【おすすめ】J・G・バラードの全作品を一覧であらすじを紹介します

ジェームズ・グレアム・バラード James Graham Ballard(1930年11月15日~2009年4月19日)

小説家。イギリス人。中華民国上海共同租界生まれ。第二次世界大戦後の1946年、イギリスに帰国。ケンブリッジ大学で医学を、ロンドン大学で文学を学ぶも中退。中退後は、広告代理店のコピーライターや百科事典販売業に従事しつつ、イギリス空軍に入隊。1956年、『サイエンス・ファンタジー』誌に短編「プリマ・ベラドンナ」が掲載されデビュー。60年代には「思弁小説(スペキュラティブ・フィクション)」と呼ばれる新しいSFの形式を呼びかけ、自らも多くの作品を発表した。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:ハイ・ライズ
  • 2位:ハロー、アメリカ
  • 3位:クラッシュ

作品年表リスト

『狂風世界』The Wind From Nowhere(1962年)

どこから吹いてくるのか、烈風は徐々に風速を強め、世界の諸都市は次々と崩壊への道をたどった。人々は抗すすべもなく食糧と飲料水をたずさえて地下壕での生活をはじめた。波浪は海岸地帯をなめ、河川は涸渇し、火災が頻発する。世界はいずこからともなく吹き募る東風の前に屈しようとしていた。作者の記念すべき長編処女作。

『沈んだ世界』The Drowned World(1962年)

六、七十年前から起こった一連の地球物理学上の変動により、地球の表面は高温多湿の水浸しの世界となっていた。国連調査部隊イギリス隊に加わった生物学者ケランズは、激変した動植物の形態を調べながら水没した都市を次々に遍歴していった……。六〇年代の英国“ニュー・ウエーブ”運動を代表する旗手バラードの初紹介。

『時の声』The Voices of Time And Other Stories(1962年)

『時間都市』Billenium(1962年)

The Four Dimensional Nightmare(1963年)

『永遠へのパスポート』Passport to Eternity(1963年)

『時間の墓標』Terminal Beach(1964年)

『燃える世界』The Burning World(1965年)

『溺れた巨人』The Impossible Man(1966年)

嵐の去ったあと浜辺に打ち上げられた巨人の死体。自転機能を停止した地球に訪れる時間の消失。臓器移植技術の発達で著しくのびた寿命とそれにまつわる人間模様。スクリーン・ゲームに興ずる退廃的な人々の話。超現実的世界を舞台に耽美的な幻想とエキゾチシズムを漂わせる“ヴァーミリオン・サンズ・シリーズ”を含む全九編。

『結晶世界』The Crystal World(1966年)

アフリカの癩病院副院長であるサンダースは、一人の人妻を追ってマタール港に着いたが、そこからの道は何故か閉鎖されていた。翌日、港に奇妙な水死体があがる。死体の片腕は水晶のように結晶化していた。それは全世界が美しい結晶と化そうとする無気味な前兆だった。バラードを代表するオールタイムベスト作品。星雲賞受賞。

The Day Of Forever(1967年)

The Disaster Area(1967年)

The Overloaded Man(1967年)

『残虐行為展覧会』The Atrocity Exhibition(1970年)

現代SF界の巨匠が「濃縮小説(コンデンスト・ノベル)」と銘打って、’60~’70年にかけて発表した連作集。内的風景とテクノロジー社会の風景が重畳交錯するメタフィクション。

『ヴァーミリオン・サンズ』Vermilion Sands(1971年/1973年)

Chronopolis And Other Stories(1971年)

『クラッシュ』Crash(1973年)

『コンクリート・アイランド』Concrete Island(1974年)

『ハイ・ライズ』High Rise(1975年)

ロンドン中心部に聳え立つ、知的専門職の人々が暮らす、新築の40階建の巨大住宅。1000戸2000人を擁し、マーケット、プール、ジム、レストランから、銀行、小学校までを備えたこの一個の世界は事実上、10階までの下層部、35階までの中層部、その上の最上部に階層化されていた。その全室が入居済みとなり、ある夜起こった停電をきっかけに、建物全体を不穏な空気が支配しはじめた。3カ月にわたる異常状況を、中層部の医師、下層部のテレビ・プロデューサー、最上層の40階に住むこのマンションの設計者が交互に語る。バラード中期の傑作。

『死亡した宇宙飛行士』Low-flying Aircraft And Other Stories(1976年)

『ザ・ベスト・オブ・バラード』The Best of J. G. Ballard(1977年)

『夢幻会社』The Unlimited Dream Company(1980年)

The Venus Hunters(1980年)

『ハロー、アメリカ』Hello America(1981年)

エネルギー問題が引金となった経済破綻により、21世紀初頭、アメリカ合衆国は崩壊し放棄され、さらには世界的な気候制御の失敗によって砂漠と化した。そして1世紀が過ぎたある日、蒸気船に乗った小規模な探険隊がイギリスを出港し、ニューヨークに上陸する。密航した21歳の青年は、自分がこの国の新しい支配者、第45代大統領となることを夢見るが……。わずかな残存者のいる諸都市を探訪し、アメリカの夢と悪夢の残滓に邂逅した探険隊の記録を通じて、予言者バラードが辛辣に描き出す強烈な未来像!

