されている作家、カート・ヴォネガット。彼が84年の生涯で著した、シニカルな笑いと温かな眼差しに満ちた全短篇を、8つのテーマに分類し集成。4分冊の第二巻には、「スロットル全開」「永遠への長い道」をはじめとする「女」「科学」「ロマンス」テーマの25篇を収録する。

カート・ヴォネガット全短篇 3 夢の家 2019年

優しいニヒリストと称され、愛されてきた作家カート・ヴォネガット。彼が84年の生涯で著した、笑いと愛に満ちた全短篇を、8つのテーマに分類し集成。4分冊の第三巻には、「ガール・プール」「ハイアニス・ポート物語」をはじめとする「ロマンス」「働き甲斐vs富と名声」テーマの24篇を収録する。

カート・ヴォネガット全短篇 4 明日も明日もその明日も 2019年

愛と笑いを与えてきた作家カート・ヴォネガットの全短篇を、8つのテーマに分類し集成。完結篇となる4分冊の第四巻には、「フォスター・ポートフォリオ」「ハリスン・バージロン」をはじめとする「ふるまい」「リンカーン高校音楽科ヘルムホルツ主任教諭」「未来派」テーマの28篇を収録する。

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