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道尾 秀介 みちお・しゅうすけ(1975年5月19日 -)
小説家。兵庫県芦屋市生まれ。玉川大学農学部卒業。サラリーマン生活を経て、1999年、「どうして犬は」が『小説現代』の「ショートショートコンテスト」に入選。2002年、「手首から先」で第9回日本ホラー小説大賞短編賞最終候補。2004年、『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。2007年、『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞受賞。2011年、『月と蟹』で第144回直木賞受賞。
おすすめ作品ランキング
長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!
- 1位:カラスの親指
- 2位:シャドウ
- 3位:ラットマン
作品一覧リスト
※小説作品のみ紹介しています。
真備シリーズ
背の眼(2005年1月)
児童失踪事件が続く白峠村で、作家の道尾が聞いた霊の声。彼は恐怖に駆られ、霊現象探求所を営む真備のもとを訪れる。そこで目にしたのは、被写体の背中に人間の眼が写り込む、同村周辺で撮影された4枚の心霊写真だった。しかも、彼ら全員が撮影後数日以内に自殺したという。これは単なる偶然か? 第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。
骸の爪(2006年3月)
霊現象探求家・真備とホラー作家・道尾が、“笑う千手観音”“血を流す仏像”“消えた仏師”の謎に挑む、真備シリーズ第二弾。本格ミステリファンを唸らせた傑作!
花と流れ星(2009年8月)
霊現象探求家・真備、助手の凛、作家・道尾のもとを、誰にも打ち明けられない秘密を抱えた人たちが訪れる。「流れ星のつくり方」「花と氷」ほか、人生の光と影を集めた5つのミステリ。
向日葵の咲かない夏(2005年11月)
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
色々と話題となった本作。主人公の小学生が、級友の家で自殺死体を見つけるところから物語はスタートします。しかしその死体は突然消えてしまいます。
ジャンルとしてはホラー風味のミステリになるとおもいます。真相はシンプルでヒントも多いですが、中々真相にはたどり着けないかも。
気味の悪い描写もあり、かなり好みの分かれる作品だと思います。僕はこの作品を読んで「そんなのありなの?」となりました。
シャドウ(2006年9月)
人は、死んだらどうなるの?――いなくなるのよ――いなくなって、どうなるの?――いなくなって、それだけなの――。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが……。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは? いま最も注目される俊英が放つ、巧緻に描かれた傑作。第七回本格ミステリ大賞受賞作。
片眼の猿ーOne-eyed Monkeysー(2007年2月)
俺は私立探偵。ちょっとした特技のため、業界では有名人だ。今はある産業スパイについての仕事をしている。地味だが報酬が破格なのだ。楽勝、と思いきや、いつの間にか殺人事件に巻き込まれてしまった――。サプライズ・マジシャン道尾秀介が周到に張り巡らす読書の罠。見逃すな! 仕掛けは至るところに潜んでいる。
ソロモンの犬(2007年8月)
大学生・秋内の目の前で、幼い友人・陽介はトラックに轢かれた。いきなり走り出した愛犬のリードに引きずられての、無惨な事故。陽介は助教授のひとり息子だった。あの時、犬はなぜいきなり走り出したのだろう? 居合わせた同級生たちは関係があるのか…現場で感じた違和感が忘れられない秋内は、動物生態学に詳しい間宮先生に相談して、自分なりの捜査をはじめる。そして予測不可能の結末が…! 青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー。
ラットマン(2008年1月)
結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮(ひめかわりょう)は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは――。いまもっとも旬な直木賞作家・道尾秀介が思いを込めた「傑作」。
カラスの親指シリーズ
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb(2008年7月)
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに! 最初の直木賞ノミネート作品、第62回日本推理作家協会賞受賞作品。
カエルの小指 a murder of crows(2019年10月)
「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」詐欺師から足を洗い、口の上手さを武器に実演販売士として真っ当に生きる道を選んだ武沢竹夫。しかし謎めいた中学生・キョウが「とんでもない依頼」とともに現れたことで彼の生活は一変する。シビアな現実に生きるキョウを目の当たりにした武沢は、ふたたびペテンの世界に戻ることを決意。そしてかつての仲間――まひろ、やひろ、貫太郎らと再集結し、キョウを救うために「超人気テレビ番組」を巻き込んだド派手な大仕掛けを計画するが……。
鬼の跫音(2009年1月)
刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。家族を惨殺した猟奇殺人犯が残した不可解な単語は哀しい事件の真相を示しており……。(「ケモノ」)同級生のひどい攻撃に怯えて毎日を送る僕は、ある女の人と出会う。彼女が持つ、何でも中に入れられる不思議なキャンバス。僕はその中に恐怖心を取って欲しいと頼むが……。(「悪意の顔」)心の「鬼」に捕らわれた男女が迎える予想外の終局とは。驚愕必至の衝撃作!
