【おすすめ】森博嗣の全小説作品を一覧であらすじを紹介します

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森 博嗣 もり・ひろし(1957年12月7日 – )

小説家。愛知県生まれ。東海中学校・高等学校を経て、名古屋大学工学部建築学科卒、名古屋大学大学院修士課程修了。工学博士。

1995年に初めての小説『冷たい密室と博士たち』を執筆。メフィストに投稿し、編集部から高い評価を受ける。第4作『すべてがFになる』に合わせ編集部がメフィスト賞の開催を決定。同作が第1回メフィスト賞受賞作となり、デビューを飾った。

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  1. おすすめ作品
  2. 森博嗣の作品年表リスト
    1. すべてがFになる The Perfect Insider(1996年4月)
    2. 冷たい密室と博士たち Doctors in Isolated Room(1996年7月)
    3. 笑わない数学者 Mathematical Goodbye(1996年9月)
    4. 詩的私的ジャック Jack the Poetical Private(1997年1月)
    5. 封印再度 Who Inside(1997年4月)
    6. まどろみ消去 Missing under the Mistletoe(1997年7月)
    7. 虚空の逆マトリクス Inverse of Void Matrix(1997年7月)
    8. 幻惑の死と使途 Illusion Acts Like Magic(1997年10月)
    9. 夏のレプリカ Replaceable Summer(1998年1月)
    10. 今はもうない Switch Back(1998年4月)
    11. 数奇にして模型 Numerical Models(1998年7月)
    12. 有限と微小のパン The Perfect Outsider(1998年10月)
    13. 地球儀のスライス A Slice of Terrestrial Globe(1999年1月)
    14. 黒猫の三角 Delta in the Darkness(1999年5月)
    15. そして二人だけになった Until Death Do Us Part(1999年6月)
    16. 人形式モナリザ Shape of Things Human(1999年9月)
    17. 月は幽咽のデバイス The Sound Walks When the Moon Talks(2000年1月)
    18. 夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show(2000年5月)
    19. 女王の百年密室 God Save the Queen(2000年7月)
    20. 魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge(2000年9月)
    21. 工学部・水柿助教授の日常 The Ordinary of Dr.Mizukaki(2001年1月)
    22. 恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits(2001年5月)
    23. 墜ちていく僕たち Falling Ropewalkers(2001年6月)
    24. スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2001年6月)
    25. 六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists(2001年9月)
    26. 捩れ屋敷の利鈍 The Riddle in Torsional Nest(2002年1月)
    27. 朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away(2002年5月)
    28. 奥様はネットワーカ Wife at Network(2002年7月)
    29. カクレカラクリ An Automaton in Long Sleep(2002年7月)
    30. 赤緑黒白 Red Green Black and White(2002年9月)
    31. 今夜はパラシュート博物館へ The Last Dive to Parachute Museum(2003年1月)
    32. 迷宮百年の睡魔 Labyrinth in Arm of Morpheus(2003年6月)
    33. 四季 春 The Four Seasons Green Spring(2003年9月)
    34. ZOKU(2003年10月)
    35. 四季 夏 The Four Seasons Red Summer(2003年11月)
    36. 四季 秋 The Four Seasons White Autumn(2004年1月)
    37. 四季 冬 The Four Seasons Black Winter(2004年3月)
    38. 探偵伯爵と僕 His name is Earl(2004年4月)
    39. ナ・バ・テア None But Air(2004年6月)
    40. φ(ファイ)は壊れたね Path connected φ broke(2004年9月)
    41. 工学部・水柿助教授の逡巡 The Hesitation of Dr.Mizukaki(2004年12月)
    42. どきどきフェノメノン A phenomenon among students(2005年4月)
    43. θ(シータ)は遊んでくれたよ Another playmate θ(2005年5月)
    44. ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven(2005年6月)
    45. τ(タウ)になるまで待って Please stay until τ(2005年9月)
    46. レタス・フライ Lettuce Fry(2006年1月)
    47. ε(イプシロン)に誓って Swearing on solemn ε(2006年5月)
    48. フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life(2006年6月)
    49. 少し変わった子あります Eccentric persons are in stock(2006年8月)
    50. λ(ラムダ)に歯がない λ has no teeth(2006年9月)
    51. η(イータ)なのに夢のよう Dreamily in spite of η(2007年1月)
    52. イナイ×イナイ Peekaboo(2007年5月)
    53. クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky(2007年6月)
    54. ZOKUDAM(2007年7月)
    55. ゾラ・一撃・さようなら Zola with a blow and goodbye(2007年8月)
    56. キラレ×キラレ Cutthroat(2007年9月)
    57. もえない incombustibles(2007年12月)
    58. タカイ×タカイ Crucifixion(2008年1月)
    59. 工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki(2008年4月)
    60. 銀河不動産の超越 Trancendence of Ginga Estate Agency(2008年5月)
    61. スカイ・イクリプス Sky Eclipse(2008年6月)
    62. 僕は秋子に借りがある 森博嗣自選短編集 I’m in Debt to Akiko(2008年8月)
    63. どちらかが魔女 森博嗣シリーズ短編集 Which is the Witch?(2008年8月 )
    64. 目薬α(アルファ)で殺菌します Disinfectant α for the eyes(2008年9月 )
    65. ZOKURANGER(2009年4月)
    66. トーマの心臓 Lost heart for Thoma
    67. 喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima(2010年10月)
    68. ヴォイド・シェイパ The Void Shaper(2011年4月)
    69. 相田家のグッドバイ Running in the Blood(2012年2月)
    70. ブラッド・スクーパ The Blood Scooper(2012年4月)
    71. 実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE(2012年5月)
    72. ジグβ(ベータ)は神ですか Jig β knows Heaven(2012年11月)
    73. スカル・ブレーカ The Skull Breaker(2013年4月)
    74. 神様が殺してくれる Dieu aime Lion(2013年6月)
    75. 赤目姫の潮解 Lady Scarlet Eyes and Her Deliquescence(2013年7月)
    76. キウイγ(ガンマ)は時計仕掛け Kiwi γ in clockwork(2013年11月)
    77. フォグ・ハイダ The Fog Hider(2014年4月)
    78. ムカシ×ムカシ Reminiscence(2014年6月)
    79. サイタ×サイタ Explosive(2014年11月)
    80. 暗闇・キッス・それだけで Only the Darkness or Her Kiss(2015年1月)
    81. マインド・クァンチャ The Mind Quencher(2015年4月)
    82. 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?(2015年10月)
    83. 魔法の色を知っているか? What Color is the Magic?(2016年1月)
    84. χ(カイ)の悲劇 The Tragedy of χ(2016年5月)
    85. 風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?(2016年6月)
    86. デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?(2016年10月)
    87. 私たちは生きているのか? Are We Under the Biofeedback?(2017年2月)
    88. ダマシ×ダマシ Swindler(2017年5月)
    89. 青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale Light?(2017年6月)
    90. ペガサスの解は虚栄か?Did Pegasus Answer the Vanity?(2017年10月)
    91. 血か、死か、無か?Is It Blood, Death or Null?(2018年2月)
    92. ψ(プサイ)の悲劇The Tragedy of ψ(2018年5月)
    93. 天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?(2018年6月)
    94. 人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly?(2018年10月)
    95. それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain?(2019年6月)
    96. 神はいつ問われるのか? When Will God be Questioned?(2019年10月)
    97. キャサリンはどのように子供を産んだのか? How Did Catherine Cooper Have a Child?(2020年2月)

おすすめ作品

※長い記事なので、先におすすめ作品を紹介します!

