【おすすめ】飛浩隆の全作品を一覧であらすじを紹介します

飛 浩隆 とび・ひろたか(1960年 -)

小説家。島根県出身。島根大学卒業。1981年、「ポリフォニック・イリュージョン」で三省堂SFストーリーコンテスト入選。翌年『SFマガジン』に掲載されデビュー。2005年、「象られた力」で第36回星雲賞日本短編部門、『象られた力』で第26回日本SF大賞を受賞。2007年、『ラギッド・ガール 廃園の天使II』で第6回センス・オブ・ジェンダー賞受賞。2010年、「自生の夢」で第41回星雲賞日本短編部門受賞。2015年、「海の指」で第46回星雲賞日本短篇部門受賞。2018年、『自生の夢』で第38回日本SF大賞受賞。2019年、『零號琴』で第50回星雲賞日本長編部門受賞。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:グラン・ヴァカンス 廃園の天使I
  • 2位:自生の夢
  • 3位:零號琴

作品一覧リスト

“呪界”のほとり(1986年7月)『S-Fマガジン・セレクション 1985』

象られた力(1989年5月)『S-Fマガジン・セレクション 1988』

〈廃園の天使〉シリーズ

グラン・ヴァカンス 廃園の天使I(2002年9月)

「いちど観てみたいわ、春を。ここには夏しかないものね」 ぼくは柔らかい春の雨を想像した。美しく残酷な夏の終わりに―― 日本SF大賞受賞作家の初長篇、待望の電子書籍化。仮想リゾート〈数値海岸〉の一区画〈夏の区界〉。南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、取り残されたAIたちが永遠に続く夏を過ごしていた。だが、それは突如として終焉のときを迎える。謎の存在〈蜘蛛〉の大群が、街のすべてを無化しはじめたのだ。わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦が幕を開ける――仮想と現実の闘争を描く〈廃園の天使〉シリーズ第1作。

ラギッド・ガール 廃園の天使II(2006年10月)

人間の情報的似姿を官能素空間に送りこむという画期的な技術によって開設された仮想リゾート〈数値海岸〉。
その技術的/精神的基盤には、直観像的全身感覚をもつ一人の醜い女の存在があった――
〈数値海岸〉の開発秘話たる表題作、人間の訪問が途絶えた〈大途絶〉の真相を描く「魔述師」など全5篇を収録。
『グラン・ヴァカンス』の数多の謎を明らかにし、現実と仮想の新たなる相克を準備する、待望のシリーズ第2章。

象られた力(2004年9月)

謎の消失を遂げた惑星〈百合洋〉。イコノグラファーのクドウ圓は、その言語体系に秘められた”見えない図形”の解明を依頼されるが……”かたち”と”ちから”の相克がもたらす災厄を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全四篇を収めた傑作集。

はるかな響き Ein leiser Tone(2008年8月)『サイエンス・イマジネーション 科学とSFの最前線、そして未来へ』

第65回世界SF大会/第46回日本SF大会「Nippon2007」でのシンポジウム「サイエンスとサイエンスフィクションの最前線、そして未来へ!」において、第一線のロボット、人工知能、脳科学者による発表と問いかけが行われた。その発表と問いかけに対し、SF作家が書き下ろし短編小説でこたえる! ロボットはこれからどうなっていくのか。そして人間の未来は……?

自生の夢 (2009年12月)

本格、奇想、幻想、純文学、ミステリ、恋愛……SFというジャンルが持つ幅の広さと可能性を詰め込んだ、オリジナル日本SFアンソロジー・シリーズ刊行開始。第1弾は10人の完全新作+故伊藤計劃の絶筆を特別収録。

自生の夢(2012年7月)『THE FUTURE IS JAPANESE』

フィリップ・K・ディック賞特別賞を受賞した伊藤計劃『ハーモニー』ほか、
日本の翻訳出版を精力的に進めるHaikasoru。
同レーベルから刊行された、
日本がテーマのアンソロジーをJコレクションにて凱旋出版!

日本作家は、円城塔、小川一水、菊地秀行の書き下ろしに、
飛浩隆の星雲賞受賞短篇「自生の夢」再録、
伊藤計劃の傑作「The Indifference Engine」英語版をそのまま収録。

いっぽう海外作家は、ネビュラ賞受賞のケン・リュウ
、ローカス賞3部門同時受賞のキャサリン・M・ヴァレンテという本邦初訳の新鋭から、
大御所ブルース・スターリングまで、書き下ろし8篇を訳載する。

銀の匙(2012年7月)『NOVA 8 書き下ろし日本SFコレクション』

好評の完全新作アンソロジー。山田正紀の怒濤の中編、飛浩隆の二本立て短編、東浩紀の火星シリーズ完結編ほか、青山智樹、粕谷知世、片瀬二郎、北野勇作、友成純一、松尾由美の全十編。

「オリジナル・アンソロジー《NOVA》の第8巻をお届けする。原液以上に濃い超高濃度本格SF–長編10冊分のSF成分が凝縮された超弩級の脱獄SF、山田正紀「雲のなかの悪魔」–から、SF成分が1リットルあたり分子1個程にまで希釈されたギャグ小説まで、お好みに合わせて服用ください」(大森望)

