ビブリア古書堂の事件手帖4(三上延)のあらすじ(ネタバレなし)・解説・感想

古書に関して並外れた知識を持つが、極度の人見知りである美貌の古本屋店主・栞子が、客が持ち込む古書にまつわる謎を解いていく日常の謎系のビブリオミステリ。

ビブリア古書堂の事件手帖4の作品情報

タイトル
ビブリア古書堂の事件手帖4 〜栞子さんと二つの顔〜
著者
三上延
形式
小説
ジャンル
ミステリ
執筆国
日本
版元
アスキー・メディアワークス
初出
書き下ろし
刊行情報
メディアワークス文庫

ビブリア古書堂の事件手帖4のあらすじ・概要(ネタバレなし)

珍しい古書に関係する、特別な相談――謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その古い家には驚くべきものが待っていた。

稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。

金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、迷宮のように深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが――。

ビブリア古書堂の事件手帖4の目次

  • プロローグ
  • 第一章 江戸川乱歩『孤島の鬼』
  • 第二章 江戸川乱歩『少年探偵団』
  • 第三章 江戸川乱歩『押絵と旅する男』
  • エピローグ

作者

三上 延 みかみ・えん(1971年 – )

小説家。神奈川県横浜市生まれ。武蔵大学人文学部社会学科卒業。大学卒業後、藤沢市の中古レコード店、古本屋でアルバイトをしながら小説を新人賞に投稿し、『ダーク・バイオレッツ』で第8回電撃小説大賞3次選考を通過し、2002年に同作でデビュー。ホラー風の作品が多かったが2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。

ビブリア古書堂の事件手帖4の刊行情報

『ビブリア古書堂の事件手帖4 〜栞子さんと二つの顔〜』メディアワークス文庫、2013年2月22日

ビブリア古書堂の事件手帖4の登場人物

五浦大輔(ごうら だいすけ)
主人公で、語り手。23歳の男性。
小学生の頃の些細な悪戯が原因で活字を見ると体調が悪くなる「活字恐怖症」であり、読書とは縁遠い人生を送ってきたが、本当は本に対して憧れに近い感情を抱いている。
祖母が遺した『漱石全集』を査定してもらうために「ビブリア古書堂」を訪れ、そこで栞子に祖母の秘密を解いてもらった縁で、アルバイトとして就職する。

篠川栞子(しのかわ しおりこ)
もう1人の主人公で、探偵役。北鎌倉の古本屋「ビブリア古書堂」の女店主。25歳。物語開始の前年に前店主の父親を亡くし、店を継いだ。
黒髪の長髪に透き通るような肌をした美人。本の話以外では他人と目を合わせることもできない、内向的な性格。古書の知識は並大抵のものではない。普段はたどたどしいしゃべり方をするが、本が絡む話になるといわゆる「スイッチが入った」状態になり、別人のようにキビキビとしたしゃべり方にかわる。

篠川文香(しのかわ あやか)
栞子の妹。大輔の母校に通う高校生。
古書についての知識はほとんどない。明るく無邪気で誰とでも打ち解けられるが、口が軽い。篠川家の家事をほぼ取り仕切っており、料理が得意。

ビブリア古書堂の事件手帖4 のあらすじ(ネタバレあり)

ビブリア古書堂の事件手帖4のストーリー(あらすじ)を簡単に紹介しています。この先の内容は、ネタバレを含んでいるため注意してご覧ください。

プロローグ

東日本大震災の余震がまだ続くある日、篠川姉妹は従姉妹の結婚式に行き、大輔はひとりで店番をしていた。

余震があったあと一本の電話があった。栞子によく似た声は、篠川姉妹の失踪した母親・智恵子からだった。

第一章 江戸川乱歩『孤島の鬼』

智恵子から電話のあった翌日、篠川智恵子に用事がある、いないんだったら古書に詳しい人を呼んで欲しいという客が来た。

やってきたのは代理人で、江戸川乱歩の古書に関することだという。栞子は智恵子が何かをしようとしているのなら放っておけないと、大輔と雪ノ下の依頼主の来城慶子のもとへ赴く。昨日の代理人は田辺邦代といい慶子の妹だった。

案内された書斎にあった蔵書は、江戸川乱歩の生前に出版した一般向けの著書が、雑誌のバックナンバーも含めて全て揃っている大変な価値あるコレクションだった。

姉妹は一冊のフェルトのカバーがかかった江戸川乱歩の著書の初版本を示し、本に触れずに書名を回答することを求められる。

その後、クローゼットにある特殊な金庫を見せられ、金庫の中には明が慶子に遺した江戸川乱歩に関する何らかの珍品が入っているという。依頼というのは、その金庫を開けるための暗証番号を調べてほしいというものだった。

第二章 江戸川乱歩『少年探偵団』

雪ノ下を去ってから2時間も経たないうちに届いた資料は、何枚ものレポート用紙に系図やら鹿山明の父・鹿山総吉の略歴などが、確りとまとめられていた。

明は総合専門学校の経営者として成功し、今は明の息子・義彦が学長を務めている。邦代は手回し良く、鹿山義彦に明日の夕方の会見の約束まで取り付けていた。

翌日、栞子と大輔が鹿山邸を訪ねて会った義彦に言うには、鹿山家の家族たちは明のことは厳格で生真面目な教育者だと思っていて、来城慶子はおろか、鎌倉の家の存在すら遺言状で初めて知ったという。

鹿山家では教育方針も厳しく読書やテレビ鑑賞も制限されていたが、乱歩の少年探偵団のシリーズだけは父親が買ってくれたという。

そして探偵小説に出てくる大邸宅のような鹿山邸で、子供のころは妹と幼馴染と3人で少年探偵団ごっこをして遊んでいたと懐かしげに語るのだった。

第三章 江戸川乱歩『押絵と旅する男』

第三章では、あの金庫には「『押絵と旅する男』の第一稿」が入っているのではという推論が立てられる。

乱歩自身の手で大須のホテルで便所に破り捨てたとされており、横溝正史も同泊していたため随筆の中で証言しているが、捨てた場面に立ち会ったわけではないので、当時大須のホテルで働いていたはずの鹿山総吉が捨てた原稿を回収した可能性が高いという予測が可能だった。

ビブリア古書堂の事件手帖4の感想・解説・評価

合わせて読みたい本

ビブリア古書堂の事件手帖5

前作は初の長編でしたが、5巻では短編連作スタイルに戻りました。

主人公の大輔が栞子さんにグイグイ行くのがびっくりしました。2人の関係が気になる方はぜひチェックしておきたいです。

ビブリア古書堂の事件手帖4の評判・口コミ・レビュー

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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