森博嗣の小説は数が多く、どの作品を読めばいいのか分からない人も多いと思います。

僕が一番驚かされた作品は「今はもうない」です。嵐の山荘で起きた2つの密室殺人事件を描いた作品で、種明かしを読んだ後は衝撃を受けました。

ですが、いきなりこの作品を読むのはおすすめしません。

なぜかというとこの作品はS&Mシリーズというシリーズの中の一作で、この小説のすごさを楽しむためにはシリーズを順番に読んでいくことが必要だと思うからです。

それを踏まえたおすすめランキングです。

  • 1位:S&Mシリーズ
  • 2位:Vシリーズ
  • 3位:Gシリーズ

まずはS&Mシリーズを読み、次にVシリーズを読み、Gシリーズを読み…という順番がおすすめです。作中でリンクしている部分もありますし、キャラが進学したり就職したり結婚したりと順番に読まないとネタバレになってしまうこともあるからです。

まずは「すべてがFになる」から「冷たい密室と博士たち」「笑わない数学者」…と読んでいきましょう。シリーズを通じて「今はもうない」まで読めば、僕が順番に読んだ方がいいと言った理由も分かると思います。

森博嗣の作品年表リスト

すべてがFになる The Perfect Insider(1996年4月)

密室から飛び出した死体。究極の謎解きミステリィ。
コンピュータに残されたメッセージに挑む犀川助教授とお嬢様学生・萌絵。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と女子学生・西之園萌絵(にしのそのもえ)が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。

  • 👑第1回メフィスト賞

デビュー作にしてS&Mシリーズ1作目。傑作です。

ミステリとしても楽しめましたし、なにより魅力的な登場人物たちの知的な会話を読んでいるのが楽しかったです。哲学的な会話が浮かないのはすごいな…

もっと読むすべてがFになる(森博嗣)のあらすじ(ネタバレあり)・感想

冷たい密室と博士たち Doctors in Isolated Room(1996年7月)

衆人環視の密室殺人者の手口は!?
低温度実験室の事件を推理する犀川助教授とお嬢様学生・萌絵

同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川(さいかわ)助教授とお嬢様学生の西之園萌絵(にしのそのもえ)。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女2名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の師弟コンビが事件を推理し真相に迫るが……。究極の森ミステリィ第2弾。

面白ければ良いんだ。面白ければ、無駄遣いではない。子供の砂遊びと同じだよ、面白くなかったら、誰が研究なんてするもんか。

前作から一年後が舞台のS&Mシリーズ二作目。

実験を見学に来た犀川&萌絵ペアは密室殺人に巻き込まれます。前作より短い分か、テンポの良さは抜群。意味はわからなくても知的な会話が楽しめます。真相が分かったときより、掛け合いが楽しいかも。

もっと読む冷たい密室と博士たち(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

笑わない数学者 Mathematical Goodbye(1996年9月)

偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され……。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。

S&Mシリーズ3作目。不思議な館での密室殺人とオリオン像が消えるミステリです。

以前読んだミステリ漫画とネタが似通っており、個人的には欲求不満感が残りました。とはいえこちらの方が古い作品ですので、他の描き手にも影響を与えたということでしょうか。

もっと読む笑わない数学者(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

詩的私的ジャック Jack the Poetical Private(1997年1月)

死体に残された傷は何を意味するのか!?
女性が死んでいた。みな密室で。歌詞のとおりに1人、また1人。

大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する!

S&Mシリーズ4作目。犀川&萌絵たちの通うN大学や周辺の大学で連続密室殺人事件が起こります。

今作の密室事件はあっさり目。動機には驚かされましたが、ヒントが豊富なため犯人は分かるかも。犀川&萌絵の関係が急接近していて嬉しい

もっと読む詩的私的ジャック(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

封印再度 Who Inside(1997年4月)

不可解な死と家宝の関係は?
「天地の瓢」「無我の匣」。香山家に伝わる2つの宝と死の秘密とは

50年前、日本画家・香山風采(ふうさい)は息子・林水(りんすい)に家宝「天地の瓢(こひょう)」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体となって発見された。2つの死と家宝の謎に人気の犀川・西之園コンビが迫る。

S&Mシリーズ5作目。

本作では、家宝の開け方、香山風采が亡くなった事件の真相、そして新たに発生した事件について、と3つの謎に犀川&萌絵コンビが挑戦していきます。

森ミステリらしい理系のトリックや掛け合いが楽しめます。犀川&萌絵の関係も少しは進展したのかも?

もっと読む封印再度(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

まどろみ消去 Missing under the Mistletoe(1997年7月)

大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。参加者は、屋上で踊る30人のインディアンを目撃する。現場に行ってみると、そこには誰もいなかった。屋上への出入り口に立てられた見張りは、何も見なかったと証言するが……。(「誰もいなくなった」)ほか美しく洗練され、時に冷徹な11の短編集。

11作品を収めた短編集。

純ミステリな作品から、ファンタジーのようなもの、スッキリするもの、モヤモヤするものなど多種多様。助手の先生との思い出を綴った「キシマ先生の静かな生活」のような小品もあります。

もっと読むまどろみ消去(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

虚空の逆マトリクス Inverse of Void Matrix(1997年7月)

西之園萌絵(にしのそのもえ)にとって、その夜は特別なものになるはずだった。けれどちょっとした心理の綾から、誘拐事件の謎解きをする展開となり……(「いつ入れ替わった?」)。上から読んでも下から読んでも同じ文章になる回文同好会のリリおばさんが、奇妙な殺人事件を解決(「ゲームの国」)など軽やかに飛翔する、短編7作を収録。

幻惑の死と使途 Illusion Acts Like Magic(1997年10月)

天才マジシャン、死してなお奇跡を呼ぶ――
事件は、奇数章だけで描かれる。

「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻(ありさとしょうげん)が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。

S&Mシリーズ6作目。

マジシャンがショーの最中に殺されるという事件が発生します。トリック自体はシンプルで、ミステリ小説をそこまで読んでいない僕はなんとなく予想していたことが当たりましたが、反対にミステリの熱心な読者は分からないかもしれません。

もっと読む幻惑の死と使途(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

夏のレプリカ Replaceable Summer(1998年1月)

封印された夏の日の記憶!
眩い夏、不可解な誘拐事件、蘇る過去
真実は、偶数章だけで明かされる。

T大学大学院生の簑沢杜萌(みのさわともえ)は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧(もうろう)とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く。

