【おすすめ】ブッカー賞受賞全作品を一覧であらすじを紹介します

ブッカー賞公式サイトより

ブッカー賞は英国最高の文学賞です

ブッカー賞(Booker Prize)はイギリスの文学賞。フランスのゴンクール賞などと並び、世界的に権威のある文学賞の一つです。英国最高の文学賞と言っていいと思います。

受賞作に選ばれるのは、その年に出版された最も優れた長編小説

イギリス連邦、アイルランド、アメリカ国籍の著者によって英語で書かれた長編小説の中から選ばれます。

個人的なイメージは「とにかく外れの少ない文学賞」です。

ノーベル文学賞でも、「なぜこの作家が選ばれたの?」と思うことがあるんですが、ブッカー賞受賞作品は安定して傑作が選ばれている印象があります。

読み応えのある小説を読みたい!」という人には、歴代の受賞作品を読んでいくことをおすすめします。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:『マイケル・K』J・M・クッツェー
  • 2位:『奥のほそ道』リチャード・フラナガン
  • 3位:『イギリス人の患者』マイケル・オンダーチェ

作品年表リスト

1969年
Something to Answer for, P・H・ニュービィ

1970年
『選ばれし者』The Elected Member, バーニス・ルーベンス

Troubles, J. G. Farrell

1971年
『自由の国で』In a Free State, V・S・ナイポール

自由になったはずなのに、この違和感は何だ?
ポストコロニアル、この現代世界文学における最重要テーマに挑み、小説世界に新境地を拓いたブッカー賞受賞作。

1972年
『G.』G., ジョン・バージャー

1973年
『セポイの反乱』The Siege of Krishnapur, ジェイムズ・G・ファレル

1974年
The Conservationist, ナディン・ゴーディマー

Holiday, スタンレー・ミドルトン

1975年
Heat and Dust, ルース・プラワー・ジャブヴァーラ

1976年
『サヴィルの青春』Saville, デイヴィッド・ストーリー

1977年
Staying On, ポール・スコット

1978年
『海よ、海』The Sea, the Sea, アイリス・マードック

1979年
『テムズ河の人々』Offshore, ペネロピ・フィッツジェラルド

1980年
『通過儀礼』Rites of Passage, ウィリアム・ゴールディング

1981年
『真夜中の子供たち』Midnight’s Children, サルマン・ラシュディ

1982年
『シンドラーズ・リスト 1200人のユダヤ人を救ったドイツ人』Schindler’s Ark, トマス・キニーリー

1983年
『マイケル・K』Life & Times of Michael K, J・M・クッツェー

内戦下の南アフリカ。手押し車に病気の母親を乗せて、騒乱のケープタウンから内陸の農場をめざすマイケル。内戦の火の粉が飛びかう荒野をひたすら歩きつづける彼は、大地との交感に日々を過ごし、キャンプに収容されても逃走する。……国家の運命に巻き込まれながら、精神の自由を求めて放浪する一個の人間のすがたを描く、ノーベル賞作家の代表作。

1984年
『秋のホテル』Hotel du Lac, アニータ・ブルックナー

1985年
The Bone People, ケリ・ヒューム

1986年
The Old Davils, キングズリー・エイミス

1987年
『ムーンタイガー』Moon Tiger, ペネロピ・ライヴリー

1988年
『オスカーとルシンダ』Oscar and Lucinda, ピーター・ケアリー

1989年
『日の名残り』The Remains of the Day, カズオ・イシグロ

短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々……。遠い思い出は輝きながら胸のなかで生き続ける。失われゆく伝統的英国を描く英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。

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1990年
『抱擁』Possession, A・S・バイアット

1991年
『満たされぬ道』The Famished Road, ベン・オクリ

1992年
『イギリス人の患者』The English Patient, マイケル・オンダーチェ

第二次世界大戦末期のイタリアのある修道院を舞台に語られる、4つの破壊された人生の物語である。疲れ果てた看護婦ハナ、障害のある盗人カラヴァッジョ、用心深い土木工兵キップ。そして彼らの心を捕らえる、ひとりの謎に満ちたイギリス人の患者。修道院の2階に横たわる、やけどを負った名前もわからないその男の熱情と裏切りと救出の記憶が、稲妻のように物語を照らし出す。マイケル・オンダーチェは詩的叙情にあふれた文体で、それらの登場人物たちを互いに絡み合わせ、固く結びつけたかと思うと、真実をえぐる鋭い感性で、織り上げた糸をほどいていく。

