【おすすめ】奥田英朗の全作品を一覧であらすじを紹介します

奥田 英朗(1959年10月23日 – )

小説家。岐阜県岐阜市出身。プランナー、コピーライター、構成作家など様々な職業を経た後、出版社に持ち込んだ『ウランバーナの森』でデビュー。2004年に『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞した。主な作品に『最悪』、『邪魔』、『イン・ザ・プール』、『オリンピックの身代金』などがある。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:イン・ザ・プール
  • 2位:東京物語
  • 3位:家日和

奥田英朗の作品年表リスト

B型陳情団(1990年9月)エッセイ

おれに訊くんじゃない 近そうで遠い男と女のハナシ(1992年8月)エッセイ

ウランバーナの森(1997年8月)

その夏、軽井沢でジョンに起きた奇跡。伝説のデビュー作、20周年記念新装版! 1979年、軽井沢。世界を熱狂させたポップスター・ジョンは、妻と愛する息子との静かな隠遁生活を楽しんでいた――はずだった。猛烈な便秘に襲われるまでは。不安を抱え小さな医院に通うジョンが遭遇した不思議なできごと、そして奇跡。ユーモア溢れる喪失と再生の物語。人気作家のデビュー作に「二十年後のあとがき」を加えた新装版。

  • 1997年8月 講談社
  • 2000年8月 講談社文庫
  • 2017年7月 講談社文庫【新装版】

最悪(1999年2月)

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化!

  • 1999年2月 講談社
  • 2002年9月 講談社文庫

邪魔(2001年4月)

及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供2人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴1年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。

  • 2001年4月 講談社
  • 2004年3月 講談社文庫 上下

東京物語(2001年10月)

1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊……。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしくて切ない青春グラフィティ。

  • 2001年10月 集英社
  • 2004年9月 集英社文庫

イン・ザ・プール(2002年5月)

体調不良のはずが水泳中毒に、ケータイがないと冷や汗がでる、勃起して、ずーっとそのまま直らない。藁をもつかむ思いで訪れた神経科で患者たちを待っていたのは──とてつもなくヘンな医者だった! カバと見まごう巨体を揺らし、度外れた好奇心で患者の私生活に踏み込み、やりたい放題。でもなぜか病は快方へ……? 続篇『空中ブランコ』で直木賞受賞、現代世相の病理をコミカルかつ軽妙な筆致で描き出す。精神科医・伊良部の突出した存在感が笑いを招く!

  • 2002年5月 文藝春秋
  • 2006年3月 文春文庫

『精神科医 伊良部シリーズ』の第1作で、第127回直木賞候補になりました。

他のシリーズと同じく、伊良部総合病院の地下にある神経科を訪れる人々を描いた作品ですが、高校生や会社員など、より身近なキャラクターたちが登場します。

延長戦に入りました(2002年8月)エッセイ

ボブスレーの二番目の選手は何をしているのか? と物議を醸し、がに股を余儀なくされる女子スケート選手の繊細な心の葛藤を慮る、〈読んで・笑って・観戦して〉三倍楽しい猛毒エッセイ三十四篇。

  • 2002年8月 幻冬舎
  • 2003年6月 幻冬舎文庫

マドンナ(2002年10月)

人事異動で新しい部下がやってきた。入社4年目の彼女は、素直で有能、その上、まずいことに好みのタイプ。苦しい片思いが始まってしまった(表題作)ほか40代・課長達の毎日をユーモアとペーソス溢れる筆致で描く短編5編を収録。上司の事、お父さんの事、夫の事を知りたいあなたにもぴったりの1冊。

  • 2002年10月 講談社
  • 2005年12月 講談社文庫

野球の国(2003年3月)エッセイ

「一人旅は思いがけず楽しかった。/アローンだがロンリーではなかった。一人でどこにでも行けた」この小説家に必要なもの、それは――野球場、映画館、マッサージ、うどん、ラーメン、ビール、編集者、CPカンパニーの服……そして旅。沖縄へ、四国へ、台湾へ。地方球場を訪ね、ファームの試合や消化試合を巡るトホホでワンダフルな一人旅。珠玉の紀行エッセイ。