S&Mシリーズ7作目。

奇妙な誘拐殺人事件と失踪事件が描かれます。6作目と同時期の事件ということで、犀川&萌絵がメインではなく、萌絵の友人の杜萌が語り手。二人の登場シーンも少なめでシリーズの中でも異色作ですね。

もっと読む夏のレプリカ(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

今はもうない Switch Back(1998年4月)

嵐の山荘で起きた2つの密室殺人事件!
隣り合った部屋で死んだ美人姉妹。40歳の私は、西之園嬢と推理する。

避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で1人ずつ死体となって発見された。2つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が……。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。

S&Mシリーズ8作目。

裏表紙のあらすじに「シリーズナンバーワンに挙げる声も多い」とあり、期待して読み始めました。読み終わって感じるのは、ナンバーワンで間違いないってことでした。トリックや仕掛けがあちこちに張り巡らされており、大満足の一冊です。

でもこの小説の良さを味わうためには、シリーズを順番に読んできた方がいいです。いきなり本作を読まないように。

もっと読む今はもうない(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

数奇にして模型 Numerical Models(1998年7月)

模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。

S&Mシリーズ9作目。

同じ日に発生した二つの密室殺人を巡るミステリです。模型や人形が題材なせいか、人間の認識など哲学的な会話にかなりのページが割かれています。700ページとかなり長い作品ですが、飽きさせないのは見事でした。

もっと読む数奇にして模型(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

有限と微小のパン The Perfect Outsider(1998年10月)

「F」から始まり今ここに終結、そして拡散?
萌絵たちが訪れたテーマパークで次々と起こる不可解な事件の背後には。

日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴンの事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は……。S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。

S&Mシリーズ10作目。ラストです。

読み終わって思うのは、「良い小説を読んだな」ということ。シリーズラストの相応しい完成度の作品だと思います。

その読後感に一役買っているのはおそらく天才・真賀田四季。本作では四季博士の天才っぷりを存分に堪能でき、同時に彼女と対峙する犀川先生の危ない一面も垣間見ることができました。

もっと読む有限と微小のパン(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

地球儀のスライス A Slice of Terrestrial Globe(1999年1月)

森ミステリィのこれまでとこれから
S&Mシリーズに続くVシリーズ主要人物も登場する傑作短編集!

「黒窓の会」。西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会にゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。S&Mシリーズ2編を含む、趣向を凝らした10作を収録。『まどろみ消去』に続く第2短篇集。

短篇集第二弾。ミステリとオカルト?が中心です。

ミステリは短いながらも、伏線と種明かしが行われており見事。ですが、短篇よりは長編を読みたい作家かなと思ってしまいました。S&Mシリーズのファンの方なら読まれると楽しいと思います。

もっと読む地球儀のスライス&僕に似た人(森博嗣)のあらすじ(ネタバレあり)・感想

黒猫の三角 Delta in the Darkness(1999年5月)

1年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、6月6日、44歳になる小田原静江に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静江は殺されてしまう。
森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第1作、待望の文庫化。

Vシリーズ第1作。それまでのS&Mシリーズから登場人物が一新されています。

どことなく四季博士や萌絵を思わせるインテリな瀬在丸紅子や探偵・保呂草潤平など個性的な面々が印象的。凝ったトリックのミステリというよりも、キャラの掛け合いが楽しい作品ですね。

もっと読む【書評】黒猫の三角(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)感想

そして二人だけになった Until Death Do Us Part(1999年6月)

とてつもなく大きな橋を支える巨大コンクリートの塊の中に、国家機密とされるシェルタがあった。現代の最高技術で造られたこの密室に滞在することになった六人が、一人ずつ、殺される。痺れるような緊張感の中、最後に残った二人。そして世界が反転する――。謎、恐怖、驚愕。すべてが圧倒的な傑作長編ミステリィ。

密室のに閉じ込められた6人が、1人ずつ殺されていくという推理小説。どんどん人が少なくなっていく展開には迫力があり、後半の緊張感も楽しめましたが、ラストはモヤモヤ。

モヤモヤと言っても、つまらないとかレベルが低いとかそういうわけじゃないんです。ただ必要以上に難しくなってしまったような印象を受けました。

ミステリの良さのひとつに、真相を読んだときに霧が晴れるようにスッキリした気持ちになることがあると思うんです。でも「そして二人だけになった」にはそれがありませんでした。

もっと読むそして二人だけになった(森博嗣)のあらすじ(ネタバレなし)・感想

人形式モナリザ Shape of Things Human(1999年9月)

衆人環視の中ステージ上で謎の死。乙女文楽演者の死と2年前の悪魔を崇拝する青年の死に関連は? 蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。2年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。

月は幽咽のデバイス The Sound Walks When the Moon Talks(2000年1月)

美しい館にひそむオオカミ男の犯罪か!?

薔薇屋敷あるいは月夜邸と呼ばれるその屋敷には、オオカミ男が出るという奇妙な噂があった。瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)たちが出席したパーティの最中、衣服も引き裂かれた凄惨な死体が、オーディオ・ルームで発見された。現場は内側から施錠された密室で、床一面に血が飛散していた。紅子が看破した事件の意外な真相とは!?

夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show(2000年5月)

夢の中の女に殺される
TV局内の殺人!

20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無(たかなしねりな)は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に……。
繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)の論理的な推理が際立つ、Vシリーズ第4作!

女王の百年密室 God Save the Queen(2000年7月)

旅の途中で道に迷ったサエバ・ミチルとウォーカロンのロイディは、高い城壁に囲まれた街に辿りつく。高貴な美しさを持つ女王・デボウ・スホの統治の下、百年の間、完全に閉ざされていたその街で殺人が起きる。時は二一一三年、謎と秘密に満ちた壮大な密室を舞台に生と死の本質に迫る、伝説の百年シリーズ第一作。

魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge(2000年9月)

完全な空中密室 衆人環視の不可能犯罪

アクロバット飛行中の2人乗り航空機。高空に浮かぶその完全密室で起こった殺人。エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣をめぐって、会場を訪れた保呂草(ほろくさ)と無料招待券につられた阿漕(あこぎ)荘の面々は不可思議な事件に巻き込まれてしまう。悲劇の宝剣と最高難度の密室トリックの謎を瀬在丸紅子が鮮やかに解き明かす!

工学部・水柿助教授の日常 The Ordinary of Dr.Mizukaki(2001年1月)

水柿小次郎三十三歳。後に小説家となるが、いまはN大学工学部助教授。専門は建築学科の建築材料。よく独身と間違われるが、二歳年下のミステリィ好きの奥さんがいる。彼はいつしか自分の周囲のささやかな不思議を妻に披露するようになっていた。きょうもまた、あれが消え、これが不可解、そいつは変だ、誰か何とかしろ! と謎は謎を呼んで……。

恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits(2001年5月)

航海中の豪華客船 完全密室から人間消失

世界一周中の豪華客船ヒミコ号に持ち込まれた天才画家・関根朔太(せきねさくた)の自画像を巡る陰謀。仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草(ほろくさ)と紫子(むらさきこ)、無賃乗船した紅子と練無(ねりな)は、完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。交錯する謎、ロマンティックな罠、スリリングに深まるVシリーズ長編第6作!

