【おすすめ】ミシェル・ウエルベックの全作品を一覧であらすじを紹介します

ミシェル・ウエルベック(1958年2月26日 – )

小説家、詩人。フランスの海外県であるインド洋の孤島レユニオン生まれ。農業技官を育成するためのエリート校である国立パリ-グリニョン高等農業学校卒業。結婚や離婚、精神病院への入院などの傍ら、詩作を再開し、1985年、『ヌーヴェル・レビュー』誌に自作の詩がはじめて掲載された。

1991年、愛読していたラヴクラフトの伝記『H・P・ラヴクラフト 世界と人生に抗って』を出版。1994年、初の小説『闘争領域の拡大』を出版、さらに1998年、長編第一作『素粒子』を発表。強い性的コンプレックスを持つ男性高校教師と孤高の天才科学者という、対照的な異父兄弟の私的な物語を、量子論や遺伝子工学といった科学的知見を交え壮大なSF的枠組みの中で語るという異色の作品で、出版後フランスの読書界にセンセーションを起こし30ヶ国語に訳された。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:地図と領土
  • 2位:ある島の可能性
  • 3位:服従

作品年表リスト

H・P・ラヴクラフト 世界と人生に抗って H. P. Lovecraft : Contre le monde, contre la vie (1991)エッセイ集

Rester vivant (1991)エッセイ集

幸福の追求 (La Poursuite du bonheur, Éditions de la Différence, 1992)詩集

闘争領域の拡大 (Extension du domaine de la lutte, 1994)

自由の名の下に、人々が闘争を繰り広げていく現代社会。愛を得られぬ若者二人が出口のない欲望の迷路に陥っていく。現実と欲望の間で引き裂かれる人間の矛盾を真正面から描く著者の小説第一作。

闘いの意味(Le Sens du combat, Flammarion, 1996)詩集

素粒子 (Les Particules élémentaires, 1998)

人類の孤独の極北に揺曳する絶望的な“愛”を描いて重層的なスケールで圧倒的な感銘をよぶ、衝撃の作家ウエルベックの最高傑作。文学青年くずれの国語教師ブリュノ、ノーベル賞クラスの分子生物学者ミシェル―捨てられた異父兄弟の二つの人生をたどり、希薄で怠惰な現代世界の一面を透明なタッチで描き上げる。充溢する官能、悲哀と絶望の果てのペーソスが胸を刺す近年最大の話題作。

Interventions (1998)エッセイ集

ルネサンス (Renaissance, Flammarion, 1999) 詩集

ランサローテ島 (Lanzarote, 2000)

カナリア諸島のリゾートで過ごす快楽の一週間。現代の自由とカルトをめぐる物語。荒涼たる島を著者自身が撮影した写真80点も収録。

プラットフォーム (Plateforme, 2001)

「なぜ人生に熱くなれないのだろう?」――圧倒的な虚無を抱えた「僕」は父の死をきっかけに参加したツアー旅行でヴァレリーに出会う。高度資本主義下の愛と絶望をスキャンダラスに描く名作。

ある島の可能性 (La possibilité d’une île, 2005)

辛口コメディアンのダニエルはカルト教団に遺伝子を託す。2000年後ユーモアや性愛の失われた世界で生き続けるネオ・ヒューマンたち。現代と未来が交互に語られるSF的長篇。

地図と領土 (La carte et le territoire, 2010)

孤独な天才芸術家ジェドは、世捨て人作家ウエルベックと出会い友情をはぐくむが、作家は何者かに惨殺される。最高傑作と名高いゴンクール賞受賞作。

服従(Soumission, 2015)

二〇二二年仏大統領選。極右・国民戦線マリーヌ・ル・ペンと、穏健イスラーム政党党首が決選に挑む。しかし各地の投票所でテロが発生。国全体に報道管制が敷かれ、パリ第三大学教員のぼくは、若く美しい恋人と別れてパリを後にする。テロと移民にあえぐ国家を舞台に個人と自由の果てを描き、世界の激動を予言する傑作長篇。

セロトニン (Sérotonine, 2019)

巨大生化学メーカーを退職した若い男が、遺伝子組換え、家族崩壊、過去の女性たちへの呪詛や悔恨を織り交ぜて語る現代社会への深い絶望。世界で大きな反響を呼ぶベストセラー。

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