高校生の読書感想文におすすめの本10選+α!小説中心に選びました

夏休みの宿題として定番なのが読書感想文です。

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でもけっこう大変ですよね。1冊読んで、感想をまとめて、それを原稿用紙何枚かにして書くって苦手でした…

夏休みの宿題の中でも大変な読書感想文を少しでもスムーズになるように本を紹介したいと思います。

読書の得意不得意もあると思いますから、できれば書店や図書館に足を運んで本文を少し読んでみるといいと思います。Kindleでも試し読みは出来ますけど、他にどんな本があるかは確認しにくいですからね。

高校生の読書感想文におすすめの本10選

夏目漱石「こころ」

親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、自らも死を選ぶ孤独な明治の知識人の内面を描いた作品。鎌倉の海岸で出会った”先生”という主人公の不思議な魅力にとりつかれた学生の眼から間接的に主人公が描かれる前半と、後半の主人公の告白体との対照が効果的で、”我執”の主題を抑制された透明な文体で展開した後期三部作の終局をなす秀作である。

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この話自体は男女の三角関係でわかりやすい人間の葛藤やエゴが描かれているので、感想を書くなら自分をどれかの登場人物に重ねて考えやすいのではないかと思います。

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人間の欲望、特に恋愛感情についての心情が生々しく描写されているので読んでいて恋愛や人生について深く考えさせられますね。

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中学生編でもおすすめしましたが、高校生にもおすすめです。高校教科書の定番作品であるというのもおすすめの理由ですね!

ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」

累計320万部の不朽の名作が新版に。野島伸司脚本監修、山下智久主演で連続ドラマ化が決定。知を求める青年チャーリイの苦悩と愛の物語。

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この小説は知能に問題があった研究の薬によって天才に変貌し、その後またもとの自分に戻っていく姿を描いています。

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知的障がい者がどんな思いで生活しているか、また誰もが羨む天才の孤独を体験することができ、多感な高校生にぴったりと思います。

山田詠美「ぼくは勉強ができない」

「健全な肉体に健全な精神が宿ると思う?」「健全って、いったい、なんなんだよ」。なんか、上手く言えないんだけど、窮屈なんだ。自由にしてるんだけど、居心地悪いんだ…。君の小さな苛立ち、やり場のない怒りを晴らしてくれる、お待ちかねの高校小説。

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全体を通して主人公が同じの短編集のようなもので、今まで本を読んだことのない人でも読みやすいのと、主人公が高校生なので読むうえで共感しやすいと思います。

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進路に悩む前に、一度自分のあり方や、どんな大人になりたいのかを考えさせられる一冊…ではないでしょうか。

橋本紡「流れ星が消えないうちに」

大好きな人が死んじゃうよりも、世の中にはもっと悲しいことがある…。つらくって一睡も出来なくても、朝は来るし。涙が涸れるほど泣いてても、やっぱりお腹は空くもので。立ち直りたいなんて思ってなくても、時間はいつでも意地悪で、過ぎ去った日々を物語に変えてしまう-。玄関でしか眠れないわたしと、おバカな僕と、優しすぎる彼を繋ぐ「死」という現実。深い慟哭の後に訪れる、静かな愛と赦しの物語。

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登場人物が高校生なので共感しやすいと思います。

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恋愛、死、青春、成長といったテーマが作中にちりばめられており、社会人になる前の高校生くらいの時期に読んでほしい本です。

小林多喜二「蟹工船」

オホーツクの冷たい海で行われている『蟹漁』。『国策』の名の元に、劣悪な環境下で労働者たちは非人道的酷使を強いられていた。長時間に及ぶ労働、非衛生的な環境、食事すら満足に与えられない日々…。人権はなく、労働者たちは虫けらよりも無造作に使い捨てられた。だが、やがて過労による死者が出ると、労働者たちの意識は徐々に覚めて行く。そして遂に『ストライキ』を決意して-!?プロレタリア文学の金寺塔が遂に登場!