墜ちていく僕たち Falling Ropewalkers(2001年6月)

ある日突然、男が女に、女が男に変わったら……? 神出鬼没の摩訶不思議なインスタント・ラーメンが巻き起こすミステリアスな5つの物語。生まれてからずっと男でいつづけるのも、女で一生終わるのも、人間ってけっこう楽じゃない。性に悩めるあなたも、悩んだことなんて全然ないあなたも、さあ、そんな綱渡りのような固定観念を捨てて、性差の呪縛ものりこえて、新しい自由な世界へようこそ。

スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2001年6月)

六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists(2001年9月)

閉ざされた研究所で発見される死体……。土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。美しいロジック溢れる推理長編!

捩れ屋敷の利鈍 The Riddle in Torsional Nest(2002年1月)

メビウスの帯構造の密室 現れる死体、消える秘宝

エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣が眠る“メビウスの帯”構造の巨大なオブジェ様の捩れ屋敷。密室状態の建物内部で死体が発見され、宝剣も消えた。そして発見される第2の死体。屋敷に招待されていた保呂草潤平(ほろくさじゅんぺい)と西之園萌絵(にしのそのもえ)が、事件の真相に至る。S&MシリーズとVシリーズがリンクする密室ミステリィ。

朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away(2002年5月)

地下密室と宇宙密室 驚天動地、森ミステリィ

土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が発見された。一方、数学者・小田原の示唆により紅子は周防(すおう)教授に会う。彼は、地球に帰還した有人衛星の乗組員全員が殺されていたと語った。空前の地下密室と前代未聞の宇宙密室の秘密を暴くVシリーズ第9作。

奥様はネットワーカ Wife at Network(2002年7月)

スージィこと内野智佳は、某国立大学工学部化学工学科の秘書。彼女の勤める大学周辺で暴行傷害事件が多発する。智佳の周辺でも不気味な出来事が続き、友人のルナも被害に遭ってしまうが…。大学の工学部を舞台に、それぞれに秘密を抱えた6人の視点で連続殺人事件を追う、ちょっとフーガでホラーな新感覚ミステリィ。

カクレカラクリ An Automaton in Long Sleep(2002年7月)

同級生の真知花梨とともに鈴鳴村を訪れた郡司朋成と栗城洋輔。彼らを待ち受けていたのは村に伝わる奇妙な伝説だった。天才絡繰り師・礒貝機九朗は、120年後に作動する謎の絡繰りを密かに作り、村のどこかに隠した。言い伝えが本当ならば、120年めに当たる今年、それが動きだすという……。

赤緑黒白 Red Green Black and White(2002年9月)

色鮮やかな塗装死体 美しく悽愴な連続殺人

鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草(ほろくさ)に依頼する。そして発生した第2の事件では、死者は緑色に塗られていた。シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。

今夜はパラシュート博物館へ The Last Dive to Parachute Museum(2003年1月)

犀川、練無も集う 煌めきの傑作短編集!

N大学医学部に在籍する小鳥遊練無(たかなしねりな)は、構内で出会った風変わりなお嬢様に誘われて「ぶるぶる人形を追跡する会」に参加した。大学に出没する踊る紙人形を観察し、謎を解こうというのだが……。不可思議な謎と魅力的な謎解きに満ちた「ぶるぶる人形にうってつけの夜」ほか、魅惑の7編を収録した珠玉の第3短編集。

迷宮百年の睡魔 Labyrinth in Arm of Morpheus(2003年6月)

百年の間、外部に様子が伝えられたことのない宮殿より取材許可を得て、伝説の島を訪れたミチルとウォーカロンのロイディ。一夜にして海に囲まれたと言い伝えられる島には、座標システムも機能しない迷宮の街が広がり、かつて会った女性に酷似した女王がいた。あらゆる前提を覆す、至高の百年シリーズ第2作!

四季 春 The Four Seasons Green Spring(2003年9月)

科学者・真賀田四季。
幼くして発現する、真の天才。
圧倒的人気のカリスマ、真賀田四季の物語、第1弾。

天才科学者・真賀田四季(まがたしき)。彼女は5歳になるまでに語学を、6歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の4部作、第1弾。

ZOKU(2003年10月)

犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする非営利団体〈ZOKU〉と、彼らの悪行を阻止せんとする科学技術禁欲研究所〈TAI〉。その秘密基地は真っ黒なジェット機と真っ白な機関車! 謎の振動、謎の笑い声、ばらまかれる芸術作品……。一体何のために? 被害者が気づかないほどのささやかな迷惑行為をめぐり、繰り広げられる悪と正義(?)の暗闘。痛快無比の物語。

四季 夏 The Four Seasons Red Summer(2003年11月)

四季、13歳。
あの夏、あの島で何が起こったのか?
孤島の事件、その真相を描く「四季」4部作、第2弾。

13歳。四季はプリンストン大学でマスタの称号を得、MITで博士号も取得し真の天才と讃えられた。青い瞳に知性を湛えた美しい少女に成長した彼女は、叔父・新藤清二と出掛けた遊園地で何者かに誘拐される。彼女が望んだもの、望んだこととは? 孤島の研究所で起こった殺人事件の真相が明かされる第2弾。

四季 秋 The Four Seasons White Autumn(2004年1月)

犀川助教授と西之園萌絵。四季と再びの邂逅を試みる。
四季が残したメッセージは、何を示す?

妃真加(ひまか)島で再び起きた殺人事件。その後、姿を消した四季を人は様々に噂した。現場に居合わせた西之園萌絵は、不在の四季の存在を、意識せずにはいられなかった……。犀川助教授が読み解いたメッセージに導かれ、2人は今一度、彼女との接触を試みる。四季の知られざる一面を鮮やかに描く、感動の第3弾。

四季 冬 The Four Seasons Black Winter(2004年3月)

生と死そして時間。
すべてを超越し存在する、四季。
天才の成熟と到達。「四季」4部作、美しき完結編。

「それでも、人は、類型の中に夢を見ることが可能です」四季はそう言った。生も死も、時間という概念をも自らの中で解体し再構築し、新たな価値を与える彼女。超然とありつづけながら、成熟する天才の内面を、ある殺人事件を通して描く。作者の1つの到達点であり新たな作品世界の入口ともなる、4部作完結編。

探偵伯爵と僕 His name is Earl(2004年4月)

夏休み、友だちが次々と姿を消した。
懐かしく新しい、森ミステリィの快作

もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。それが、ちょっと変わった探偵伯爵との出逢いだった。夏祭りの日、親友のハリィが行方不明になり、その数日後、また友達がさらわれた。新太にも忍び寄る犯人。残されたトランプの意味は?探偵伯爵と新太の追跡が始まる。

ナ・バ・テア None But Air(2004年6月)

信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだ??大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語。 森博嗣の新境地、待望のシリーズ第二作!