  • 『22世紀のコロンブス』南山宏訳、集英社、1982年
  • 『ハロー、アメリカ』東京創元社 (創元SF文庫)、2018年

Myths Of The Near Future(1982年)

『太陽の帝国』Empire of the Sun(1984年)

第二次世界大戦の波が押し寄せつつある国際都市上海。共同租界に暮らす西洋人の日常は、本格的な日本軍の侵攻によって一変した。混乱する街中で両親と離ればなれになったイギリス人少年ジムは、西洋人が連れ去られた街で遺棄された屋敷やアパルトマンを転々として生き延びようとするが、やがて日本兵に捕らえられ、龍華収容所へと送られる──〈破滅三部作〉などで知られるニュー・ウェーヴSFの旗手が、その創作活動の源となった少年期の実体験に基づき書き上げた本書は、ブッカー賞の候補となって一躍文芸界でバラードの名を高らしめた。瞠目の傑作長編を新訳決定版にて贈る。

『奇跡の大河』The Day of Creation(1987年)

『殺す』Running Wild(1988年)

ロンドン郊外の高級住宅地で発生した大量殺人。32人の大人全員が殺され13人の子供が誘拐された。迷宮入りしかけた事件に内務省は精神分析医を招聘した。鬼才作家の予言の書。

Memories Of The Space Age(1988年)

『女たちのやさしさ』The Kindness of Women(1991年)

日本占領下の上海で物語は始まる.収容所に収容されたイギリス少年は,戦後になっても根源的な喪失感と新たな戦争の恐怖に苦しめられる.世界の終末のイメージと戦争体験から自己の再生と救済を求める男の物語が交差し,戦後世界をダイナミックに描く.名作『太陽の帝国』を発展させたSFの巨匠の自伝的長篇小説.

『ウォー・フィーバー』War Fever(1990年)

『J・G・バラードの千年王国ユーザーズガイド』A User’s Guide to the Millennium(1996年)

『J・G・バラード短編全集』The Complete Short Stories(2002年)

〈破滅三部作〉、『ハイ・ライズ』などの黙示録的長編で、1960年代後半より世界的な広がりを見せたニュー・ウェーブ運動を牽引し、20世紀SFに独自の境地を拓いた英国きっての鬼才作家バラード。その生涯に残した97の短編を執筆順に収録する、決定版全集。全5巻。第1巻は宇宙的黙示録ともいうべき壮大なビジョンを凝縮して名作の呼び名も高い「時の声」、夢と狂気と倦怠が支配する砂漠のリゾート〈ヴァーミリオン・サンズ〉を舞台とした3編など15編を収める。

  • 全5巻

『楽園への疾走』Rushing To Paradise(1995年)

『コカイン・ナイト』Cocaine Nights(1996年)

地中海に面した理想の高級リゾート地でその凶悪事件は起こった。五人が殺され犯人は逮捕。だが、本当に彼の犯行なのか?口をつぐみ、快適この上ない生活を享受する住人たち。エロスと犯罪が見え隠れするこのミステリアスなヴィラで、弟の無実を信じ、調査を始めた旅行作家が見たものとは…。現代イギリス文学界最大・最高の作家が挑む人類の未来、驚愕の結末が待つサスペンス。

新潮文庫、背表紙より

『スーパー・カンヌ』Super-Cannes(2000年)

『ミレニアム・ピープル』Millennium People(2003年) 

首謀者不明の上、犯行声明さえなかったヒースロー空港での爆発テロで、精神科医デーヴィットの前妻ローラは死亡した。その無作為的な死に衝撃を受けたデーヴィットは、様々な反体制活動に潜入し、空港のテロの首謀者を捜し始める。やがて組織の一員である女ケイと出会い、すべてを操る小児科医グールドとも奇妙な友情を築くが、それは中産階級者の聖地チェルシー・マリーナを実験場とした壮大な計画の始まりに過ぎなかった。

  • 『千年紀の民』 増田まもる訳、東京創元社、2011年
  • 『ミレニアム・ピープル』創元SF文庫、2018年

Kingdom Come(2006年)

『人生の奇跡 J・G・バラード自伝』Miracles of Life Autobiography(2008年)

1930年、英国統治下の上海に育った20世紀を代表するSF作家が、自らの創作の元となったエピソードから、家族の思い出まで幅広く描く。巨匠バラードからの最後の贈り物。

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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