  • 2003年3月 光文社
  • 2005年3月 光文社文庫

真夜中のマーチ(2003年10月)

自称青年実業家のヨコケンこと横山健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。財閥の御曹司かと思いきや、単なる商社のダメ社員だったミタゾウとヨコケンは、わけありの現金強奪をもくろむが、謎の美女クロチェに邪魔されてしまう。それぞれの思惑を抱えて手を組んだ3人は、美術詐欺のアガリ、10億円をターゲットに完全犯罪を目指すが……!?  直木賞作家が放つ、痛快クライム・ノベルの傑作。

  • 2003年10月 集英社
  • 2006年11月 集英社文庫

空中ブランコ(2004年4月)

跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り。刃物はおろか机の角まで怖い尖端恐怖症のやくざ。ダンディーで権力街道まっしぐら、の義父のカツラを剥がしたくてたまらない医者。伊良部総合病院地下の神経科には、今日もおかしな患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が……この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者を癒す名医なのか!? 直木賞受賞。『イン・ザ・プール』につづく絶好調のシリーズ第2弾!

  • 2004年4月 文藝春秋
  • 2008年1月 文春文庫

シリーズ2作目の『空中ブランコ』は直木賞受賞作となりました。

尖端恐怖症のヤクザ、義父のカツラを剥ぎ取りたい大学講師、イップスに悩むプロ野球選手、小説家が彼の元へとやってきます。
もっと読む空中ブランコ(奥田英朗)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

泳いで帰れ(2004年11月)エッセイ

思い切って出かけると、こんなわたしでも多少は利口になって帰ってくる。世界というものがおぼろげながら見えてくる。悔しいことに、行って損したと思ったことがない。きっと旅とはそういうものなのだろう。(本文より) 行動しない作家・奥田英朗が、なぜか、アテネオリンピックを観戦することに。ギリシアの強烈な日差しの中、思い至ったその境地とは!?

  • 2004年11月 光文社
  • 2008年7月 光文社文庫

サウスバウンド(2005年6月)

父は国家権力が大嫌い。どうやらその筋では有名な元過激派で、学校なんて行くなと言ったり、担任の先生にからんだり、とにかくムチャクチャだ。そんな父が突然、沖縄・西表島(いりおもてじま)に移住すると言い出し、その先でも大騒動に。父はやっぱり変人なのか? それとも勇者? 家族の絆、仲間の絆をユーモラスに描いた傑作長編。

  • 2005年6月 角川書店
  • 2007年8月 角川文庫 上下
  • 2014年10月 講談社文庫

ララピポ(2005年9月)

みんな、しあわせなのだろうか。「考えるだけ無駄か。どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても」。格差社会をも笑い飛ばすダメ人間たちの日常を活写する、悲喜交々の傑作群像長篇。映画化の話題作。

  • 2005年9月 幻冬舎
  • 2008年8月 幻冬舎文庫

港町食堂(2005年11月)エッセイ

旅はいい。感じる風がいつもとちがう。ただし、わたしは無精者である。誰かに背中を押してもらわないと出かけられないのだ――。旅雑誌の企画に乗り、さまざまな港町を船で訪れることになった作家・奥田英朗。その行く手には、美女と肴と小事件が待ち受けていた! 土佐清水、五島列島、牡鹿半島、佐渡島、ちょいと足を伸ばして釜山。笑い、毒舌、最後はしみじみの、寄港エッセイ。

  • 2005年11月 新潮社
  • 2008年5月 新潮文庫

ガール(2006年1月)

わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。

  • 2006年1月 講談社
  • 2009年1月 講談社文庫

本作の主人公たちは、30代の女性会社員です。しだいに若さを失いつつあることを自覚し、男尊女卑がはこびる会社の中で暮らしています。いずれの女性も、若さと、中年の合間で苦悩しています。

日々を少しでも楽しく過ごそうとしている彼女たちに好感がもてる作品です。同年代で働いている女性の方なら共感できるんじゃないかな。

もっと読むガール(奥田英朗)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

町長選挙(2006年4月)

病院といえば町営の診療所ただ1つ、という都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。一人じゃ淋しいと、看護師のマユミちゃんも一緒だ。ところが島は住民の勢力を二分して、町長選挙の真っ最中。伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの現ナマ攻勢のエスカレートに、さすがの伊良部も圧倒されて……なんと引きこもりに!? 「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」も収録。『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』に続くシリーズ第3弾!