φ(ファイ)は壊れたね Path connected φ broke(2004年9月)

その死体は、Yの字に吊られていた。背中に作りものの翼をつけて。部屋は密室状態。さらに死体発見の一部始終が、ビデオで録画されていた。タイトルは「Φ(ファイ)は壊れたね」。これは挑戦なのか? N大のスーパ大学院生、西之園萌絵が、山吹ら学生たちと、事件解明に挑む。Gシリーズ、待望の文庫版スタート!

工学部・水柿助教授の逡巡 The Hesitation of Dr.Mizukaki(2004年12月)

水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。なんとなく小説を書き始めたら、すぐに書き上がり、それをミステリィ好きの妻・須摩子さんに見せたが、評価は芳しくなかった。しかし出版社に送ってみたら、なんと本になって、その上、売れた! 時間があれば小説を書き続け、幾星霜、いまではすっかり小説家らしくなったが……。

どきどきフェノメノン A phenomenon among students(2005年4月)

窪居佳那・二十四歳、大学院に在籍中。研究課題は内緒。趣味は起き抜けのシャンプーと「どきどき」の探求。悩みは飲酒時の記憶喪失とよくわからない自分の気持ち――目が離せないラブコメ系ミステリィ!

θ(シータ)は遊んでくれたよ Another playmate θ(2005年5月)

死体に記された謎の文字「θ」が示すものは? 25歳の誕生日にマンションから転落死した男性の額には、θ(シータ)という文字が書かれていた。半月後、今度は手のひらに赤いθが書かれた女性の死体が。その後も、θがマーキングされた事件は続く。N大の旧友・反町愛から事件について聞き及んだ西之園萌絵は、山吹ら学生三人組、探偵・赤柳らと、推理を展開する!

ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven(2005年6月)

人間って、空から墜ちてきたものかもしれない。それじゃあ、死んだら、上がっていく?――戦いを生きる子供たち。著者渾身のシリーズ第三弾。

τ(タウ)になるまで待って Please stay until τ(2005年9月)

嵐の中、孤絶した館で超能力者が殺された。雷鳴、開かないドア、通じない電話、完全なる密室――

森に建つ洋館は“超能力者”神居静哉の別荘で《伽羅離館(がらりかん)》と呼ばれていた。この屋敷に探偵・赤柳初朗(あかやなぎはつろう)、山吹、加部谷ら7人が訪れる。突然轟く雷鳴、そして雨。豪華な晩餐のあと、密室で館の主が殺された。死ぬ直前に聴いていたラジオドラマは、「τ(タウ)になるまで待って」。大きな謎を孕む、人気Gシリーズ第3作。

レタス・フライ Lettuce Fry(2006年1月)

どこからが夢?どこまでが現実?魔法のような手品のような短編集
多面体の輝きを放つ、森ミステリィの変幻

西之園萌絵は、叔母を連れて白刀島までやってきた。加部谷と、この島の出身者である山吹、海月と合流し、夕食の席で、島の診療所に女性の幽霊が出るという噂話を耳にする。(「刀之津診療所の怪」)。ほか「砂の街」、文庫版に初収録の「ライ麦畑で増幅して」など、煌めく魅力を湛えた、全10作の短編を収録。

ε(イプシロン)に誓って Swearing on solemn ε(2006年5月)

爆弾を仕掛けられたバスは死に向かって疾走する。
Gシリーズ、緊迫の第4作。

山吹早月と加部谷恵美が乗り込んだ中部国際空港行きの高速バスが、ジャックされてしまった。犯人グループからは都市部とバスに爆弾をしかけたという声明が出される。乗客名簿にあった「ε(イプシロン)に誓って」という団体客名は、「φ(ファイ)は壊れたね」から続く事件と関係があるのか。西之園たちが見守る中、バスは疾走する。

フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life(2006年6月)

沢山の命が、最後だけ、ほんの一瞬だけ、光ってから散っていくみたいだった――戦闘機を駆り、空に生き、地上での濁った生よりも輝くものを知っている「僕」たちの物語。転換の第四弾!

少し変わった子あります Eccentric persons are in stock(2006年8月)

大学で教える小山が、後輩の荒木から勧められた料理店は、一風変わったところだった。場所は訪れるたびに変わり、客はたった一人で訪れなくてはならない。客に顔を見せる店員は三十代とおぼしき女将が一人だけ。そして、毎回違う若い女性が食事に相伴してくれるのだ。戸惑いつつ、女性たちと会話を続ける小山は、しだいにその店の雰囲気に惹かれていくのだが……。甘美な沈黙、そしてふいに訪れる衝撃! 極上の森博嗣ワールドをどうぞ。

λ(ラムダ)に歯がない λ has no teeth(2006年9月)

完全に施錠されていたT研究所で、4人の銃殺死体が発見された。
いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λ(ラムダ)に歯がない」と書かれたカードが入っていた。
また4人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。

η(イータ)なのに夢のよう Dreamily in spite of η(2007年1月)

プレゼンされた首吊り死体たちと不可解なメッセージ。Gシリーズのターニングポイント。地上12メートルの松の枝に、首吊り死体がぶら下がっていた。そばには、「η(イータ)なのに夢のよう」と書かれた絵馬が。その後も特異な場所での首吊り自殺が相次ぐ。一方、西之園萌絵は、両親の命を奪った10年まえの飛行機事故の真相に近づく。これら一連の事件に、天才・真賀田四季は、どう関わっているのか――?

イナイ×イナイ Peekaboo(2007年5月)

Xシリーズ、待望の開幕!
行方の知れない兄と、凄絶なまでに美しい双子、そして後妻。周囲から時間が消えたような屋敷に今、血腥い風が吹く。

黒髪の佳人、佐竹千鶴は椙田探偵事務所を訪れて、こう切り出した。「私の兄を捜していただきたいのです」。双子の妹、千春とともに都心の広大な旧家に暮らすが、兄の鎮夫は母屋の地下牢に幽閉されているのだという。椙田の助手、小川と真鍋が調査に向かうが、謎は深まるばかり――。Xシリーズ、文庫化始動!

クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky(2007年6月)

ただ、もう一度だけ、空へ上がりたい。それだけを願いながら、「僕」は地を這う――スカイ・クロラシリーズ、ついに完結!

ZOKUDAM(2007年7月)

「この赤い方が、ゾクダム・一号機、通称、赤い稲妻だ」黒古葉博士が指さした先には全長12メートルの巨大ロボットが! 遊園地の地下にあるZOKUDAMに配属されたロミ・品川とケン・十河の任務は、このロボットに乗り込み戦士として怪獣と戦うことらしいのだが……。この様子を密かに窺う男女の姿が。対抗組織TAIGONの揖斐純弥と永良野乃の二人だった。

ゾラ・一撃・さようなら Zola with a blow and goodbye(2007年8月)

気儘な探偵・頸城悦夫のもとに舞い込んだ、謎に満ちた美女からの依頼。それは「天使の演習」と呼ばれる古い美術品を、彼女の母のために取り戻すことだった。頸城は「天使の演習」の在り処を探ろうと、引退した大物タレントに近づく。だが、彼は世界的に有名な伝説の殺し屋・ゾラに命を狙われていて…!? 洒脱でスリリング、ちょっぴりほろ苦い新感覚のハードボイルド!