収録作品(全10作)
●北野勇作『大卒ポンプ』
あっぱれあっぱれ、大卒ポンプ! ……あり得べき近未来社会を描いた巻頭作
●飛浩隆『#銀の匙』
情報環境へのアクセスが保障された時代にて–天才詩人アリス・ウォン、誕生
●松尾由美『落としもの』
紫の海の砂浜で拾った人間の眼鏡は、どこから落ちてきたの?
●粕谷知世『人の身として思いつく限り、最高にどでかい望み』
弟が連れてきたのは、望みを何でもかなえてくれる神だったんだ
●青山智樹『激辛戦国時代』
日本人の味覚に激辛が訪れたとき、歴史は動いた
●友成純一『噛み付き女』
一月三日夕刻、福岡県春日市に恐怖の噛み付き女、現る!
●片瀬二郎『00:00:00.01pm』
時間の静止した世界に閉じこめられた男が狂気とめぐりあう
●山田正紀『雲のなかの悪魔』
クールでシャープな生まれついての革命少女、難攻不落の流刑星より大脱走
●飛浩隆『曠野にて』
朝日が差し初め、盤面を奪い合うゲームが始まった–天才詩人アリス・ウォン、五歳
●東浩紀『オールトの天使』
娘ときみを救うため、ぼくは時空を超えた–ひとつの火星の物語が終わる

曠野にて(2012年7月)『NOVA 8 書き下ろし日本SFコレクション』

自生の夢(2013年10月)『日本SF短篇50 5』

日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー第5巻。
吉川英治文学新人賞受賞作『天地明察』の原型となった冲方丁「日本改暦事情」、
日本SF大賞受賞作『華竜の宮』と同じ世界を描く上田早夕里の傑作「魚舟(うおぶね)・獣舟(けものぶね)」、
伊藤計劃『虐殺器官』のスピンオフ「The Indifference Engine」、
瀬名秀明が物語を読むことの本質を問う「きみに読む物語」など、
2003年から2012年に発表された10篇を収録。
ゼロ年代から現在に至る日本SFの豊饒を届ける。

La Poésie sauvage(2016年6月)『アステロイド・ツリーの彼方へ 年刊日本SF傑作選』

2015年の日本SF短編から、上田早夕里、円城塔、梶尾真治、上遠野浩平、北野勇作、坂永雄一、菅浩江、高井信、高野史緒、飛浩隆、酉島伝法、野崎まど、林譲治、速水螺旋人、伴名練、藤井太洋、 宮内悠介、森見登美彦、ユエミチタカのコミック2編を収録。さらに巻末には山本弘氏をゲスト選考委員に迎えた第7回創元SF短編賞受賞作と選評を掲載。編者による各作品解説や年間日本SF概況なども充実した、この一年の日本SFの収穫を網羅する年刊傑作選。

海の指(2016年10月)『ヴィジョンズ』

宮部みゆき「星に願いを」飛浩隆「海の指」木城ゆきと「霧界」宮内悠介「アニマとエーファ」円城塔「リアルタイムラジオ」神林長平「あなたがわからない」長谷敏司「震える犬」大森望編集。全編書き下ろし!超豪華執筆陣が集結!!SFの枠を超えたエンターテイメントアンソロジー。

宮部みゆき「星に願いを」
飛浩隆「海の指」
木城ゆきと「霧界」
宮内悠介「アニマとエーファ」
円城塔「リアルタイムラジオ」
神林長平「あなたがわからない」
長谷敏司「震える犬」

大森望編集。全編書き下ろし!超豪華執筆陣が集結!!
SFの枠を超えたエンターテイメントアンソロジー。

自生の夢(2016年11月)

73人を言葉だけで死に追いやった稀代の殺人者が、怪物〈忌字禍〉を滅ぼすために、いま召還される。10年代の日本SFを代表する作品集。第38回日本SF大賞受賞。

射線(2017年5月)『BLAME! THE ANTHOLOGY』

無限に増殖する巨大階層都市を舞台に、探索者・霧亥(キリイ)の孤独な旅路を描いたSFコミックの金字塔、弐瓶勉『BLAME!』を、日本SFを牽引する作家陣がノベライズ。九岡望による青い塗料を探す男の奇妙な冒険、小川一水が綴る珪素生命と検温者の邂逅、酉島伝法が描く“月”を求めた人々の物語、野崎まどが明かす都市の片隅で起きた怪事件、飛浩隆による本篇の二千年後から始まる歴史のスケッチなど、書き下ろし全5篇を収録

洋服(2017年7月)『行き先は特異点 年刊日本SF傑作選』

2016年の日本SF短編の精華を収録。今年度版には秋永真琴、上田早夕里、円城塔、北野勇作、倉田タカシ、小林泰三、諏訪哲史、高山羽根子、谷甲州、飛浩隆、酉島伝法、藤井太洋、牧野修、眉村卓、宮内悠介、山本弘らの小説16編をはじめ、石黒正数、弐瓶勉、山田胡瓜のコミック3編を収録。巻末には第8回創元SF短編賞の受賞作と選評を掲載。編者二人による各作品解説や年間日本SF概況、短編推薦作リストなど解説記事も充実した、2016年の日本SFが一望できる年刊ベスト・アンソロジー。