神シリーズ
龍神の雨(2009年5月)
添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に遭わせたから。――そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか? あなたの胸に永劫に刻まれるミステリ。大藪春彦賞受賞作。
風神の手(2018年1月)
読み進めるごとに出来事の〈意味〉が反転しながらつながっていき、数十年の歳月がひとつの大きな物語に変わる──。解説を寄せるミステリー評論家の千街晶之氏が「その執筆活動の集大成である」と絶賛する、道尾秀介にしか描けない世界観の傑作ミステリー。
雷神(2021年5月)
どんでん返しの先に待つ衝撃のラスト……。道尾ミステリ史上、最強の破壊力!
ある一本の電話が引き金となり、故郷へ赴くこととなった幸人。しかし、それは新たな悲劇の幕開けに過ぎなかった――。村の祭が行われたあの日。一筋の雷撃がもたらした、惨劇の真相と手紙の謎。父が遺した写真。そして、再び殺意の渦中へ身を置く幸人たちを待ち受ける未来とは、一体。著者の新たな到達点にして会心の一撃。
球体の蛇(2009年11月)
幼なじみ・サヨの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった。白い服に身を包み自転車に乗った彼女は、どこかサヨに似ていた。想いを抑えきれなくなった私は、彼女が過ごす家の床下に夜な夜な潜り込むという悪癖を繰り返すようになったが、ある夜、運命を決定的に変える事件が起こってしまう――。幼い嘘と過ちの連鎖が、それぞれの人生を思いもよらない方向へ駆り立ててゆく。最後の一行が深い余韻を残す、傑作長編。
花シリーズ
光媒の花(2010年3月)
認知症の母と暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄妹が、小さな手で犯した罪。心の奥に押し込めた、哀しみに満ちた風景を暖かな光が包み込んでいく。儚く美しい全6章の連作群像劇。第23回山本周五郎賞受賞作
鏡の花(2013年9月)
少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会……。「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。生きることの真実を鮮やかに描き出すことに成功した、今までにない物語の形。ベストセラー『光媒の花』に連なり、著者の新しい挑戦が輝く連作小説。
月の恋人〜Moon Lovers〜(2010年5月)
不甲斐ない彼氏と理不尽な職場を捨て、ひとり旅に出た弥生は、滞在先の上海で葉月蓮介と出会う。蓮介は、高級家具を扱うレゴリスの若き経営者として注目される存在だった。一方、この街に住むシュウメイは、美貌を買われ、レゴリスのCMモデルに選ばれるも、それをきっぱりと断っていた──。恋は前触れもなく、始まった。道尾秀介があなたに贈る、絆と再生のラブ・ストーリー。
月と蟹(2010年9月)
注目度ナンバー1の著者による少年小説の傑作! 「ヤドカミ様に、お願いしてみようか」「叶えてくれると思うで。何でも」──家にも学校にも居場所が見つけられない小学生の慎一と春也は、ヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。100円欲しい、いじめっ子をこらしめるなどの他愛ない儀式は、いつしかより切実な願いへと変わり、子供たちのやり場のない「祈り」が周囲の大人に、そして彼ら自身に暗い刃を向ける……。鎌倉の風や潮のにおいまで感じさせる瑞々しい筆致で描かれ、少年たちのひと夏が切なく胸に迫る長篇小説。 第144回直木賞受賞。
カササギたちの四季(2011年2月)
リサイクルショップ・カササギは今日も賑やかだ。理屈屋の店長・華沙々木と、いつも売れない品物ばかり引き取ってくる日暮、店に入り浸る中学生の菜美。そんな三人の前で、四季を彩る4つの事件が起こる。「僕が事件を解決しよう」華沙々木が『マーフィーの法則』を片手に探偵役に乗り出すと、いつも話がこんがらがるのだ……。心がほっと温まる連作ミステリー。
水の柩(2011年10月)
タイムカプセルに託した未来と、水没した村が封印した過去。時計の針を動かす、彼女の「嘘」。平凡な毎日を憂う逸夫は文化祭をきっかけに同級生の敦子と言葉を交わすようになる。タイムカプセルの手紙を取り替えたいという彼女の頼みには秘めた真意があった。同じ頃、逸夫は祖母が五十年前にダムの底に沈めた「罪」の真実を知ってしまう。それぞれの「嘘」が、祖母と敦子の過去と未来を繋いでいく。
光(2012年6月)
利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡される――。子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。
ノエル-a story of stories-(2012年9月)
孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の圭介。妹の誕生に複雑な思いを抱きつつ、主人公と会話するように童話の続きを書き始める小学生の莉子。妻に先立たれ、生きる意味を見失いながらボランティアで読み聞かせをする元教師の与沢。三人が紡いだ自分だけの〈物語〉は、哀しい現実を飛び越えてゆく――。最高の技巧に驚嘆必至、傑作長編ミステリー。
笑うハーレキン(2013年1月)
経営していた会社も家族も失った家具職人の東口。川辺の空き地で仲間と暮らす彼の悩みは、アイツにつきまとわれていることだった。そこへ転がり込んできた謎の女・奈々恵。川底に沈む遺体と、奇妙な家具の修理依頼。迫りくる危険とアイツから、逃れることができるのか? 道尾秀介が贈る、たくらみとエールに満ちた傑作長篇。
貘の檻(2014年4月)
1年前に離婚した大槇(おおまき)辰男は、息子・俊也(しゅんや)との面会の帰り、かつて故郷のO村に住んでいた曾木美禰子(そぎみねこ)を駅で見かける。32年前、父に殺されたはずの女が、なぜ――。だが次の瞬間、彼女は電車に撥ねられ、命を落とす。辰男は俊也を連れてO村を訪れることを決意。しかしその夜、最初の悪夢が……。薬物、写真、地下水路。昏(くら)い迷宮を彷徨(さまよ)い辿り着く、驚愕のラスト。道尾史上最驚の長編ミステリー!
