【おすすめ】ジョン・アーヴィングの全作品を一覧であらすじを紹介します

ジョン・ウィンズロー・アーヴィング(1942年3月2日 – )

アメリカ、ニューハンプシャー州生まれ。ニューハンプシャー大学、ウィーン大学等に学ぶ。65年よりアイオワ大学創作科でカート・ヴォネガットに師事。68年『熊を放つ』でデビュー。映画化された『サイダーハウス・ルール』では自ら脚本を手がけ、アカデミー賞最優秀脚色賞を受賞した。デビュー以来半世紀、19世紀小説に範を取った最大な小説をつぎつぎと発表し、現代アメリカ文学を代表する作家と目される。

おすすめ作品ランキング

長い記事なので、先におすすめランキングを紹介します!

  • 1位:サイダーハウス・ルール
  • 2位:ガープの世界
  • 3位:オウエンのために祈りを

作品年表リスト

『熊を放つ』(Setting Free the Bears)1968年

既成の文学観の埒外とも言うべき、アーヴィングのマッシブな小説世界はここから始まった。骨太、大胆、予測不能。傲慢なまでの若々しさと青春小説の特別な輝きに満ちたデビュー作。

『ウォーターメソッドマン』(The Water-Method Man)1972年

〈ある種の感染症〉により、放尿時の異常な痛みに苦しむ男、フレッド・トランパーは、古代低地ノルド語で書かれた神話を研究する大学院生である。将来の見込みは殆どない。しかもスキーのアメリカ代表選手ビギーを妊娠させたことで父の逆鱗に触れ、援助を絶たれてしまう。息子コルムも生まれたものの、トランパーの生活はいっこうに落ち着かない…。ファニーで切ない青春小説。

『158ポンドの結婚』(The 158-Pound Marriage)1974年

歴史小説家である「僕」には、ウィーンで数奇な育ちをしたウチという妻がいる。一方、「僕」の友人で大学でレスリングのコーチをしているセイヴァリンは、ウィーンで知り合ったヤンキー娘のイーディスと結婚した。これら2組のカップルのユーモラスで鮮烈な夫婦交換の物語を通して浮かびあるがる現代人の内面風景とは?『熊を放つ』と『ガープの世界』をつなぐJ・アーヴィング会心の力編。

『ガープの世界』(The World According to Garp)1978年

看護婦ジェニーは重体の兵士と「欲望」抜きのセックスをして子供を作った。子供の名はT・S・ガープ。やがて成長したガープは、ふとしたきっかけで作家を志す。文章修業のため母ジェニーと赴いたウィーンで、ガープは小説の、母は自伝の執筆に励む。帰国後、ジェニーが書いた『性の容疑者』はベストセラーとなるのだが―。現代アメリカ文学の輝ける旗手アーヴィングの自伝的長編。

『ホテル・ニューハンプシャー』(The Hotel New Hampshire)1981年

1939年夏の魔法の一日、ウィン・ベリーは海辺のホテルでメアリー・ベイツと出会い、芸人のフロイトから一頭の熊を買う。こうして、ベリー家の歴史が始まった。ホモのフランク、小人症のリリー、難聴のエッグ、たがいに愛し合うフラニーとジョン、老犬のソロー。それぞれに傷を負った家族は、父親の夢をかなえるため、ホテル・ニューハンプシャーを開業する―現代アメリカ文学の金字塔。

『サイダーハウス・ルール』(The Cider House Rules)1985年

"望まれざる存在"として生を享け、堕胎医への道をたどる孤児ホーマーを主人公に、独自の視点で人間の生の営みを描いた傑作長篇。

『オウエンのために祈りを』(A Prayer for Owen Meany)1989年

5歳児ぐらいの身長、一度聞いたら忘れられないへんな声、ずば抜けた頭脳を持つぼくの親友オウエンを、ある日過酷な運命が襲った。ピンチヒッターで打ったボールが、大好きだったぼくの母の命を奪ったのだ。ぼくは神様の道具なんだと言い続ける彼にとって、出来事にはすべて意味がある。他人と少し違う姿に生れたオウエンに与えられた使命とは?米文学巨匠による現代の福音書。

『サーカスの息子』(A Son of the Circus)1994年

カナダ在住の医師ファルークは、サーカスの小人の遺伝子を研究するために、時々故郷のボンベイに戻る。そんな彼には、息子同然の俳優ジョン・Dが主演する人気インド映画、「ダー警部」シリーズの覆面脚本家という顔もあった。昨今続発する映画を真似た娼婦殺人事件と、20年前遭遇した殺人との類似に気づいた彼は――。インドを舞台に奇想天外な物語が絡み合う、巨匠異色の大長編。

