【おすすめ】辻村深月の全作品を一覧であらすじを紹介します

辻村 深月 つじむら・みづき(1980年2月29日 – )

小説家。山梨県笛吹市出身。千葉大学教育学部卒業。卒業後は甲府の県庁村会事務所で団体職員として働きながら執筆を続け、2004年「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2012年、『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞を受賞した。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:かがみの孤城
  • 2位:スロウハイツの神様
  • 3位:ツナグ

作品年表リスト

冷たい校舎の時は止まる(2004年6月~2004年8月)

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。第31回メフィスト賞受賞作。

子どもたちは夜と遊ぶ(2005年5月)

大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。家出か事件か。世間が騒ぐ中、木村浅葱(あさぎ)だけはその真相を知っていた。「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番ーー」。姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。

凍りのくじら(2005年11月)

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。

ぼくのメジャースプーン(2006年4月)

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。

スロウハイツの神様(2007年1月)

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ――あの事件から10年。アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。

名前探しの放課後(2007年12月)

依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」2人はその「誰か」を探し始める。

ロードムービー(2008年10月)

運動神経抜群で学校の人気者のトシと気弱で友達の少ないワタル。小学五年生の彼らはある日、家出を決意する。きっかけは新学期。組替えで親しくなった二人がクラスから孤立し始めたことだった。「大丈夫、きっとうまくいく」(「ロードムービー」)。いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する表題作他、4編(「街灯」/「道の先」/「トーキョー語り」/「雪の降る道」 )収録。

太陽の坐る場所(2008年12月)

高校卒業から10年。クラス会で再会した仲間たちの話題は、人気女優となったクラスメートの「キョウコ」のこと。彼女を次のクラス会に呼び出そうと目論む常連メンバーだが、彼女に近づこうと画策することで思春期の幼く残酷だった“教室の悪意”が、まるでかさぶたを剥がすようにじわじわと甦り、次第に一人また一人と計画の舞台を降りてゆく……。28歳、大人になった男女5人の切迫した心情をそれぞれの視点から描き、深い共感を呼び起こす。圧巻の長篇心理サスペンス。

ふちなしのかがみ(2009年6月)

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。花子さんは階段に棲んでいて、一生懸命掃除すれば会うことができます。でも、彼女がくれる食べ物や飲み物を口にしてはいけません。嘘をついてもいけません。さもないと――。おまじないや占い、夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。青春ミステリの旗手・辻村深月の新境地、懐かしくって怖い現代の怪談。

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。(2009年9月)

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。2013年おすすめ文庫王国 エンターテインメント部門 第1位。

V.T.R.(2010年2月)

辻村深月の長編ミステリーから物語が飛び出した。「スロウハイツ」の住人を受け止め、支えたあの作家。物語に生きる彼らと同じ視線で、チヨダ・コーキのデビュー作を味わおう。『スロウハイツの神様』の世界へようこそ。「ねえ、ティー。一人ぼっちにならないで。アタシはあなたを愛してる」。

光待つ場所へ(2010年6月)

大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現できる学生はいないと思っていた。彼の作品を見るまでは(「しあわせのこみち」)。書下ろし一編を含む扉の開く瞬間を描いた、五編の短編集。

本日は大安なり(2011年2月)

企みを胸に秘めた美人双子新婦、プランナーを困らせるクレーマー夫妻、新婦に重大な事実を告げられないまま、結婚式当日を迎えた新郎……。人気結婚式場の一日を舞台に人生の悲喜こもごもをすくい取る。

オーダーメイド殺人クラブ(2011年5月)

クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は――。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。

水底フェスタ(2011年8月)

自然を切り崩し、ロックフェスを誘致する以外に取柄もない山村。田舎特有の、窒息しそうな閉塞感に苛立つ高校生の広海は、突然村に戻ってきた地元出身の有名モデル・由貴美と出会い、囚われてゆく。ある晩彼女から「村への復讐に協力してほしい」と持ちかけられ、広海は求めに応じるが、実は由貴美には“真の目的”があった。そしてフェスの夜、取り返しのつかない事件が二人を襲う──。新直木賞作家による傑作長篇。息を呑むラストまでページを繰る手が止まらない!

ネオカル日和(2011年11月)エッセイ

作家もまた、読者である。
この世界は物語に満ちている!

小学生の頃、図書室で出会った本の記憶。夏休み、訪れた田舎で出会った古い土蔵。放課後、友達と買い食いした駄菓子屋。すべてはこの世の物語を紡ぐために。日本の新文化を徹底取材したルポを中心に著者が本当に好きな物だけを詰め込んだエッセイ集。掌編&短編小説4本も特別収録する贅沢すぎる玉手箱。

サクラ咲く(2012年3月)

塚原(つかはら)マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを? やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む3編の傑作集。

鍵のない夢を見る(2012年5月)

望むことは、罪ですか? 誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行──。普通の町に生きるありふれた人々に、ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる五篇。現代の地方の閉塞感を背景に、五人の女がささやかな夢を叶える鍵を求めてもがく様を、時に突き放し、時にそっと寄り添い描き出す。著者の巧みな筆が光る傑作。第147回直木賞受賞作!

