【おすすめ】森茉莉の全作品を一覧であらすじを紹介します

森茉莉 もり・まり(1903年1月7日 – 1987年6月6日)

小説家、エッセイスト。東京市本郷区駒込千駄木町出身。森鷗外の長女。幻想的で優雅な世界を表現することに優れており、主な著作には『父の帽子』『恋人たちの森』『甘い蜜の部屋』などがある。また、独特の感性と耽美的な文体を持つエッセイストとして、晩年まで活躍した。

森茉莉の作品年表リスト

『父の帽子』1957年

東京・駒込千駄木観潮楼。森鴎外の長女として生まれた著者は、父鴎外の愛を一身に受けて成長する。日常の中の小さな出来事を題材にして鴎外に纏わる様々なこと、母のことなど、半生の想い出を繊細鋭利な筆致で見事に記す回想記。「父の帽子」「『半日』」「明舟町の家」「父と私」「晩年の母」「夢」ほか16篇収録。日本エッセイストクラブ賞受賞。

『靴の音』1958年

『濃灰色の魚』1959年

『恋人たちの森』1961年

頽廃と純真の綾なす官能的な恋の火を、言葉の贅を尽して描いた表題作、禁じられた恋の光輝と悲傷を綴る「枯葉の寝床」など4編。

『枯葉の寝床』1962年

『贅沢貧乏』1963年

華麗な想像力、並はずれた直観力と洞察力。現実世界から脱却して、豊饒奔放に生きた著者が全存在で示した時代への辛辣な批評。表題作「贅沢貧乏」「紅い空の朝から……」「黒猫ジュリエットの話」「気違いマリア」「マリアはマリア」「降誕祭パアティー」「文壇紳士たちと魔利」など豪奢な精神生活が支える美の世界。エッセイ12篇を収録。

『記憶の絵』1968年

葬式饅頭を御飯にのせ、煎茶をかけて美味しそうに食べた父・鴎外のこと、ものの言い方が切り口上でぶっきら棒、誤解されやすかった凄い美人の母のこと、カルチャー・ショックを受けたパリでの生活、〈しんかき〉〈他所ゆき〉〈足弱伴れ〉などなつかしい言葉と共にあった日常のこと――。記憶の底にある様々な風景を輝くばかりの感性と素直な心でえがき出した滋味あふれる随筆集であり、いつの時代でも古びることのない本物の「洒落っ気」「哀しみ」「悦び」を味わえる一冊。

『私の美の世界』1968年

〈神さま、今日は何と好い日でしょう! 〉と言える日が、侘しい自分の暮しにも、腹立たしい今の世の中にも、いつかは訪れるもの……。幸福のおとずれをブツブツ言いながらも辛抱づよく待つ著者が、美への鋭敏な本能で、食・衣・住のささやかな手がかりから瞬時に過ぎ去る美を確実につかみ、独自の〈私の美の世界〉を見出す。多彩な話題をめぐって、人生の楽しみを語るエッセイ集。

『甘い蜜の部屋』1975年

裕福な家庭の一人娘として父親の愛情を一身に受け、何不自由なく育った美少女モイラ。生来の類稀な美貌と不可思議な香気を放つ皮膚、無意識な媚態は、周囲の男たちを翻弄し、次々と破滅させていく。一方で彼女は心の中では終始、父親との甘く濃密な愛の部屋に棲んでいた……。十年の歳月を費やして完成された傑作長編。泉鏡花文学賞受賞作品。

『妖精ソフィ 石川洋司写真集』1981年

『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』1994年

『私の美男子論』1995年

『薔薇くい姫・枯葉の寝床』1996年

自分のことにしか興味が持てない著者が、現実との感覚のずれに逆上して《怒りの薔薇くい姫》と化し、渾然一体となった虚構と現実が奇妙な味わいを醸し出す「薔薇くい姫」、男同士の禁断の愛を純粋な官能美の世界にまで昇華させた「枯葉の寝床」「日曜日には僕は行かない」の3篇を収録。

『魔利のひとりごと』1997年

茉莉の作品に触発されエッチングに取り組んだ佐野洋子、豪華な紙上コラボ全開。

『貧乏サヴァラン』1998年

家事がまるきりダメな茉莉のたった一つの例外が料理。父森鴎外が留学先で覚えたドイツの下宿屋料理と生まれ育った東京の家庭料理を出自に、ブリア・サヴァランばりに食べ続ける。オムレット、ボルドオ風茸料理、白魚、独活、柱の清汁……。得意料理をとくとくと語る食いしん坊エッセイにして、精神の貴族の貴重さを述べ贅沢を愛する心を説いてやまぬ芸術談義という自在さ。江戸っ子らしい口とパリジェンヌの舌に奏でられ、どのページからも芳醇な香りがたちのぼるマリア流『美味礼賛』。

食についてのエッセイを集めた選集です。

料理について書かれた様々な文章を集めたものです。その内容は紅茶、ビスケット、ジャム、シュークリーム、卵料理、シチュー、お酒、ドイツ料理など様々。また後半にはとある一日の食卓に並んだメニューを数日間にわたって再現しており、これだけでも食を楽しんでいる様子が伝わってきます。
>>貧乏サヴァラン(森茉莉)のあらすじ・解説・感想

『ぼやきと怒りのマリア ある編集者への手紙』1998年

『マリアのうぬぼれ鏡』2000年

『マリアの空想旅行』2006年

『森茉莉 私の中のアリスの世界』2010年

『紅茶と薔薇の日々』2016年

天皇陛下のお菓子に洋食店の味、庭に実る木苺……森鴎外の娘にして無類の食いしん坊、森茉莉が描く懐かしく愛おしい美味の世界。

『贅沢貧乏のお洒落帖』2016年

鴎外見立ての着物、巴里の女の歩き方……江戸の粋と巴里の粋に彩られた森茉莉のお洒落。全集未収録作品を含む宝石箱アンソロジー。

『幸福はただ私の部屋の中だけに』2017年

好きな場所は本や雑誌の堆積の下。アニゼットの空瓶に夜の燈火が映る部屋。子どもの視線を持つ作家・森茉莉の生活と人生のエッセイ。

『黒猫ジュリエットの話』2017年

「私はその頃、ボロアパートとJapoとを愛していた」
黒猫ジュリエットとともに暮らした14年間。
森茉莉言葉で描かれた愛すべき猫たち。

『父と私 恋愛のようなもの』2018年

「パッパとの思い出」を詰め込んだ宝物箱。甘く優しく、それゆえ切なく痛いアンソロジー。単行本未収録16編を含む51編を収録。

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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