  • 2006年4月 文藝春秋
  • 2009年3月 文春文庫

本作では患者たちは一様に体に異常をきたしています。暗所、閉所恐怖症の球団オーナー、平仮名が書けなくなるIT企業社長、すぐに運動をしたがる女優。

嫌だったのは、伊良部医師の子どもっぽさに磨きがかかっていたことです。無知さ、馬鹿さで笑いを誘っていることが見え見えで、ここは嫌な変化でした。

第1作『イン・ザ・プール』を読み、読者を笑わせながら社会に警鐘を鳴らしている作品だと、感心させられただけに、第2作、第3作と進むにつれて笑いに重きを置く作品になっていっていることは残念でした。

もっと読む町長選挙(奥田英朗)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

家日和(2007年4月)

会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは……。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。

  • 2007年4月 集英社
  • 2010年5月 集英社文庫

オリンピックの身代金(2008年11月)

小生、東京オリンピックのカイサイをボウガイします――兄の死を契機に、社会の底辺というべき過酷な労働現場を知った東大生・島崎国男。彼にとって、五輪開催に沸く東京は、富と繁栄を独占する諸悪の根源でしかなかった。爆破テロをほのめかし、国家に挑んだ青年の行き着く先は? 吉川英治文学賞受賞作

  • 2008年11月 角川書店
  • 2011年9月 角川文庫 上下
  • 2014年11月 講談社文庫 上下

用もないのに(2009年5月)エッセイ

小説・伊良部シリーズでお馴染み、奥田英朗の爆笑旅エッセイ。担当編集者にそそのかされ、まずは北京五輪の星野ジャパンを生観戦。松井移籍初年のNY、楽天イーグルス地元開幕戦の仙台…愛する野球とあらばどこまでも。珍道中は続き、念願だったフジロック参戦で豪雨の洗礼。灼熱の愛知万博。娯楽の域を超えた富士急ハイランドの絶叫マシン「ええじゃないか」。讃岐うどん食べ歩きのはずがお遍路苦行ルポ…100%脱線するユル~い大人の遠足隊。笑えます!

  • 2009年5月 文藝春秋
  • 2012年1月 文春文庫

無理(2009年9月)

「あのとき以来、自分はどこか投げやりだ。心から笑ったことは一度としてない。それどころか不意に思い出しては、惨めさと悔しさに打ち震えている」。合併で生まれた地方都市・ゆめので、鬱屈を抱えながら暮らす5人の男女。人間不信の地方公務員、東京にあこがれる女子高生、暴走族あがりのセールスマン、新興宗教にすがる中年女性、もっと大きな仕事がしたい市会議員……。縁もゆかりもなかった5人の人生が、ひょんなことから交錯し、思いもよらない事態を引き起こす。

  • 2009年9月 文藝春秋
  • 2012年6月 文春文庫 上下

純平、考え直せ(2011年1月)

坂本純平は気のいい下っ端やくざ。喧嘩っ早いが、女に甘くて男前。歌舞伎町ではちょっとした人気者だ。そんな彼が、対立する組の幹部の命(タマ)を獲ってこいと命じられた。気負い立つ純平だが、それを女に洩らしたことから、ネット上には忠告や冷やかし、声援が飛び交って……。決行まで三日。様々な出会いと別れの末に、純平が選ぶ運命は? 一気読み必至の青春小説!

  • 2011年1月 光文社
  • 2013年12月 光文社文庫

我が家の問題(2011年7月)

夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意し――「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずが――「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。

  • 2011年7月 集英社
  • 2014年6月 集英社文庫

どちらとも言えません(2011年10月)エッセイ

大人気「ドクター伊良部」シリーズでおなじみの著者が、総合スポーツ雑誌「Number」で連載したエッセイ集。もちろん、そこには奥田テイストがはっきりと! 特定の選手やチームには一切取材せず、ファンとして、あるいは単に観戦者として“フリー”の立場で綴っているため、極めてニュートラルな書き方に。サッカー後進国の振る舞いを恥じ、プロ野球選手の名前をマジメに考え、大相撲の八百長にはやや寛容? スポーツから覗いてみるニッポン!

