永沢君(さくらももこ)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

『ちびまるこちゃん』でおなじみの、タマネギ頭小僧・永沢君の中学校時代を描いた物語。野口さんなど『ちびまるこちゃん』に逆輸入されたキャラクターも多い。

永沢君(さくらももこ)の作品情報

タイトル
永沢君
著者
さくらももこ
形式
漫画
ジャンル
ギャグ
執筆国
日本
版元
小学館
初出
ビッグコミックスピリッツ、ビッグコミックスピリッツ21、1993年1月~1995年5月
刊行情報
IKKI COMIX、2003年

永沢君(さくらももこ)のあらすじ(ネタバレなし)

『ちびまるこちゃん』でおなじみの、タマネギ頭小僧・永沢君が主人公の物語。中学生になった永沢君と彼をとりまく個性豊かな友人(?)たちをシニカルに描く、さくらももこの新世界お笑いワールドの真骨頂!

作者

さくらももこ(1965 – 2018)

漫画家、エッセイスト、作詞家、脚本家。静岡県清水市出身。代表作に『ちびまる子ちゃん』『もものかんづめ』『さるのこしかけ』『たいのおかしら』など。
もっと読む【おすすめ】さくらももこの全作品を一覧であらすじを紹介します

永沢君(さくらももこ)の刊行情報

  • 永沢君』スピリッツボンバーコミックス、1995年
  • おすすめ永沢君』IKKI COMIX、2003年
  • 『永沢君』愛蔵版コミックス、2019年

永沢君(さくらももこ)の登場人物

永沢君(永沢君男)
主人公。特徴的なタマネギ頭に、サイズの小さな学生帽を着用している。ひねくれた性格で、仲の良い藤木・小杉のことは馬鹿にしている。

藤木茂
基本的にいい人だが、卑怯な性格。学業は不得意だが、ハガキ職人としてラジオに複数回採用されるなどセンスがある。

小杉(小杉太)
永沢・藤木と同じクラス。中学校進学後仲良くなる。

城ヶ崎姫子
成績優秀な美少女。永沢に好意を寄せている。小汚い男に汚されたいという願望を持っている。

野口(野口笑子)
小学校時代よりさらに無口で暗い性格だが、お笑い好き。

花輪君(花輪和彦)
裕福な家の子息。成績優秀。

永沢君(さくらももこ)の感想・解説・評価

永沢君の性格の悪さにニヤリとさせられるブラックユーモア

『ちびまる子ちゃん』のキャラクターである永沢君を主人公に、彼らの中学校生活を描いている。永沢に加え、仲の良い藤木と小杉がメインキャラクターとして登場。主にこの3人の関係性から、ギャグやブラックユーモアを描いていく。

花輪くんを見て賢くなろうと読書をしてみたり、進路希望調査の用紙が配られてお笑い芸人を目指してみたりする。修学旅行編を除き一話完結のストーリーは、性格の悪い永沢に、良い人の藤木と大らかな小杉が振り回される展開で進行する。

特に永沢君の性格の悪さは中学校進学後磨きがかかっており、ああ言えばこう言う、自分の有利なように物事が進むことを期待する、デリカシーのない発言を繰り返すなど枚挙にいとまがない。

仲の良い藤木や小杉もその性格の悪さにだんだんと気がついていくが、反対に好意を募らせていくのが美少女・城ヶ崎さんだ。ただそんな彼女の倒錯した恋心も本人には届くことなく物語は幕を閉じる。

第一志望校に不合格となったが、バカにしていた連中の中で英雄になることを夢見る永沢が、一番のハッピーエンドを迎えているのはブラックユーモア的だ。(しかもそのイメージはナチス式敬礼によって出来上がっている)

ちびまる子ちゃんのその後

本作の舞台は「清水市立桜中学校」ということで、『ちびまる子ちゃん』の主要キャラクターのまる子やたまえは回想シーンにしか登場しない。

連載が青年誌に移ったということもあり、城ヶ崎さんの恋心や下ネタ、男子中学生らしい女子への関心の高さなど、『ちびまる子ちゃん』から少し大人な世界観が描かれる。

野口、城ヶ崎、小杉の3名はこの作品で初登場。のちに『ちびまる子ちゃん』へ出演することになる。

合わせて読みたい本

てんこ盛り!!永沢君

同じく永沢君の中学時代を描いた一冊です。

「永沢君」と合わせて読みたい四コマ漫画で、シュールな作品の中に永沢君の毒がこれでもかと詰め込まれています。

永沢君(さくらももこ)の評判・口コミ・レビュー

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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