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これから社会に出る、または大学に進学して学問を深める高校生に社会の矛盾を感じ、これから何を学び、考え生きていくか考えるきっかけになる本だと思います。

ヘルマン・ヘッセ「車輪の下」

周囲の期待を一身に背負い猛勉強の末、神学校に合格したハンス。しかし厳しい学校生活になじめず、学業からも落ちこぼれ、故郷で機械工として新たな人生を始める…。地方出身の一人の優等生が、思春期の孤独と苦しみの果てに破滅へと至る姿を描いたヘッセの自伝的物語。

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学校という管理された世界や父との葛藤の末、押し潰される少年という普遍的なテーマを扱っています。

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暗い話で、読んでいて楽しいというものでもないですが、鬱屈した思春期の心情を写した小説ですね。

佐藤多佳子「黄色い目の魚」

海辺の高校で、同級生として二人は出会う。周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、気がつくとみのりの表情を追っている。友情でもなく恋愛でもない、名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて-。16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。

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16歳の男女。2人それぞれの幼少時代と高校で出会ってからを描いた小説です。

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王道の青春小説というかストレートな作品です。青春小説でもあり、恋愛小説でもあり…甘酸っぱい小説が好きな方におすすめです。

東野圭吾「パラドックス13」

13時13分からの13秒間、地球は”P‐13現象”に襲われるという。何が起こるか、論理数学的に予測不可能。その瞬間-目前に想像を絶する過酷な世界が出現した。なぜ我々だけがここにいるのか。生き延びるにはどうしたらいいのか。いまこの世界の数学的矛盾を読み解かなければならない。

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世界に数人だけを残し、他の人々は突如として消えてしまったという、極限の世界が 舞台です。

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常識、法律は通用せず、登場人物達は自分の持つ信念や正義をもとに行動します。正義の基準のようなものがなくなったときの行動が描かれており、感想文も書きやすいのではないでしょうか。

ジョージ・オーウェル「一九八四年」

“ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、彼は伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが…。二十世紀世界文学の最高傑作が新訳版で登場。

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SF小説の傑作です。

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まるで未来の世界を予言しているかのような設定、描写の数々に驚かされます。「人間の自由とは何か」について考えることができる作品です。

石田ゆうすけ「行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅」

「平穏な人生?それが運命なら自分で変えてやる!」そう決意してこぎだした自転車世界一周の道。だが、砂漠地帯で拳銃を持った強盗が-!身ぐるみはがされた後も疾走し、出会いと別れを繰り返しながら駆け抜けた七年半の旅。笑えて泣ける、大興奮紀行エッセイ。

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普通の会社員である石田さんが一念発起し、自転車で世界一周の旅をした旅行記です。

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旅行のなかで石田さんはいろいろな経験をするのですが、その旅の様子にとてもワクワクさせられます!

宮下奈都「太陽のパスタ・豆のスープ」

結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽。失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは”ドリフターズ(やりたいこと)・リスト”の作成だった。自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか。相手の意見やその場の空気に流されていなかっただろうか。自分の心を見つめ直すことで明日羽は少しずつ成長してゆく。自らの気持ちに正直に生きたいと願う全ての人々におくる感動の物語。

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主人公明日羽が結婚寸前に婚約破棄されたことから話が始まります。

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ショックで自信や希望を失った主人公が「ドリフターズ・リスト」という、自分がやりたいことリストを作り、一つ一つ実現しながら自分を取り戻し、成長していく姿に元気をもらえる作品です。

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劇的なドラマではなく、日常の中でストーリーが展開していく点がとってもいい作品です。

遠藤周作「沈黙」

キリシタン迫害史を背景とする緊迫のドラマの中に、神の存在を問い、信仰の根源を衝いて、西洋と日本の思想的対立を鋭くえぐり出す長編小説。谷崎潤一郎賞、ピエトロザク賞受賞。

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江戸時代初期の長崎が舞台の、隠れキリシタンに対して幕府が行った、残酷な弾圧を描いた歴史小説です。

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信仰を通して、自分の心の在り方、正しさを問われており、自分を見つめ直すことができます。

おわりです。今回は高校生向けに読書感想文のおすすめ本を紹介しました。

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読書が好きな方は、何冊か読んでみて心に残ったものから読書感想文を書いてみる…なんてのもいいかもしれませんね。

今後も随時おすすめの作品を追加していきたいと思います!

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望。高校時代からブログを始め、一時中断後、読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログを再開。普段は本を読みつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、囲碁、株式投資、マジック:ザ・ギャザリングも好きです。
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