1993年
『パディ・クラーク ハハハ』Paddy Clarke Ha Ha Ha, ロディ・ドイル

1994年
How Late It Was, How Late, ジェイムズ・ケルマン

1995年
The Ghost Road, パット・バーカー

1996年
『最後の注文』Last Orders, グレアム・スウィフト

「おれが死んだら、マーゲイトの海にまいてくれ」亡き友の願いを叶えるため、4人の男が海へと向かう――。苦い想い出と秘密を胸に。ブッカー賞受賞作。

1997年
『小さきものたちの神』The God of Small Things, アルンダティ・ロイ

1998年
『アムステルダム』Amsterdam, イアン・マキューアン

ロンドン社交界の花形モリーが亡くなった。痴呆状態で迎えた哀れな最期だった。夫のいる身で奔放な性生活をおくった彼女の葬儀には、元恋人たちも参列。なかには英国を代表する作曲家、大新聞社の編集長、外務大臣の顔も。やがてこの三人は、モリーが遺したスキャンダラスな写真のために過酷な運命に巻き込まれてゆく。辛辣な知性で現代のモラルを痛打して喝采を浴びたブッカー賞受賞作!

1999年
『恥辱』Disgrace, J・M・クッツェー

52歳の大学教授は二度の離婚を経験後、娼婦や手近な女性で自分の欲望をうまく処理してきた。だが、軽い気持ちから関係を持った女生徒に告発され辞任に追い込まれる。彼は娘の住む片田舎の農園へと転がりこむが、そこにさえ厳しい審判が待ち受けていた。ノーベル賞作家の代表作。

2000年
『昏き目の暗殺者』The Blind Assassin, マーガレット・アトウッド

1945年、妹のローラは車ごと橋から転落して死んだ。あれは本当に事故だったのだろうか? 年老い孤独に暮らす姉アイリスは、釦工業で財をなした町いちばんの名家だった家族の歴史と姉妹の来し方を振り返っていく……。ローラの手になる小説『昏き目の暗殺者』、次々と亡くなっていく親族たちの死亡記事、そして老女の回想が織りなすある一族の波瀾の歴史。稀代の物語作家が圧倒的想像力で描くブッカー賞、ハメット賞受賞作。

2001年
『ケリー・ギャングの真実の歴史』True History of the Kelly Gang, ピーター・ケアリー

19世紀、オーストラリア。貧しいアイルランド移民の子ネッド・ケリーは、幼いころから獄中の父にかわり、母と6人の姉弟妹を支えてきた。父の死後、母はネッドを山賊ハリー・パワーに託す。だがそのせいで、ネッドはわずか15歳で馬泥棒の共犯容疑で逮捕されることになった。
出所したネッドは、美しい娘メアリーと出会い恋に落ちるが、ようやくつかんだ幸せも長くは続かない。横暴な警察は、難癖をつけてはネッドや家族を投獄しようとしてくる。いまや、ネッドと弟のダン、二人の仲間たち“ケリー・ギャング”は、国中にその名を轟かすおたずね者となっていた。あまりの理不尽さに、遂にネッドは仲間と共に立ち上がるが……。
死後百年を超えてなお人々を魅了しつづける実在のヒーローの真実の姿を、彼がまだ見ぬ娘へ綴った手紙を通して描く感動作。

2002年
『パイの物語』Life of Pi, ヤン・マーテル

1977年7月2日。インドのマドラスからカナダのモントリオールへと出航した日本の貨物船ツシマ丸は太平洋上で嵐に巻き込まれ、あえなく沈没した。たった一艘しかない救命ボートに乗り助かったのは、動物たちをつれカナダへ移住する途中だったインドの動物園経営者の息子パイ・パテル16歳。ほかには後足を骨折したシマウマ、オラウータン、ハイエナ、そしてこの世で最も美しく危険な獣——ベンガルトラのリチャード・パーカーが一緒だった。広大な海洋にぽつりと浮かぶ命の舟。残されたのはわずかな非常食と水。こうして1人と4頭の凄絶なサバイバル漂流が始まった…。生き残るのは誰か?そして待つ衝撃のラストシーン!!文学史上類を見ない出色の冒険小説。

2003年
『ヴァーノン・ゴッド・リトル 死をめぐる21世紀の喜劇』Vernon God Little, D・B・C・ピエール

2004年
The Line of Beauty, アラン・ホリングハースト

2005年
『海に還る日』 The Sea, ジョン・バンヴィル

最愛の妻を失った老美術史家が、遠い日の記憶に引き寄せられるように、海辺の町へと向かう。あの夏の日、双子の弟とともに海に消えた少女。謎めいた死の記憶は、亡き妻の思い出と重なり合って彼を翻弄する。荒々しく美しい、海のように――。カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』をおさえてブッカー賞を受賞した傑作長篇。