透明カメレオン(2015年1月)
ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。
スタフ staph(2016年7月)
ランチワゴンは疾走する、危険な中学生アイドルを乗せて。
バツイチ、アラサーの移動デリ経営者・夏都、人生最高で最悪の二週間。街をワゴンで巡り、料理を売って生計を立てる女性・夏都(なつ)。
バツイチ・アラサーの身で借金を返しながら海外赴任中の姉の息子を預かる生活は楽じゃない。ある日、緑色の髪をした中学生アイドル・カグヤのファンたちに車ごとさらわれた夏都は、芸能界を揺るがすスキャンダルに巻き込まれることに。
スキャンダルの流出を防ぐため、ある女性の携帯電話に残されたメールを削除せよ。
カグヤと協力してミッションに挑む夏都だったが――。
サーモン・キャッチャー the Novel(2016年11月)
場末の釣り堀「カープ・キャッチャー」には、「神」と称される釣り名人がいた。釣った魚の種類と数によるポイントを景品と交換できるこの釣り堀で、もっとも高ポイントを必要とする品を獲得できるとすれば、彼しかいない、と噂されている。浅くて小さな生け簀を巡るささやかなドラマは、どういうわけか、冴えない日々を送る6人を巻き込んで、大きな事件に発展していく――。意外性抜群のコラボによる傑作オフビートエンタメ!
満月の泥枕(2017年6月)
感動、許容量越え。
人生に悩み迷う時、背中を押してくれる傑作長編。
貧乏アパートのダメ人間たちが、人生賭けて大勝負!姪の汐子と下町で暮らす凸貝二美男は、泥酔した公園で奇妙な光景を目撃する。
白髪の老人、叫び声、水音、歩き去る男。
後日訪ねてきた謎の少年は、二美男が見たのは「自分の伯父が祖父を殺した」現場だと言う。
遺体の捜索を依頼された二美男は、汐子や貧乏アパートの仲間と共にとんでもない事態に巻き込まれていく――。
スケルトン・キー(2018年7月)
この違和感の真相を見破れるか? 一気読み&再読必至のダークミステリ!
僕は自分から何かを奪う人間を許さない――。
かつてないドライブ感と衝撃。予測不能のダークミステリ!
19歳の坂木錠也(さかき じょうや)は、ある雑誌の追跡潜入調査を手伝っている。
危険な仕事ばかりだが、生まれつき恐怖という感情が欠如した錠也にとっては天職のようなものだ。
天涯孤独の身の上で、顔も知らぬ母から託されたのは、謎めいた銅製のキーただ1つ。
ある日、児童養護施設時代の友達が錠也の出生の秘密を彼に教える。
それは衝動的な殺人の連鎖を引き起こして……。
二度読み必至のノンストップ・ミステリ!
いけない(2019年7月)
騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。
ラスト1ページが暴き出すもうひとつの“真相”を、あなたは見抜けるか?第1章「弓投げの崖を見てはいけない」
自殺の名所付近のトンネルで起きた交通事故が、殺人の連鎖を招く。第2章「その話を聞かせてはいけない」
友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か? 偽物か?第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
宗教団体の幹部女性が死体で発見された。先輩刑事は後輩を導き捜査を進めるが。どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが……!
ラストページの後に再読すると物語に隠された“本当の真相”が浮かび上がる超絶技巧の3篇。「ここ分かった!?」と読み終えたら感想戦したくなること必至の、体験型ミステリー小説!