キラレ×キラレ Cutthroat(2007年9月)

切り裂き魔は、誰?
身動きできない電車の中、息を潜める変質者。ぎゅう詰めが怖い、刃物が怖い。

満員電車の中、三十代の女性がナイフのようなもので切りつけられる事件が立て続けに起こった。探偵・鷹知祐一朗(たかちゆういちろう)から捜査協力の依頼を受けた小川(おがわ)と真鍋(まなべ)は、一見無関係と思われた被害者たち全員に共通する、ある事実を突き止める。その矢先に新たな事件が起こり、意外な展開を見せるが……。Xシリーズ第二弾!

もえない incombustibles(2007年12月)

突然死んだクラスメイトの遺品には、僕の名前が刻まれていた。それをきっかけに僕は、すべての記憶がひどく曖昧なことに気づき、やがて殺人が――森博嗣の真髄に溢れた傑作ミステリィ。

タカイ×タカイ Crucifixion(2008年1月)

「あんな高いところに、どうやって死体を上げたのでしょう?」有名マジシャン・牧村亜佐美の自宅敷地内で発見された他殺死体は、奇妙なことに、地上約15メートルのポールの上に掲げられていた。被害者は、前夜ファンと牧村の会食中に消えたマネージャーだった。事件関係者の調査依頼を受けた《探偵》鷹知祐一郎は、複雑に絡み合う人間関係の糸を解きほぐし、犯人の意図と事件の意外な真相に迫る。絶好調シリーズ第3弾!

工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki(2008年4月)

本シリーズの特徴は話題の些末さ、否、多方面性のため、なかなか進まず、本題が何か忘却、否、もともと本題などない、というまさに人間の思考、会話、関係を象徴する点にあったのだが、前作で人気作家となりし水柿君なんとあっさり断筆、作家業を引退宣言。限りなく実話に近いらしいM(水柿)&S(須摩子)シリーズ、絶好調のまましみじみ完結!

銀河不動産の超越 Trancendence of Ginga Estate Agency(2008年5月)

気力と体力不足の高橋が、やっと職を得たのは下町の「銀河不動産」。頑張らずに生きる――そんな省エネ青年を訪れる、奇妙な要望をもったお客たち。彼らに物件を紹介するうちに、彼自身が不思議な家の住人となっていた……? 「幸せを築こうとする努力」が奏でる、やさしくあたたかい森ミステリィ組曲。

スカイ・イクリプス Sky Eclipse(2008年6月)

どうした? みんな、どうした? 何故、飛ばない? どうして、ここへ来ない? ブーメランは、飛んでいるぞ。(本文より)──綺麗に飛ぼう。空、地上、海。「彼ら」は「スカイ・クロラ」の世界で生き続ける――大人気シリーズ、最初で最後の短編集! 物語の謎を解く鍵が、ここにある。

僕は秋子に借りがある 森博嗣自選短編集 I’m in Debt to Akiko(2008年8月)

初めて秋子に会ったのは、大学生協の食堂だった。ちょっと壊れている彼女と授業をサボって出かけ、死んだ兄貴の話を聞かされた。彼女が僕にどうしても伝えたかった思いとは? 胸が詰まるラストの表題作ほか、「小鳥の恩返し」「卒業文集」など、文学的な香りが立ちのぼる、緻密で美しい13の傑作短編集。

どちらかが魔女 森博嗣シリーズ短編集 Which is the Witch?(2008年8月 )

西之園家のキッチンでは、ディナの準備が着々と進んでいる。ゲストは犀川(さいかわ)、喜多(きた)、大御坊(だいごぼう)、木原(きはら)。晩餐の席で木原に続き、大御坊の不思議な体験が語られた。その謎を解いたのはーー(表題作)。ほかに「ぶるぶる人形にうってつけの夜」「誰もいなくなった」など、長編シリーズのキャラクタが活躍する8編を収録。

目薬α(アルファ)で殺菌します Disinfectant α for the eyes(2008年9月 )

関西で発見された劇物入りの目薬の名には「α」の文字が。同じ頃、加部谷恵美が発見した変死体が握り締めていたのもやはり目薬「α」! 探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後にはまたも謎のプロジェクトが? ギリシャ文字「α」は「φ」から連なる展開を意味しているのか? Gシリーズ第7作!

ZOKURANGER(2009年4月)

民間企業から転職し、大学の准教授に赴任したロミ・品川。研究環境改善委員会なる組織の委員に任命されたが、その実態について、まるで把握できない。ある日、委員の一人が「サイズを測らせて」と尋ねてきた。それぞれが色違いのユニフォームを着て活動するらしい。困惑が増すばかりの彼女に、メンバの「妄想」が絡み合う! 大学で繰り広げられる不可思議な物語。

トーマの心臓 Lost heart for Thoma

ユーリに手紙を残して死んだトーマという美しい下級生。ユーリを慕っていたという彼は、なぜ死を選んだのか。良家の子息が通う、この学校の校長のもとに預けられたオスカーは、同室のユーリにずいぶんと助けられて学生生活を送ってきた。最近不安定なユーリの心に、トーマの死がまた暗い影を落とすのではないか。そんな憂慮をするオスカーの前に現われた転校生エーリク。驚くことに彼はトーマそっくりだったのだ―

喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima(2010年10月)

文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。大学4年のとき卒論のために配属された喜嶋研究室での出会いが、僕のその後の人生を大きく変えていく。寝食を忘れるほど没頭した研究、初めての恋、珠玉の喜嶋語録の数々。学問の深遠さと研究の純粋さを描いて、読む者に深く静かな感動を呼ぶ自伝的小説。

感動に包まれる自伝的小説

文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。大学4年のとき卒論のために配属された喜嶋研究室での出会いが、僕のその後の人生を大きく変えていく。寝食を忘れるほど没頭した研究、初めての恋、珠玉の喜嶋語録の数々。学問の深遠さと研究の純粋さを描いて、読む者に深く静かな感動を呼ぶ自伝的小説。

ヴォイド・シェイパ The Void Shaper(2011年4月)

人は無だ。なにもかもない。ないものばかりが、自分を取り囲む――ある静かな朝、師から譲り受けた一振りの刀を背に、彼は山を下りた。世間を知らず、過去を持たぬ若き侍・ゼンは、問いかけ、思索し、そして剣を抜く。「強くなりたい」……ただそれだけのために。ヴォイド・シェイパシリーズ第一作。

相田家のグッドバイ Running in the Blood(2012年2月)

紀彦にとって相田家はごく普通の家庭だったが、両親は変わっていた。母は整理収納に異常な情熱を傾け、孤独を愛す建築家の父はそんな母に感心していた。紀彦も結婚し子供ができる。やがて母が癌で亡くなり、看取りのあと父も自ら入った施設で亡くなる。家のあちこちに母が隠したヘソクリが出現し……。限りなく私小説の姿を纏う告白の森ミステリィ。

ブラッド・スクーパ The Blood Scooper(2012年4月)

生も死もない。己も敵もない――「都」を目指す途上、立ち寄った村で護衛を乞われたゼン。庄屋の屋敷に伝わる「秘宝」を盗賊から守ってほしいのだという。気乗りせず、一度は断る彼だったが……。この上なく純粋な剣士が刀を抜くとき、その先にあるものは?
ヴォイド・シェイパシリーズ第二作。

実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE(2012年5月)

たとえば括弧を空集合にしてみる。
」あ、もしかして、先生……「
こんなに自由な原稿を読んだことがあるか? 小説であり、小説でない。ミステリィでもエッセィでも詩でもない。創作の可能性を無限に広げる、奇才・森博嗣の新たな境地がここにある。究極の読書体験が味わえる話題作、待望の文庫化!