2006年
『喪失の響き』The Inheritance of Loss, キラン・デサイ

女性作家としてブッカー賞最年少受賞! 喪失と再生をめぐる家族の物語。

少女サイは、インド人初の宇宙飛行士を目指していた父を母と共に交通事故で亡くすと、母方の祖父である偏屈な老判事に引き取られた。老判事はすでに引退し、ヒマラヤ山脈の麓の古屋敷に隠居していたが、孫娘の出現は判事と召使いの料理人、そして近所の老人たちの慰めとなるのだった。やがてサイは、家庭教師のネパール系の青年ギヤンと恋仲になる。急速に親密になっていくふたりだが、ネパール系住民の自治独立運動が高まるにつれ、その恋には暗雲がたちこめる――。

時代の流れに翻弄されながらも力強く生きる人々の姿をコミカルに、チャーミングに描きあげるインド系著者の出世作。

2007年
The Gathering, アン・エンライト

2008年
『グローバリズム出づる処の殺人者より』The White Tiger, アラヴィンド・アディガ

究極の格差社会インドから中国首相に送られる殺人の告白。グローバリズムの闇を切り裂き、人間の欲望と悲しみを暴く挑発的文学。

2009年
『ウルフ・ホール』Wolf Hall , ヒラリー・マンテル

ブッカー賞・全米批評家協会賞受賞作!

「トマス・クロムウェル?」人はいう。「あれはたいした男だ」
1520年代のイギリス、ロンドン。息子が生まれないと悩むヘンリー八世は、王妃との離婚を願う。しかし、教皇の反対により、一向に離婚協議は進まない。
トマス・クロムウェルは、卑しい生まれから自らの才覚だけで生きてきた男。数カ国語を流暢に話し、記憶力に優れ、駆け引きに長けた戦略家だった。仕える枢機卿の権勢が衰えていくなか、クロムウェルはヘンリー八世に目をかけられるようになるが――

希代の政治家クロムウェルを斬新な視点で描き、世界を熱狂させた傑作、ついに登場。

2010年
The Finkler Question, ハワード・ジャコブソン

2011年
『終わりの感覚』The Sense of an Ending, ジュリアン・バーンズ

2012年
『罪人を召し出せ』Bring up the Bodies, ヒラリー・マンテル

〈ブッカー賞/コスタ賞受賞〉十六世紀英国。国王ヘンリー八世が世継ぎを望む中、王妃の不貞の噂が宮廷をかけめぐる。『ウルフ・ホール』に続き辣腕政治家トマス・クロムウェルの人生を描く傑作。

2013年
Luminaries, エレノア・カットン

2014年
『奥のほそ道』The Narrow Road to the Deep North, リチャード・フラナガン

1943年、タスマニア出身のドリゴは、オーストラリア軍の軍医として太平洋戦争に従軍するが、日本軍の捕虜となり、タイとビルマを結ぶ「泰緬鉄道」(「死の鉄路」)建設の過酷な重労働につく。そこへ一通の手紙が届き、すべてが変わってしまう……。

本書は、ドリゴの戦前・戦中・戦後の生涯を中心に、俳句を吟じ斬首する日本人将校たち、泥の海を這う骨と皮ばかりのオーストラリア人捕虜たち、戦争で人生の歯車を狂わされた者たち……かれらの生き様を鮮烈に描き、2014年度ブッカー賞を受賞した長篇だ。

2015年
『七つの殺人に関する簡潔な記録』A Brief History of Seven Killings, マーロン・ジェイムズ

史上初 ジャマイカ出身作家のブッカー賞受賞作!
世界が瞠目した巨大小説。

1976年12月3日、ボブ・マーリー暗殺未遂。
事件は襲撃犯の思惑を越え、暴力の連鎖を引き起こす。

聞こえるか? 歴史から消された者たちの声が。

1976年12月3日、レゲエ・スターにしてジャマイカの英雄ボブ・マーリーが襲撃された。
その日は、高まる政治的緊張を鎮めるためのコンサートの2日前であり、総選挙が控えていた。

ボブ・マーリーは一命を取りとめるものの、暴力は加速する。
国を二分し、やがてアメリカ合衆国をも巻き込んでゆく。
襲撃したギャング、裏で操る政治家、CIA工作員、アメリカ人記者、事件を目撃してしまった女性、さらには亡霊まで、70名以上の人物が闘い、血に塗れながら己が見た真実を語る。

現実の事件をもとに、語られざる歴史をつむぐ途方もない野心、禍々しくも美しいディテール、多彩に鳴り響く音楽的文体に、 世界の文学ファンが狂喜した!
ジャマイカ出身の作家では史上初のブッカー賞を受賞した巨篇。

2016年
The Sellout, Paul Beatty

2017年
Lincoln in the Bardo , George Saunders

2018年
Milkman, Anna Burns

2019年
The Testaments, マーガレット・アトウッド

Girl, Woman, Other, Bernardine Evaristo

この記事を書いた人
右手

平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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