  • 2011年10月 文藝春秋
  • 2014年4月 文春文庫

噂の女(2012年11月)

「侮ったら、それが恐ろしい女で」。高校までは、ごく地味。短大時代に潜在能力を開花させる。手練手管と肉体を使い、事務員を振り出しに玉の輿婚をなしとげ、高級クラブのママにまでのし上がった、糸井美幸。彼女の道行きにはいつも黒い噂がつきまとい――。その街では毎夜、男女の愛と欲望が渦巻いていた。ダークネスと悲哀、笑いが弾ける、ノンストップ・エンタテインメント!

  • 2012年11月 新潮社
  • 2015年5月 新潮文庫

沈黙の町で(2013年2月)

北関東のある県で、中学2年生の男子生徒が部室の屋上から転落し、死亡した。事故か? 自殺か? それとも―― やがて祐一が同級生からいじめを受けていたことが明らかになる。小さな町で起きた1人の中学生の死をめぐり、町にひろがる波紋を描く。被害者や加害者とされた子の家族、学校、警察などさまざまな視点から描き出される群像小説で、地方都市の精神風土に迫る。朝日新聞連載時より大きな反響を呼んだ大問題作。

  • 2013年2月 朝日新聞出版
  • 2016年1月 朝日文庫

ナオミとカナコ(2014年11月)

望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美は、あるとき、親友の加奈子が夫・達郎から酷い暴力を受けていることを知った。その顔にドス黒い痣を見た直美は義憤に駆られ、達郎を排除する完全犯罪を夢想し始める。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」。やがて計画は現実味を帯び、入念な準備とリハーサルの後、ついに決行の夜を迎えるが……。

  • 2014年11月 幻冬舎
  • 2017年4月 幻冬舎文庫

田舎でロックンロール(2014年11月)エッセイ

70年代、英米のロックは百花繚乱の様相を呈していた。そして、日本の片田舎に暮らすオクダ少年もその息吹を感じていた。少年にロック魂はいかに宿ったのか? 著者待望のエッセイに、青春音楽短篇小説も特別収録!

我が家のヒミツ (2015年9月)

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。ある日、勤務先に憧れの人が来院し…(「虫歯とピアニスト」)。ずっと競い合っていた同期のライバル。53歳で彼との昇進レースに敗れ、人生を見つめ直し…(「正雄の秋」)。16歳の誕生日を機に、アンナは実の父親に会いに行くが…(「アンナの十二月」)。など、全6編を収録。読後に心が晴れわたる家族小説。

  • 2015年9月 集英社
  • 2018年6月 集英社文庫

向田理髪店(2016年4月)

かつては炭鉱で栄えたが、すっかり寂れ、高齢化ばかりが進む北海道苫沢町。理髪店を営む向田康彦は、札幌で働く息子の「会社を辞めて店を継ぐ」という言葉に戸惑うが……。(表題作) 異国からやってきた花嫁に町民たちは興味津々だが、新郎はお披露目をしたがらなくて――。(「中国からの花嫁」) 過疎の町のさまざまな騒動と人間模様を、温かくユーモラスに描く連作集。

  • 2016年4月 光文社

ヴァラエティ(2016年9月)

迷惑、顰蹙、無理難題。人生、困ってからが面白い! 奥田英朗の蔵出し短編集! 貴重な対談2本も収録。脱サラで会社を興した38歳の社長。渋滞中の車にどんどん知らない人を乗せる妻。住み込みで働く職場の謎めいた同僚……。微妙な空気を絶妙に表現する奥田英朗ならではの人間ドラマ!短編、対談からショートショートまで、あれこれ楽しい贅沢な一冊。コアなファンにも、はじめて読む人にもおすすめです。

罪の轍(2019年8月)

東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く――。世間から置き去りにされた人間の孤独を、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描く社会派ミステリの真髄。

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