ジグβ(ベータ)は神ですか Jig β knows Heaven(2012年11月)

βと名乗る教祖をあおぐ宗教団体の施設・美之里。調査に訪れた探偵・水野は加部谷恵美たちと偶然の再会を果たす。つかの間、フィルムでラッピングされ棺に入れられた若い女性の美しい全裸死体が発見された。あちらこちらに見え隠れする真賀田四季の影。紅子が、萌絵が、加部谷たちが近づいた「神」の真実とは。

スカル・ブレーカ The Skull Breaker(2013年4月)

生きるとは負け続けること、死ぬとはもう負けぬこと――侍同士の真剣勝負に出くわし、誤解から城に連行されたゼン。彼を待っていたのは、思いもよらぬ「運命」だった。旅を続けながらさらなる高みを目指す若き剣士は、ついに師、そして自らの過去に迫る。
ヴォイド・シェイパシリーズ第三作。

神様が殺してくれる Dieu aime Lion(2013年6月)

パリの女優殺害に端を発する連続殺人。両手を縛られ現場で拘束されていた重要参考人リオンは「神が殺した」と証言。容疑者も手がかりもないまま、ほどなくミラノで起きたピアニスト絞殺(こうさつ)事件。またも現場にはリオンが。手がかりは彼の異常な美しさだけだった。舞台をフランクフルト、東京へと移し国際刑事警察機構(インターポール)の僕は独自に捜査を開始した——。

赤目姫の潮解 Lady Scarlet Eyes and Her Deliquescence(2013年7月)

霧の早朝、私と鮭川は声を持たない聡明な赤目姫と三人でボートに乗っていた。目指す屋敷で、チベットで、ナイアガラで。私たちの意識は混線し、視点は時空を行き来し、やがて自分が誰なのかもわからなくなっていく–。これは幻想小説かSFか? 百年シリーズ最終作にして、森ファン熱狂の最高傑作!

キウイγ(ガンマ)は時計仕掛け Kiwi γ in clockwork(2013年11月)

建築学会が開催される大学に、γの字が刻まれたキウイがひとつ届いた。銀のプルトップが差し込まれ手榴弾にも似たそれは誰がなぜ送ってきたのか。その夜、学長が射殺される。学会に参加する犀川創平、西之園萌絵、国枝桃子、海月及介、加部谷恵美と山吹早月。取材にきた雨宮純らが一堂に会し謎に迫るが。

フォグ・ハイダ The Fog Hider(2014年4月)

山の中で盗賊に襲われたゼンは、用心棒らしき侍と剣を交える。強い。おそらく、勝てない――歴然たる力の差を感じながらも辛うじてその場を凌いだゼン。彼を戦慄させた凄腕の剣士には、やむにやまれぬ事情があった。「守るべきもの」は足枷か、それとも……。ヴォイド・シェイパシリーズ第四作。

ムカシ×ムカシ Reminiscence(2014年6月)

東京近郊に広大な敷地を持つ百目鬼家は、大正期の女流作家、百目一葉を世に出した旧家。その息子夫妻が屋敷内で刺殺され、遺産の整理と鑑定を請け負ったSYアート&リサーチの小川と真鍋、アルバイトの永田は新たな殺人に遭遇する。古い河童の絵と謎めいた文の意味するものは。Xシリーズ、待望の第4作!

サイタ×サイタ Explosive(2014年11月)

殺人の動機は全部、一身上の都合だ。

依頼人不明の素行調査。
連続して起きる爆発事件。そして殺人。
一瞬にして膨張する、衝撃的緊迫感!

匿名の依頼を受け、ある男の尾行を始めたSYアート&リサーチの小川と真鍋。男は毎日何時間も映画館を見張っていた。単調な仕事かと思われた頃、ニュースを騒がせている連続爆発事件にアルバイトの永田が遭遇。そして殺人事件が――。依頼人は誰か、目的は。連続爆弾魔との関係は。緊張感に痺れるXシリーズ第五弾!

暗闇・キッス・それだけで Only the Darkness or Her Kiss(2015年1月)

本職・探偵、副業・ライター。飄々と生きる頸城悦夫。IT長者ウィリアム・ベックを取材するため、富豪の別荘を訪れたその日に、敷地内で射殺事件が起きる。被害者はベックの主治医。生前の彼と最後に話したのは、こともあろうが頸城だった!? 富豪の妻、息子、息子の恋人に使用人たち。一癖二癖ある人々の話を聞き、頸城は事件解決を試みるが、第二の殺人が起き……。瀟洒でビターなミステリィ。

マインド・クァンチャ The Mind Quencher(2015年4月)

その美しい速さ、比類なき鋭さ。こんな剣がこの世にあったのか――。突如現れた謎の刺客。ゼンは己の最期さえ覚悟しつつ、最強の敵と相対する。至高の剣を求め続けた若き侍が、旅の末に見出した景色とは? ヴォイド・シェイパシリーズ第五作。

彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?(2015年10月)

ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。人間との差はほとんどなく、容易に違いは識別できない。研究者のハギリは、何者かに命を狙われた。心当たりはなかった。彼を保護しに来たウグイによると、ウォーカロンと人間を識別するためのハギリの研究成果が襲撃理由ではないかとのことだが。人間性とは命とは何か問いかける、知性が予見する未来の物語。

魔法の色を知っているか? What Color is the Magic?(2016年1月)

チベット、ナクチュ。外界から隔離された特別居住区。ハギリは「人工生体技術に関するシンポジウム」に出席するため、警護のウグイとアネバネと共にチベットを訪れ、その地では今も人間の子供が生まれていることを知る。生殖による人口増加が、限りなくゼロになった今、何故彼らは人を産むことができるのか?圧倒的な未来ヴィジョンに高揚する、知性が紡ぐ生命の物語。

χ(カイ)の悲劇 The Tragedy of χ(2016年5月)

香港のトラムで起きた密室殺人と、果てしなく広がるバーチャル空間での光速の追跡劇。
天才を追い、天才に追い詰められる。
「そう。ここが私の世界だ」

香港で仕事をする島田文子のもとに男が現れた。島田が真賀田研究所にいた頃に起きた飛行機事故について質問があるという。その日、走るトラムの中で殺人が起き、死者の手に「χ」の文字が遺される。乗客として警察の捜査に応じた島田だったが、そこである交換条件を持ちかけられ……。Gシリーズ後期三部作開幕!