『未亡人の一年』(A Widow for One Year)1998年

1958年、4歳の少女ルースは両親の寝室から聞こえてくる奇妙な音に目覚め、母とアルバイトの少年エディの情事を目撃した。死んだ兄たちの写真が貼り巡らされた家。浮気をくり返す絵本作家の父。悲しみに凍りついた母は、息子たちの写真だけをもって姿を消した。この夏の出来事が幼いルースと16歳のエディの心に残したものは…。20世紀アメリカ文学を代表するベストセラー。

『ピギー・スニードを救う話』(Trying to Save Piggy Sneed)1999年

祖母は言った。「ほんとにまあ、どうして作家なんぞになったもんだか」それは、ピギー・スニードがいたからだ。豚を飼い、豚と暮らしたこの男が、豚ともども焼け死んだとき、少年アーヴィングの口をついて出た嘘話。作家の仕事は、ピギーに火をつけ、それから救おうとすることなのだ。何度も何度も。いつまでも。創作の秘密を明かす表題作とディケンズへのオマージュに傑作短篇をサンドウィッチ。ただ一冊の短篇&エッセイ集。

『マイ・ムービー・ビジネス 映画の中のアーヴィング』2000年

ジョン・アーヴィングの小説『サイダーハウス・ルール』と映画「サイダーハウス・ルール」の間には、4人の監督、13年の歳月、そして数えきれない回数の脚本の書き直しがあった。自ら脚本を手掛けたアーヴィング(同作品により2000年の第72回アカデミー賞最優秀脚色賞受賞)は本書で、最終的にラッセ・ハルストレム監督の手で完成されたこの映画の製作過程を当事者の立場から語る。

『第四の手』(The Fourth Hand)2001年

女の誘いは決して断らないモテモテのテレビ記者、パトリック・ウォーリングフォード。インドでサーカスの取材中、ライオンに左手を食われてしまう。5年後、手の提供者が現れ、移植のチャンスに舞い上がるパトリック。だが、手の元持ち主の妻ドリスが「手の面会権」を主張し、会いに来て――。希代の色男と一世一代の決意を秘めた女の運命的な恋を描く、ロマンティック・コメディ。

『また会う日まで』(Until I Find You)2005年

逃げた父はオルガニスト。刺青師の母は幼子とともに後を追って北海の国々へ。父を知らぬ息子は、やがて俳優になり――。最長最強の大長篇、待望の翻訳。

『あの川のほとりで』(Last Night in Twisted River)2009年

ニューハンプシャーの山あいの小さな林業の町に暮らす、料理人とその息子。ある夜、寝室から漏れるただならぬ呻き声を聞いた息子は、父親が熊に襲われていると思い込み、ベッドの上の何者かをフライパンで撲殺してしまう。それは父の愛人であり、悪いことに町の悪辣な治安官の情婦でもあった。そして二人の逃避行が始まる―。構想20年!半自伝的大長篇。

『ひとりの体で』(In One Person)2012年

美しい図書館司書に恋をした少年は、ハンサムで冷酷なレスリング選手にも惹かれていた――。小さな田舎町に生まれ、バイセクシャルとしての自分を葛藤の後に受け入れた少年。やがて彼は、友人たちも、そして自らの父親も、それぞれに性の秘密を抱えていたことを知る――。ある多情な作家と彼が愛したセクシャル・マイノリティーたちの、半世紀にわたる性の物語。切なくあたたかな、欲望と秘密をめぐる傑作長篇。

『神秘大通り』(Avenue of Mysteries)2015年

本人が思っているよりは有名な作家フワン・ディエゴは、死んだ友人との古い約束を果たすため、ニューヨークからフィリピンへの旅に出る。独身作家のこの感傷旅行は、いつしか道連れとなった怪しい美人母娘との性的関係を深めつつ、夢となって現われる少年時代の記憶に彩られてゆく。メキシコで生まれ育ったフワン・ディエゴは14歳。人の心が読め、ちょっとした予知能力を持つ13歳の妹ルペといつもいっしょだ。娼婦で教会付きの掃除婦でもある母は育児放棄同然。ゴミ捨て場のボスが兄妹を庇護していた。燃えさかるゴミの山から本を拾いだしては独学で学ぶフワン・ディエゴに、心優しい修道士が目をかける。ある日、不慮の事故で足に障碍を負った少年は、妹とともに教会の孤児院に引き取られ、やがて“驚異のサーカス”へ。悲喜劇の巨匠による、待望の最新長篇!

この記事を書いた人
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平成生まれ。ライター、ブロガー、文筆家志望、Twitterで書評を書いている人。読んだ本が1万冊を超えたことを機に2017年からブログ再開、2020年は戦後思想史を勉強しつつ小説を書いています。好きな作家はカフカ、ガルシア=マルケス、村上春樹、大江健三郎、庄司薫、佐藤泰志など。そのほか、ラテンアメリカ文学、英ロック、欅坂46、囲碁、宮下草薙も好きです。
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