ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)のあらすじ・解説・感想・評価

少年達の幼さ故の狂気と愚かしさ、彼等に作られた機械と少女に芽生える恋を描いた物語。本編と外伝と共通して、独裁者になることを望んでいた少年と彼を取り巻く仲間達のグランギニョルである。

ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)の作品情報

タイトル
ライチ☆光クラブ
著者
古屋兎丸
形式
漫画
ジャンル
グランギニョル
執筆国
日本
版元
太田出版
初出
マンガ・エロティクスf、2005年vol.33~2006年vol.39
刊行情報
f×COMICS、2006年7月7日
原作者
「東京グランギニョル」(飴屋法水)

ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)のあらすじ・概要

驚愕!戦慄!興奮! 二十年のときを経てふたたび幕をあける、美しき少年たちの残酷なる舞台。

工場の煙に覆われた螢光町の片隅にある「光クラブ」と名づけられた少年達の秘密基地。その場所で、ある崇高なる目的のために作られた「機械」が目を覚ました。鳴り響く笛の音、狂気をはらんだ叫び声…。熱狂する彼らの目的とは!? 「機械」の正体とは!?

80年代、伝説の劇団「東京グランギニョル」(飴屋法水主宰)の舞台を、鬼才・古屋兎丸がマンガ化した衝撃作です。

ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)の目次

  • 第壱話 エラガバルスの☆夢
  • 第二話 優美なる☆機械
  • 第三話 少女☆降臨
  • 第四話 ぼくらの☆ひかりクラブ
  • 第五話 オルガン☆ライチ
  • 第六話 アインツ☆ニコ
  • 第七話 機械が見る☆夢
  • 第八話 薔薇の☆処刑
  • 最終話 ライチ☆光クラブ
  • あとがき

作者

古屋 兎丸(1968年1月25日 – )

漫画家。東京都出身。多摩美術大学美術学部絵画科(油絵専攻)卒業。高校在学中にアングラな世界に目覚め、美大に入学。卒業後はアーティストを目指していたが、昔漫画を描いていたことを思い出し、漫画家への転身を決意する。『月刊漫画ガロ』1994年9月号掲載の「Palepoli」でデビュー。代表作に『ライチ☆光クラブ』『インノサン少年十字軍』『帝一の國』などがある。

ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)の刊行情報

  • 『ライチ☆光クラブ』太田出版、2006年6月

映画版、アニメ版関連動画

テレビアニメ『ライチ DE 光クラブ』2012年10月‐

舞台『ライチ☆光クラブ』2012年12月14日‐

ミュージカル残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』2015年12月18日 – 12月27日

実写映画『ライチ☆光クラブ』2016年2月13日

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ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)の登場人物

ゼラ 「廃墟の帝王」
光クラブの現リーダー。元は転校生でクラブには途中から参入したが、同級生達と共に「最強のロボット」を作り始めたことからクラブの中心になり、実質的な新リーダーとなった。

タミヤ 「真実の弾丸」
光クラブの初期リーダーであり、光クラブを創設した少年。『光クラブ』の“光”はタミヤ自身の、そしてダフとカネダの名前の頭文字を取って命名した。カネダ、ダフとは幼少期からの遊び仲間。

ジャイボ 「漆黒の薔薇」
女性のような容姿を持った美少年。実家は町医者で、家から麻酔を持ち出しては同級生に注射して昏睡状態にして淫らな行為をしていた事があるなど、ゼラとは別方向で奇矯な言動が目立ち、デンタクにも「奇人で変人」と称されていた。

ニコ 「忠誠の騎士」
右目に傷があり、自分がクラスで孤立していた経験からゼラに対し狂気に近い忠誠心を持ち、その心は自分の右目を潰して彼に捧げる事すら厭わせなかった。

雷蔵(らいぞう) 「暗闇の乙女」
れっきとした男性でありながら仕草や立ち居振る舞いは女びており、話す際も女言葉を使う。

カネダ 「鬱屈の瞳」
ダフ・タミヤ同様光クラブの初期メンバー。陰気な顔を片目のみ伸ばした前髪で隠しており、雷蔵からすれば、美男子とは言い難い容姿の持ち主。タミヤ、ダフとは幼馴染の関係である。

デンタク 「科学少年」
丸眼鏡を掛けている。中学生でありながらライチのプログラミングを手掛け、それだけに自分の技術・技術力にはプライドを持っていた。

ダフ 「夢見る眼帯」
タミヤ、カネダ同様光クラブの初期メンバー。右目に眼帯を当てている。タミヤ、カネダとは幼馴染の関係。

ヤコブ 「地下室の道化師」
雷蔵の見立てではカネダ同様、美男子とは言い難い風貌の様子。

ライチ 「甘美なる機械」
光クラブの少年達に創造された人造人間。動力源は果実のライチの実。最初は「美」を理解できず、人形や中年の男女を攫ってくるほど思考が単純だったが、デンタクが特殊な設定を施した為「美」を解する事ができるようになり、カノンを連れてくる事に成功した。

カノン 「囚われの白百合」
ひょんなことから光クラブに関ることになった美少女。やや天然でロマンチストの傾向がある。光クラブに拉致されるが、心が育ちつつあったライチとの間に恋が芽生える。

ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)の感想・解説・評価

空虚な満足感

本作の主人公・ゼラ以下、光クラブのメンバーたちは中学生だ。第1話で同級生の目を潰してしまったり、教師を殺害したりと残忍なシーンが目立つが、大人になりたくない、自分たちが醜い大人になると信じたくないという気持ちを持っているあたりはいかにも年相応なキャラクター像に仕上がっている。

絶対君主とでも言わんばかりにゼラは光クラブに君臨しているが、徐々にメンバー内の不協和音が広がり、光クラブは破綻していく。

グロテスク、エロス、バイオレンスな描写があることから万人向けの作品ではないだろう。美少女・カノンとロボット・ライチの交流や、大人になる間際の少年たちの成長や老いへの嫌悪感など、いつの時代も変わらない人間の感情が詰め込まれた作品になっている。

合わせて読みたい本

ぼくらの☆ひかりクラブ

本作の前日譚となる物語が描かれる。上巻では小学校四年生から卒業まで、下巻では中学校入学から、ライチ光クラブの序盤までのストーリーが、タミヤの視点から描かれる。

タミヤは、ライチ光クラブの物語の中でどんなことを考えていたのか、ライチ光クラブの世界観を広げる一冊に仕上がっている。

ライチ☆光クラブ(古屋兎丸)の評判・口コミ・レビュー

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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