風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?(2016年6月)

生殖による人口増加が限りなくゼロに近づく中、いまだに子供が産まれている地、チベット・ナクチュ。子供たちの脳波測定のためその地を再訪したハギリは、子供が生まれる理由にある仮説を立てていた。講談社タイガの誇る「Wシリーズ」第三作!

デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?(2016年10月)

祈りの場。フランス西海岸にある古い修道院で生殖可能な一族とスーパ・コンピュータが発見された。施設構造は、ナクチュのものと相似。ヴォッシュ博士は調査に参加し、ハギリを呼び寄せる。 一方、ナクチュの頭脳が再起動。失われていたネットワークの 再構築が開始され、新たにトランスファの存在が明らかになる。 拡大と縮小が織りなす無限。知性が挑発する閃きの物語。

私たちは生きているのか? Are We Under the Biofeedback?(2017年2月)

脱走したウォーカロンたちが潜んでいるというアフリカにあるコミューンへやって来たハギリたち。彼らはそこで、新しい生命のあり方を体験する。

富の谷。「行ったが最後、誰も戻ってこない」と言われ、警察も立ち入らない閉ざされた場所。そこにフランスの博覧会から脱走したウォーカロンたちが、潜んでいるという情報を得たハギリは、ウグイ、アネバネと共にアフリカ南端にあるその地を訪問した。
富の谷にある巨大な岩を穿って作られた地下都市で、ハギリらは新しい生のあり方を体験する。知性が提示する実存の物語。

ダマシ×ダマシ Swindler(2017年5月)

上村恵子は、銀行員の鳥坂大介と結婚したはずだった。鳥坂に求められるまま銀行口座を新設し、預金のすべてを振り込んだ。だが彼は、預金と共に消えてしまった。鳥坂の捜索依頼を受けたSYアート&リサーチの小川令子は、彼がほかに二人の女性を騙していたことをつきとめる。だが、その鳥坂は死体となって発見された。

青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale Light?(2017年6月)

オーロラ。北極基地に設置され、基地の閉鎖後、忘れさられたスーパ・コンピュータ。彼女は海底五千メートルで稼働し続けた。データを集積し、思考を重ね、そしていまジレンマに陥っていた。 放置しておけば暴走の可能性もあるとして、オーロラの停止を依頼されるハギリだが、オーロラとは接触することも出来ない。 孤独な人工知能が描く夢とは。知性が涵養する萌芽の物語。

ペガサスの解は虚栄か?Did Pegasus Answer the Vanity?(2017年10月)

クローン。法律により禁じられている無性生殖による複製人間。
研究者のハギリは、ペガサスというスーパ・コンピュータからパリの万国博覧会から逃亡したウォーカロンには、クローンを産む擬似受胎機能が搭載されていたのではないかという情報を得た。
彼らを捜してインドへ赴いたハギリは、自分の三人目の子供について不審を抱く富豪と出会う。知性が喝破する虚構の物語。

血か、死か、無か?Is It Blood, Death or Null?(2018年2月)

イマン。「人間を殺した最初の人工知能」と呼ばれる軍事用AI。
電子空間でデボラらの対立勢力と通信の形跡があったイマンの解析に協力するため、ハギリはエジプトに赴く。だが遺跡の地下深くに設置されたイマンには、外部との通信手段はなかった。
一方、蘇生に成功したナクチュの冷凍遺体が行方不明に。意識が戻らない「彼」を誘拐する理由とは。知性が抽出する輪環の物語。

ψ(プサイ)の悲劇The Tragedy of ψ(2018年5月)

遺書ともとれる手紙を残し、八田洋久博士が失踪した。大学教授だった彼は、引退後も自宅で研究を続けていた。失踪から一年、博士と縁のある者たちが八田家へ集い、島田文子と名乗る女性が、書斎にあったコンピュータから「ψの悲劇」と題された奇妙な小説を発見する。そしてその夜、死が屋敷を訪れた。失われた輪を繋ぐ、Gシリーズ後期三部作、第二幕!

天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?(2018年6月)

カイロ発ホノルル行き。エア・アフリカンの旅客機が、乗員乗客200名を乗せたまま消息を絶った。乗客には、日本唯一のウォーカロン・メーカ、イシカワの社長ほか関係者が多数含まれていた。時を同じくして、九州のアソにあるイシカワの開発施設が、武力集団に占拠された。膠着した事態を打開するため、情報局はウグイ、ハギリらを派遣する。知性が追懐する忘却と回帰の物語。

人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly?(2018年10月)

生殖に関する新しい医療技術。キョートで行われる国際会議の席上、ウォーカロン・メーカの連合組織WHITEは、人口増加に資する研究成果を発表しようとしていた。実用化されれば、多くの利権がWHITEにもたらされる。実行委員であるハギリは、発表を阻止するため、武力介入が行われるという情報を得るのだが。すべての生命への慈愛に満ちた予言。知性が導く受容の物語。

それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain?(2019年6月)

つねにベストは更新される。
最新WWシリーズ始動!

カタナを帯びた金髪碧眼の戦士、デミアン。
記録上は存在しない特殊兵器。

楽器職人としてドイツに暮らすグアトの元に金髪で碧眼、長身の男が訪れた。日本の古いカタナを背負い、デミアンと名乗る彼は、グアトに「ロイディ」というロボットを探していると語った。
彼は軍事用に開発された特殊ウォーカロンで、プロジェクトが頓挫した際、廃棄を免れて逃走。ドイツ情報局によって追われる存在だった。知性を持った兵器・デミアンは、何を求めるのか?

神はいつ問われるのか? When Will God be Questioned?(2019年10月)

アリス・ワールドという仮想空間で起きた突然のシステムダウン。ヴァーチャルに依存する利用者たちは、強制ログアウト後、自殺を図ったり、躰に不調を訴えたりと、社会問題に発展する。
仮想空間を司る人工知能との対話者として選ばれたグアトは、パートナのロジと共に仮想空間へ赴く。そこで彼らを待っていたのは、熊のぬいぐるみを手にしたアリスという名の少女だった。

キャサリンはどのように子供を産んだのか? How Did Catherine Cooper Have a Child?(2020年2月)

国家反逆罪の被疑者であるキャサリン・クーパ博士と彼女の元を訪れていた検事局の八人が、忽然と姿を消した。博士は先天的な疾患のため研究所に作られた無菌ドームから出ることができず、研究所は、人工知能による完璧なセキュリティ下に置かれていた。
消えた九人の謎を探るグアトは、博士は無菌ドーム内で出産し、閉じた世界に母子だけで暮らしていたという情報を得るのだが。

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