ポリフォニック・イリュージョン(2018年5月)

現代日本SF最高峰作家のデビュー作をはじめ、貴重な初期短編6作。文庫オリジナルのボーナストラックとして超短編を収録。

零號琴(2018年10月)

特種楽器技芸士のトロムボノクと相棒シェリュバンは惑星〈美縟〉に赴く。そこでは首都全体に配置された古の巨大楽器〈美玉鐘〉の五百年越しの竣工を記念し、全住民参加の假面劇が演じられようとしていた。上演の夜、秘曲〈零號琴〉が暴露する美縟の真実とは?

流下の日(2018年12月)『NOVA 2019年春号』

書下しSF全10作。完全読切。飛浩隆、新井素子、宮部みゆき、小林泰三、佐藤究、小川哲、赤野工作、柞刈湯葉、片瀬二郎、高島雄哉

「書き下ろし日本SFアンソロジー《NOVA》の新シリーズの門出にふさわしい、ベストの布陣を揃えられたと自負している。読者のみなさんにも、編者が味わった喜びを共有するとともに、いまの日本SFがいかに豊かな実りの時代を迎えているかを実感していただければさいわいです」大森望

【収録作品(全10編)】

●新井素子「やおよろず神様承ります」
「あなたに向いている、とても便利な神様を紹介します。これ、かなりお勧めですよ」

●小川哲「七十人の翻訳者たち」
解読された古代文書「デメトリオスの処刑」には、ギリシア語訳聖書の奇跡が記されていた。

●佐藤究「ジェリーウォーカー」
エイリアンを超える生命を次々と生み出す映画界の魔術師、地下室に隠された創造の秘密。

●柞刈湯葉「まず牛を球とします。」
牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来の物語。

●赤野工作「お前のこったからどうせそんなこったろうと思ったよ」
光速など遅い遅い遅い! 通信遅延1.3秒の環境下で行われた因縁の格闘ゲーム対戦、勝利の末に。

●小林泰三「クラリッサ殺し」
あの名作スペースオペラがVRアミューズメントに!? バーチャルルームで起きた殺人事件の真相は?

●高島雄哉「キャット・ポイント」
研究開発室の存亡をかけた新広告プロジェクト始動。扉を開ければ、真白さんはいる。

●片瀬二郎「お行儀ねこちゃん」
ラスコルニコフが殺害された。この死体をどう処分しようか、助けて、心の友!

●宮部みゆき「母の法律」
虐待の親子を救済する法律、マザー法に救われたわたし。だが、救いきれないものはある。

●飛浩隆「流下の日」
40年間、偉大な首相が統治した美しい国。著者新境地の第38回日本SF大賞受賞第1作。

ジュヴナイル(2019年4月)文学ムック「たべるのがおそい」vol.7

小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック「たべるのがおそい」、終刊号!

【巻頭エッセイ】
斎藤真理子「文とふん」

【特集〈ジュヴナイル―秘密の子供たち〉】
岩井俊二「作文という卵から小説という鳥は生まれない」
銀林みのる「上水線83号鉄塔」
櫻木みわ「米と苺」
飛浩隆「ジュヴナイル」
西崎憲「おまえ知ってるか、東京の紀伊國屋を大きい順に結ぶと北斗七星になるって」
松永美穂「物置」

【創作】
高山羽根子「ラピード・レチェ」
小山田浩子「けば」
柳原孝敦「儀志直始末記」

【短歌】
熊谷純「三日月の濃度」
佐伯紺「手をつないだままじゃ拍手ができない」
錦見映理子「天国と地獄」
虫武一俊「インフルエンザに過ぎる」

【エッセイ 本がなければ生きていけない】
梅﨑実奈「心にプロなんてない」
東雅夫「安住の書庫を求めて」

【翻訳】
チョン・ミョングァン「退社」(吉良佳奈江訳)
ハイミート・フォン・ドーデラー「ヨハン・ペーター・へーベル(1760-1826)の主題による七つの変奏」(垂野創一郎訳)

「方霊船」始末(2019年8月)『おうむの夢と操り人形 年刊日本SF傑作選』

第40回日本SF大賞受賞

日本SFの最前線を追う
年刊ベスト・アンソロジー、最終巻

2018年の日本SF短編の精華を収録。今年度版には円城塔、斉藤直子、坂永雄一、三方行成、柴田勝家、高野史緒、田中啓文、飛浩隆、西崎憲、長谷敏司、藤井太洋、古橋秀之、日高トモキチ、水見稜、宮内悠介、宮部みゆきの短編作品のほか、肋骨凹介、道満晴明による漫画も収録。巻末には第10回創元SF短編賞の受賞作と選評を掲載。編者二人による各作品解説や年間日本SF概況、短編推薦作リストなど解説記事も充実した、2018年の日本SFが一望できる年刊ベスト・アンソロジー。

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