島はぼくらと(2013年6月)

この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。   瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。

盲目的な恋と友情(2014年5月)

タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花(いちのせらんか)は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。だが、大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近(しげみほしちか)が、彼女の人生を一変させる。茂実との恋愛に溺れる蘭花だったが、やがて彼の裏切りを知る。五年間の激しい恋の衝撃的な終焉。蘭花の友人・留利絵(るりえ)の目からその歳月を見つめたとき、また別の真実が――。男女の、そして女友達の妄執を描き切る長編。

ハケンアニメ!(2014年8月)

監督が消えた!?
伝説の天才アニメ監督・王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサーの有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と次々にヒットを飛ばすプロデューサー・行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。ハケンをとるのは、はたしてどっち? そこに絡むのはネットで話題のアニメーター・並澤和奈、聖地巡礼で観光の活性化を期待する公務員・宗森周平……。ふたつの番組を巡り、誰かの熱意が、各人の思惑が、次から次へと謎を呼び新たな事件を起こす! 熱血お仕事小説。

家族シアター(2014年10月)

「家族」で起こる、ささやかな大事件。いま一番旬な作家、辻村深月の最新文庫。息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画。親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」より)。家族を描く心温まる全7編。

朝が来る(2015年6月)

第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地!

長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった――。

自分たちの子供を産めずに、特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。
中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。
それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。

きのうの影踏み(2015年9月)

あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている……。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきているーー。(「手紙の主」)。

その交差点はよく交通事故が起こる。かつてそこで亡くなった娘の霊が、巻き添えにしていると、事故死した娘の母親は言っているという。その娘が好きだったという「M」の字の入ったカップがいつもお供えされていた。ある雨の日、そのおばさんがふらふらと横断歩道にさしかかり……。死が母娘を分かつとも、つながろうとする見えない深い縁を繊細な筆致で描く「七つのカップ」。闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。

図書室で暮らしたい(2015年11月)エッセイ

「好きなものが多すぎて、ごめんなさい!」作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいもの……etc.すべてが詰まった、読むと元気になれるエッセイ集!特別収録!短編 おじいちゃんと、おひさまのかおり

東京會舘とわたし(2016年7月)

大正十一年、社交の殿堂として丸の内に創業。
結婚式やパーティ、記者会見などで訪れる人々の数だけ物語を紡いできた。
震災や空襲、GHQの接収などの荒波を経て、激動の昭和を見続けた建物の物語。

デビュー15周年。著者が初めて挑戦した感動の大河小説です。

クローバーナイト(2016年11月)

小さな会計事務所で働く鶴峯裕(つるみねゆう)は同い年の妻・志保(しほ)と共働き、4歳の長女・莉枝未(りえみ)ともうすぐ2歳になる長男・琉大(りゅうだい)を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。そんな鶴峯家に、ママ友、パパ友から子育てにまつわる難題と謎が押し寄せる! そして事件はとうとう鶴峯家にも――。裕は数々の謎を解き、育児の問題も解決して、家族の幸せを守れるのか!?

かがみの孤城(2017年5月)

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。 すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。

青空と逃げる(2018年3月)

深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めた――。

辻村深月が贈る、一家の再生の物語。読売新聞好評連載、待望の単行本化。

噛みあわない会話と、ある過去について(2018年6月)

2018年本屋大賞受賞後第一作! 美術教師の美穂には、有名人になった教え子がいる。彼の名は高輪佑。国民的アイドルグループの一員だ。しかし、美穂が覚えている小学校時代の彼は、おとなしくて地味な生徒だった――ある特別な思い出を除いて。今日、TV番組の収録で佑が美穂の働く小学校を訪れる。久しぶりの再会が彼女にもたらすものとは。

小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記(2019年2月)

月面探査機が捉えた白い影が大ニュースに。のび太はそれを「月のウサギだ!」と主張するが、みんなから笑われてしまう…。そこでドラえもんのひみつ道具<異説クラブメンバーズバッジ>を使って、月の裏側にウサギ王国を作ることに。そんなある日、のび太のクラスに、なぞの転校生がやってきた。
2019年3月1日公開「映画ドラえもん のび太の月面探査記」(原作/藤子・F・不二雄)の脚本を手がけた辻村深月が、自ら書き下ろし小説化!

傲慢と善良(2019年3月)

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。
2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な”恋愛”小説。

すきって いわなきゃ だめ?(2019年5月)絵本

「すきなひといないの?」とみっちゃんにきかれた。わかんないっていったけど、ほんとうはこうくんがすき。辻村深月と今日マチ子が描く、みずみずしい「好き」の風景。

タイトルとURLをコピーしました